195 冒険者Aさんと新たな・・・
あらすじ:フソウの方が謎生物だらけの人外魔境だったようです。
視点:タンゴの町 サブギルドマスター マリさん
『』:アルファさん
「・・・はあ・・・もういいです。
扱いはマリさんが来てから決めてもらいましょう。
・・・それで? お名前はなんとおっしゃるので?」
「『名前・・・?(じーーー)』」
「あ、あわわわ・・・(おろおろ)」
「・・・・・・何か問題でも?(じとー)」
(すたすたすた)
「ふーむ、この状況は一体?(どたぷ~ん)」
「あらあら~、何か面白そうな事になってるわね」
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『いやー、わははは!
捕縛してそのまま連れて来てもーたから
名前とか全然聞ーとらんかったわ!』
「わははじゃありませんよ、アルファさん」
「まあまあ~、良いじゃないリッちゃん。
それで? あなたのお名前は?」
「え、えっと・・・
アッシの名前はサンシタ・・・だと思いますでヤンス」
「「「『サンシタ!?』」」」
サンシタ? サンシタってあの{三下}の事かしら~?
いえ、まさか名前でそんな訳無いわよね?
「・・・はいはい、サンシタさんですね(書き書き)」
「あらあら~、リッちゃん動じないわね、頼もしいわ~。
ところで、どうして思う・・なのかしら?」
「あ、は、はい、あまり実感が無いんでヤンスが
アッシの記憶にそう呼ばれていたのが残ってたんでヤンス」
「まー、実感が無いのは仕方ないでしょうねー。
元の素体に取り憑いてた【グレーターデーモン】が
ほぼ融合してた状態で浄化されたわけですからねー。
両方の記憶はある程度残ってるのかもしれませんけど
ほとんど別人みたいなものでしょ」
「そうなの?(たわんっ?)」
『まー、そうなんやろな。
俺は当人や無いし、その辺はミケの方が詳しそうやし。
ちなみに、サンシタってどんな状況で呼ばれとったんや?』
「えっ? えっと、アッシの元オヤブン?
何か偉そうにしてた人に、いっつもそう呼ばれてて
あっ、他の人からも呼ばれてたっぽいでヤンス」
「「「『あーーー』」」」
そんな訳有った様ね~。
うーん・・・さすがに、それをそのまま使うのは
呼ぶ方も呼ばれる方もどうなのかしら。
意味ってもちろん分かって・・・るのかしら~?
「・・・皆さん何か分かったようですけど、どういう事です?」
「それはですねー、メガネさん。
語源は置いとくとして、{サンシタ}って言うのは
舎弟の下っ端とか、雑魚とかそんな扱いの人の事でして
まー、いい意味では使わない言葉だからですわ」
「・・・なるほど、そうだったんですね。
それで、登録名は{サンシタ}さんで良いんでしょうか?」
「つ、強いですわね、メガネさん」
『うーーん、せやなーー。
なんや、馴染みあるみたいやし、変えるのもアレやけど
サンシタってそのまんま使うのもなーーーー。
・・・語尾を延ばして{サンシター}とか・・・アカンか』
「アルファさん、それってあまり変わってないんじゃ?(たわんっ)」
「さ、サンシター!!?
い、良いんでヤンスか!?(ぱああああああああぁ)」
「えー・・・いいんだ・・・(ゆさっ)」
「・・・・・・じゃあ、もうそれで良いですよね?(書き書き)」
『わはは! 何か本人も気に入ったみたいやなー』
あらあら、よく分からないけど、気に入ったようね~。
あんな期待に満ちた嬉しそうな顔されたら
さすがに、それで行くしか無いわよね。
「はあ・・・、それで種族はどうなるんです?
もう人族でも無い様ですけど」
『ん~~~? ま~~~あれやな。
ちゃんと調べてみんとわからんけど。
種族的には{綺麗な悪魔}とか
そんな扱いになるんちゃうか?
もしくは{ピンクの蝙蝠豚ちゃん}とか・・・』
「ほう! いいですね!(たゆんっ)
私はピンクの蝙蝠豚ちゃんに1票!」
「ミケも!」
「・・・では、【綺麗な悪魔】で登録しておきます」
「「えっ!?」」
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「では、明日本登録しますので、またサクさんと一緒に来て下さい。
今回のダンジョン攻略の詳細の調書もその時で結構ですので」
『あいよー!
手間取らせてすまんかったなー、リッちゃん。
そんじゃ、明日また来るわー(ふりふり)』
サンシターちゃん? を冒険者として登録するかどうかで
少し意見が分かれたのだけど、結局、アルファさんの希望で
冒険者よりは、従者向きって事になったのよ。
でも、基本的に{従者}って1人に1体しか登録できないから
サクちゃんの従者として登録する事になったのよね。
でも、サクちゃんは、今ここに居ないし
本人が居ないと従者契約と登録って出来ないし
それで、明日、サクちゃんと一緒にって事になったのだけど
そう・・・・・・、なったのよ?
なったんだけど・・・。




