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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
199/401

199 冒険者Aさんと従者登録

あらすじ:サンシターさんが保護された理由は、本を持っていたからだそうです。


視点:昨晩はマリさんに色々教え込まれた サンシターさん

『』:アルファさん


「・・・ほ、ホーリー?」


「・・・デーモン?」


『・・・なんじゃそら』



 えっと・・・昨晩はマリさんとおっしゃるギルドのお偉いさん。


 そのお方に連れられて、事情聴取と事情説明をされたでヤンス。


 とは言っても、アッシ自身は記憶も何も無いのと同じなんで


 元の体の持ち主の記憶? を手繰ってお話ししたでヤンス。


 マリさんもその辺は理解してくれてたらしくて


 事情聴取は簡単に終わったでヤンス。


 それで、今朝はアッシをサク様・・・オヤビンの娘さんでヤンスね。


 サク様の{従者}に登録する事になったでヤンスが


 アッシの種族とかを確認する為に、専用の水晶玉を使ったんでヤンス。



「おほほほ! {聖なる悪魔}とか訳わかりませんわね~!

 どんな不思議生物なんです~?(げらげらげら)」


『いや、お前がゆーな、ミケ。

 【妖怪】の狸とかも似たよーな不思議生物やないか』


「まっ!? 何てことおっしゃるんです! ご主人様っ!!!

 こんな知的で従順でプリティ~な忠狸ですわよ!?

 全然違うじゃありませんかっ!!!(むきーーーー!!)」


『いや、存在がな? まー、この事は一旦置いといてやな。

 ・・・・・・それよりも・・・や』


「ええ、後回しにしていただけますか? アルファさん。

 そして、これってつまり・・・そう言うことなんでしょうか?

 ・・・種族名【ホーリーデーモン(フンガー神)】」


「「「『・・・ふ、フンガー神?』」」」



 うーーん・・・皆さん固まっちゃったでヤンス。


 【フンガー神様】って、多分、前のアッシを浄化させてくれた


 神官? の人? の信仰する神様でヤンスよね?


 この反応って・・・?



「・・・あの~? つまりどういう事でヤンスか?

 アッシ、何かまずいことでも・・・?」


「えっ!? あー、いや、まずいことは無いですわよ?

 ご主人様達はともかく、ミケの場合は

 色んな意味で単純に驚いてるだけですので」


『せやな、まずくは無いんやでまずくは。

 俺も驚いてるだけやからな・・・色んな意味で。

 だから、そこは安心しといてええわ、サンちゃん』


「あ、はい・・・でヤンス?」


「あの? ・・・アルファさん?

 【フンガー神様】と言うのはエッセンさんの信仰する

 ・・・と言うよりも、身に宿してる神様でしたよね?」


『せやでー、今は腹ペコの神様やな~』


「えっ!? は、腹ペコ・・・?」


「それはつまり・・・その腹ペコの神様の【使徒】?

 と言う扱いになるんでしょうか・・・。

 えっと、そのまま登録しても問題ありませんか? マリさん」


「あらあら~、どうしましょうか・・・困ったわね」


「あ、あの・・・無理でしたら、その・・・(おどおど)」


「あっ! 無理じゃないのよ? サクちゃん。

 登録自体は別に問題は無いのよ・・・」



 えっと・・・何が問題なんでヤンスかね?


 アッシがその【ホーリーデーモン】? だからでヤンスか?


 それとも、【フンガー神様】に何か問題があるんでヤンスか?


 ・・・何か、腹ペコ神とか聞こえたでヤンスけど、そのせい?



『マリちゃんが危惧してる事って、多分こーゆー事やろ?

 【フンガー神】がどーのやのーて、{悪魔}から信徒を。

 しかも【使徒】クラスのヤツを人工的に作れてしまった

 ・・・って事ちゃうか?』


「・・・・・・」


「あーーー、そりゃ確かにまずいかもしれませんね、ご主人様」


「人工的に? ・・・・・・ああ、なるほど。

 確かに、それは公表が難しくなりますね」


「・・・そうなのですか? 母様」


「・・・はあ・・・簡単に見通されちゃったか~。

 さすが、アルファさんだわ~。

 ふふ、リッちゃんも、よくアレだけで気付けたわね~」


『あー、やっぱそこがひっかかっとったんやな。

 ま、しゃーないよな』


「???(きょとん)」


「あ、あの~・・・、それって何かまずいんでヤンスか?」


「えっと・・・教えて頂いてもよろしいですか? お師様」


「これは、ユキさんでもさすがにわからなかったようですわね。

 よろしい! ミケお姉様が教えて差し上げますわ~!」


「はい、お願い致します、ミケお姉様」


「わ、わたしにもお願いします」


「アッシにもお願いします、アネサン」


「(けらけらけら)むほほほ~~!!

 ・・・とは言っても、そんな難しい事じゃないですわ。

 要するに{悪魔崇拝の教団}の目的と手段そのものなんですよ」


「悪魔崇拝? ・・・の教団?」


「目的と手段でヤンスか?」


「??????(ぐ~るぐ~る)」


『ま、ミケのゆーたのは極端な例やけど、その例でいこか。

 悪魔崇拝しとるよーな奴らの目的ってゆーと

 悪魔を召還して望みを叶えて貰う事やろ?

 んで、そーゆー奴らの望みってのは、大概破滅願望やねんなー。

 国家転覆だ~とか、世界征服だ~とか・・・』


「破滅願望・・・ですか?」


「ええ、そうですわよ~?

 自分も含めて世界が滅茶苦茶になればいい~とか言う割には

 でも結局、自分だけは助かりたいって言う魂胆が見え見えの

 みみっちい愚か者達ですわ」


「そーなのよね~、ああ言う団体って

 本当に迷惑しちゃうわよね~~」


『んで当然、そんな分不相応な目的を叶えて貰うってゆーたら

 召喚する対象も高位であればあるほどええって訳やな。

 できれば【亜神】クラスか、それこそ神の【使徒】クラスが

 召喚できたら、願いの半分は叶ったも同然やろな~。

 まー多分、召喚できても願いは叶わんやろけど』


「実際、そのクラスを召喚しようと思ったら

 とんでもない儀式が必要でしょうけどね~。

 望みは叶わないでしょうけど」


「・・・お師様、なぜ半分なのですか?

 そして、何故叶わないと?」


「それはね? ユキちゃん。

 例え召喚に成功したからと言っても

 願いを叶えてくれるかは別問題だからなのよ~?」


「ですねえ・・・召喚される側って

 自分の意思とは関係無く、強制的に召喚されてる訳ですし

 召喚者に対してブチギレたとしても仕方ないですわ~。

 ・・・と言うか、普通はそうなると思いますわよ?

 例えば、ミケがご主人様のブラッシング中に

 強制的に召喚させられて、そんな戯言聞かされたら

 全員ぶち殺しても収まらないぐらいキレると思いますわ~」


「・・・・・・ああ、そう言う事ですか。

 それで、先程のサンシターさんの事例に繋がるのですね」


「?????????(ぷしゅ~~~)」


「え、えっと、アッシの? ど、どういう事でヤンスか?」



 どういう事なのかさっぱりわからないでヤンスよ。


 自慢じゃないですが、アッシはおつむが悪いんでヤンス!


 ・・・それより、お嬢様は大丈夫なんでヤンスかね?


 なんか目を回してふらふらしてるでヤンスけど。



『よーするに、サンちゃんの場合みたいに

 悪魔を召喚した後、強制的に浄化して

 人工的に自分んとこの神様の信徒にできるんやったら

 自分らの望みも叶えられるやろし、神様も手駒が増えて喜ぶやろ?

 そーゆー連中にとったら良い事尽くしやから

 そんな手段が有るって事を知ってもーたら

 多少確率が低くても、ガンガン繰り返すやろーなー』


「そうなのよね~。

 しかも、その方法で何体どころか、何十、何百~なんて事になったら

 世の中滅茶苦茶になっちゃうわね~」


「ひっ!? あうあう・・・(ぷるぷる)」


「ひえっ!? それは大変でヤンス~~」



 ううう、アッシってそんなにヤバイ存在だったんでヤンスか!?


 はっ!? これって、アッシが処分される流れなんじゃ!?


 い、い、いやでヤンスぅううう。


 せっかくの新たなデーモン生ですし、まだ色々とやりたい事が~!!



「まー、実際の所、悪魔を浄化したら聖属性になったとか

 そんなの初めて見ましたし、聞きましたけどねー。

 手段として、呪いで強制的に従えるってのならよくありますけど」


「そうなのですか? ミケお姉様」


『せやでー、ユキ。

 召喚の儀式とか行う奴らって、大抵は{魔術師}系やろ?

 そっち方面やったら【強制ギアス】とか【呪いカース】とか

 相手の活動を縛る為の魔法とかスキルって、めっさあるからな。

 わざわざ浄化させて従えるとか、普通はせーへんわな」


「ですわよね~~~。

 ・・・あーでも、別のパターンなら結構有りますか」


「別のパターンですか?」


「そうそう。

 高位の聖職者とかが、自分の所の神様の【使徒】を召喚して

 象徴になってもらって、その下に付くってパターンですわ」


「ああ、なるほど。

 命を代償に【聖女】が【戦乙女ヴァルキリー】を召喚したり

 【英雄】が【戦神】を召喚したり・・・物語によくあるパターンですが

 確かに、実際に史書等に記録が残ってたりもしますね」


「ほえ・・・(ぽかーーん)」


『おっ? 史書まで抑えとるとは、リッちゃんは博識やな!

 さっすが、俺のリッちゃんやわ~!』


「(無視っ)それで、マリさん。

 登録と公表はどうしましょうか?」


『おおっふ (´;ω;`)』


「そうねえ・・・。

 じゃあ、こうしましょうか、登録はそのまま詳細を登録して

 公表部分は{手懐けテイムされた【グレーターデーモン】}って事で」


「{手懐けテイム}・・・?」


「えっとつまり、アッシはペット扱いって事でヤンスね?

 はい、アッシはそれで不服なんてありませんですし

 よろしくお願いしますでヤンス」


『まー、表向きはそこら辺が無難やろーなー。

 たまに、どーやったらそんなん{手懐けテイム}できんねん!?

 とか思うのもおるし、冒険者やったら、よーある話やな~』


「{手懐けテイム}扱いですね、分かりました。

 では、その様に書類は処理しますね」



 ほっ・・・。


 とりあえず、これでアッシの処遇は丸く収まりそうでヤンス。


 正直、元の体の持ち主の記憶だと


 ペット以下の扱いを受けてたっぽいでヤンスから・・・。


 従者として仕えるお嬢様マスターも、優しそうな子っぽいでヤンスし


 その保護者オヤビンも、そこまでひどい事はしなさそうでヤンス・・し?


 ・・・えっと、しないでヤンスよね?


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↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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