表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
205/401

205 冒険者Aさんと続・悩む少女

あらすじ:マイクさん達のダンジョン攻略は順調だったようです。


視点:大部屋の雑魚寝から、総合施設の宿にランクアップ ライムグラスさん

『』:アルファさん


「へえ、宝箱なんて凄いじゃない、モブコ~。

 ・・・・・あれ? モブコ?」


「(すぴーすぴー)ん・・・ん・・・」


「あらら、もう寝ちゃったかー。

 うん、おやすみ、モブコ。

 さっ・・・、アタシももう寝ようっと(ごそごそ)」


(ガチャガチャ、フッ)



 でも、本当に凄いな、モブコ。


 ランクはまだDから変わってないけど


 すっかり{冒険者}してる。


 王都でやってた時の、形だけのド素人集団でもなければ


 アタシとペアでやってた時みたいに


 生活費を稼ぐだけの底辺冒険者でも無い。


 ちゃんとした知識と技術と経験を積み重ねてる


 正真正銘の{冒険者}だよ。


 ・・・アタシもあの後続けてれば、そうなれたのかな?


 あははは・・・・・・やっぱり無理だよね。


 冒険者には怪我がつきものだって分かってたはずなのに


 たった1回、重傷を負っただけで怖くなって


 昔からずっと一緒だった親友を残して


 断念しちゃったヘタレだもんね・・・。


 あのおっちゃん、名前は・・・アルファさんだったよね。


 たまに酒場に来て、飲み食いしてたのは覚えてる。


 いつも一緒にあのケモ耳の子と一緒に騒いでたから


 店員達の間でも覚えてる人は多いのよね。


 店長とも知り合いらしくて、話してるのも見かけたし。



「あみゅみゅ~! ・・・むっふーん(すーすーすー)」


「っ!?(びくっ)」



 今の何? 寝言なの?


 モブコ、最近よく寝言言う様になったよね?


 ・・・でも、寝顔はすっごい穏やか。


 昔みたいに苦しそうな表情で泥の様に寝てる訳じゃ無い。


 それって、多分良い傾向なんだと思う。


 良い意味で充実してるんだろうな・・・。


 なんだか、羨ましい。


 リマさんの紹介ってのも大きいんだろうけど


 あのおっちゃんはモブコを助けてくれた。


 だから、信用は出来る・・・と思う。


 モブコもすっかり信頼してるっぽい。


 聞いた話だと、冒険者としてはベテランで


 何か商売とかもしてるって言ってたかな?


 ぼ、{凡人オブ凡人}って言ってたんだっけ?


 戦闘って目的の為の手段でしかないとか何とか。


 ・・・・・・あれ? 商売そっちが本業?


 まあ、そんな人が、もう1度冒険者をやらないかって。


 しかも、アタシを{弟子}にしても良いって言ってくれた。


 モブコも以前から口には出してなかったけど


 ずっと、アタシの復帰は望んでた。


 この間、勧誘された話した時、話を断らないでって


 また一緒にやりたいって言ってくれた。


 ・・・うん、大事な親友にそこまで言わせておいて


 いつまでもヘタレてらんないよね・・・。


 明日・・・おっちゃんの所に行く用事があるって


 モブコは言ってたよね?


 アタシも明日は酒場のお仕事は休み・・・。


 うん、モブコと一緒に行こう。


 行って、もう1度、ちゃんと話を聞いてみよう。


 アタシはヘタレだけど、こんなモヤモヤするのは嫌いだ。


 ちゃんと話を聞いて、それではっきりと決めよう!



「うにゅ~ん~~~、ひゃっひゅが~~。

 らいひゅってにゃひょっとこまえ~~(すーすーすー)」


「っ!?(びくっ)」



 え? 何? 今のも寝言なの?


 何の夢見てるのよモブコ・・・、って言うか


 今、まさか{オトコマエ}って言わなかった?


 孤児院時代からアタシが嫌がってる{オトコマエ}って。


 ねえ? 言わなかった? ちょっと、モブコっ!?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
 ▽ 並行して連載中 ▽
↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ