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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
209/401

209 冒険者Aさんと強化術と付与術 ①

あらすじ:残念ながら、ヤンキさんの目利きはことごとく外れたようです。


視点:パーティの紅一点ならぬ白一点 モコモコ綿毛頭のモッブコットンさん

『』:アルファさん


『この手袋に鑑定結果から名前付けるとしたら

 【リネン・グローブ+2】ってとこやな。

 まー、そのまんま、亜麻布製の手袋で{+2}の内容は

 {投石の射程+2cm}が付与されとるなー』


「・・・は?」

「2cm?」

「と、投石の射程?」


「・・・凄い! 2cmもですか!」


「んんんん? え、えっと・・・?」



 ・・・・・・うん、とりあえず落ち着こうかな。


 アルファさんが教えてくれた鑑定結果だと


 材質が亜麻糸で、それで織られた手袋よね?


 そして付与が{+2}、・・・んん? 付与?


 さっき言ってた【強化】の事でいいのかな? あれ? 違う?


 ・・・ま、まあ、それは後で説明してくれるって言ってたし


 それで{+2}って事は、2つ分【強化】? 


 されてるって事で良いんだよね? 多分。


 2つ分で{2cm}って事は{1cm}が2つ・・・かな?


 でも、{+2cm}って聞いてもピンとこないよね。


 それって凄いの? 聞いた感じだと何が凄いのか分からないけど


 その辺知ってそうなユキさんが驚いてるって事は凄いの?


 ・・・それにしても、投石限定なのかー。


 あははは、やっぱり、何が凄いのか全然分からないかな。



「えーっと、おっさん?

 何が凄いのか、俺には全然わからねえんだけど・・・」


「お、おい、ヤンキ!

 ・・・あ、でもすみません、アルファさん。

 僕も、その手袋が何で1番の{大当たり}なのか

 できれば教えてもらいたいんですけど」


『わははは! キミら4人とも、すっかりハテナ顔やな~。

 ちゃ~んと説明したるし、使い方も教えたるって~』


「ありがとうございます! で! どんな理由なんですか!?」


『いや、理由は単純やで?

 術を発動させてから、投げた石が{さらに2cm先に進む・・・・}』


「「「「??????」」」」


「・・・・・・2cm、先に進む? ・・・あっ」


「・・・ヤンキ君?

 少なくとも、あなたは似た様な効果の

 【シーフ】スキルを使ってるんですから

 分かるはずだと思いますけど~?」


「えっ!? 俺っ!?」



 えっ!? ヤンキ君なら分かるのっ!?


 あれ? ライス、今何か気付かなかった?


 えっ? 本当に?



「・・・・・・お師様。

 恐らく言葉で説明するよりも体験してもらった方が

 早くて分かり易いかと思うのですが」


『おっ? まー確かにそーやな、んじゃ・・・』


「(さっ)では、こちらに厚手の皮手袋が有りますので

 どなたか・・・、ではヤンキさんにやって頂きますね?」


「えっ? 俺?」


『おっ? おう、準備ええなあ、ユキ』


「(すっ)さあ、どうぞ、ヤンキさん」


「お、おう」



 ・・・あれ? これって、ユキさん。


 地味に怒ってない? 怒ってるわよね?


 ま、まあ、ヤンキさん、アルファさんに対して


 ちょっと言葉が乱暴だから・・・。


 私は、ユキさんがアルファさんの弟子になってからの経過を


 そこそこ見てるし、ユキさんがアルファさんの事を


 どれだけ尊敬して慕っているかは何となく理解してるけど


 あの3人はクエストで遠征してたからね。


 ほとんど知らないのは仕方ないけど・・・うーん。


 ・・・・・・ま、いっか。



「(ごそごそ)準備できたぜ、おっさん」


『よっしゃ、そんじゃ・・・あれ、ユキ?』


「では、代わりに私が投げますので

 お師様は解説をお願いします(にこっ)

 大丈夫、投げるのはこの小石ですし、軽く投げますので」


「お、おう?」


「・・・うわぁ」


『使い方は他の【マジックアイテム】と同じやな。

 ただ、この間の槍と違ぉーて、貯蓄用の【マナ結晶】は無いから

 自分の【マナ】を、【コモンスキル】と同じ感覚で込めるわけや。

 そんじゃ、まず投げる小石を握りこんで、注入するやろ?』


「はい(キュウウウウウウン)」


『で、投げる』


「はい(ぽいっ)」


(ヒュ~~~~ン)


「(ポスッ)おっ・・・おおっ!?(グググッ)」


「あれ? 今、押されたの?」


「押された」


「めり込んだ?」


「少しな」


「・・・痛かった?」


「いや、痛くはねえけど、グググってきたな」


「(にこっ)じゃ、次少し早く行きますね?(キュウウウウン)」


『えっ、ユキ?』


「えっ!?」


「では、行きますね?(ヒュパッ)」


(ヒュオッ)


「おっと!(パシッ)

 (グググググググギュウ)あだだだだっ!!?」


「おお!? めり込んだ!!」


「痛そう!!!」


「(ぼそっ)・・・やっぱりそうなるんだ?」


「うわぁ・・・痛そう・・・ってあれ?

 ライス、こうなるの予想ついてたの?」


「え? いや、効果を聞いたら何となく?」


(ドッタンバッ「あ”あ”あ”!?」タン、ゴロゴロゴロ)



 やっぱり、予想はついてたんだ・・・何か凄い。


 確かにライスって、昔から要領掴むの早かったし


 積み木とかパズルとか、ドミノとか


 そう言うの得意だったしな・・・。



『っとまー、そんな感じに、2cm先へ進むわけやな。

 当たった時の威力とスピードがそのまま2cm続くから

 強く投げれば投げるほど威力も上がるってわけや』


「うん! これは確かに凄いかも!?」


「ちなみに、ご主人様ー?

 これって、{投石}とおっしゃってましたが

 多分、他のでもいけますわよね?」


(ゴロゴロ「あ”ー!? あ”-!!」ゴロゴロ)


『せやな。

 俺も鑑定では{投石}ってゆーたけど

 多分、握りこぶしで握れるサイズやったら

 大概のもんはいけるやろな、例えば宝石とか、鉄球とか

 それこそ【爆裂石】とかでもいけるんちゃうかー』


「うーん・・・アルファさんが{大当たり}って

 言った理由がよくわかりましたよ・・・。

 確かに見たら一発で理解できました」


「なるほど、2cm先に進むってこういう事・・・」


「(ぴくぴく)や、薬草をくれ・・・」


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↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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