189 冒険者Aさんと洞窟ダンジョン攻略 中編
あらすじ:厳選した5人パーティで、ダンジョン攻略開始したようです。
視点:風雷のサムライの異名を持つ 上級行者 ジン・クロガネさん
『』:アルファさん
(ガッ「ナナナナナンデヤネーン!!」ゴゴゴゴ!)
『・・・結構硬いな、もう1発いっとこか』
(ブンッ、ガッ「ナナナナナンデヤネーン!!」ゴゴギャギャリッ)
『う~ん? ・・・まー、使ったん久々やし、もう1発おまけや』
(ブンッ、ガッ「ナナナナナンデヤネーン!!」ギャギャギャドグォッ)
「あ、貫通したっぽいですわね。
さすがはご主人様の{壱型}!!」
「へっ? 貫通?」
どーゆー事や?
アルファのにーさん、壁を確認したかと思ったら
でっかいハリセン取り出して壁殴りだしたんやけど。
コレって多分、アレやな?
にーさんお得意の【マジックアイテム】やろ?
ハリセン型で有名ってゆーたら
確か・・・【ツッコミくん】やったっけ?
『そんじゃ、誰かトドメ任せてもえーか?』
「あ、じゃあワイがやりま・・・」
「(ばっ!)必殺ぅ! 再起不能! 烈風大妖狸キィーーーック!!」
(ドガッ! バゴオオオオオオォォン!!)
「・・・・・・わわっ!? み、ミケねーさまっ!?」
「・・・・・・えーー」
「(もっしゃもっしゃ)ふにょー、ひゃいたひゃいた」
(ガラガラガラガラガラ、パラパラパララララ)
『よっしゃ、ええ感じに通れそーやな~。
よーやったな、ミケ(なでなで)』
「(ふにゃーん)うえっへっへっへ!」
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
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▽ ▽ ▽
▽
(ゾロゾロゾロゾロ)
「・・・・・・えっと、おじさま?
通る時に見たんやけど、あの通路の壁って
1mぐらいの厚さがあったと思うんやけど・・・」
『おー? せやな、ユミネちゃん。
多分、1m30cmかそこらってとこやろなー。
ん? それがどーかしたんか?』
ふぁーーー!? 1m30cmの壁やて!?
あねさんのキックで、そこまでぶち抜いたって事なんか!?
ワイの斬撃に【風刃】【雷刃】加えても無理やろな。
さすがはミケのあねさん! ・・・って言いたい所やけど。
あねさん、貫通したってゆーとったしな。
つまり、そーゆー事なんやろ?
「ひえっ、1m30cmっ!?
み、ミケねーさまのキックって凄い威力やわ・・・」
「えっ? それは違いますわよ、ユミネさん。
ミケが凄いのは確かですが・・・確かですけど~!」
「お嬢、それなんやけどな~?
アルファのにーさんが3発撃ちこんどったやろ?
アレで壁の中身がボロボロで貫通もしとったって訳や。
いや、あねさんが凄いんは間違ってへんで!?
ワイでも、あの状態でぶち抜くの無理やし」
「ふわぁ・・・とりあえず、おじさまが凄いんやね!!
さすがやわ~! おじさま!!(だきっ、ぎゅっ)」
「あ”っ!!!? まさか、それが目的でっ!?
な、なんて卑劣な策を!! み、ミケもっ!!!(ばっ!)」
「あ~~、ま~たはじまっ」
『(ぐわしっ!)ミケもおふざけはそこまでやで』
「・・・らなかった・・・やと!?」
『(ぽんぽんっ)ほれ、ユミネちゃんもな?
ユミネちゃんの待ち望んどった出番が来たで~?』
「えっ!?」
(ズリッ、ズリッ、ズリッ、ズリッ)
『ほれほれ! エッちゃんも! よーやく出番や!』
「フンガー! フンガー! ペッコペコ~!
フンガー! フンガー! ムッシャムシャ~!
あっ、ボクの方は準備できてるよ?」
「(はっ)・・・っ!!」
まー、お嬢は才能有るけど、戦闘は専門や無いしな。
場数もそんな踏んでへんから、気付かんのもしゃーないか。
・・・ヒゲの嬢ちゃんは、そこら辺さすがやな。
まー、嬢ちゃんってゆーても、そーゆー種族やし。
実際は、ワイよりも年上らしいし、冒険歴も上らしいし?
・・・・・・ホンマ、見た目からはわからんもんやな~~。
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「さすがに、神様付きの神官と、天才巫女の2人がかりだと
高位クラスの【アンデッド】がアレだけ居ても
あっという間に浄化されましたわね~~」
『わはは! さすがやな~2人共。
この間は1匹燃やすんも時間かかったからな~。
無理言ってでも2人揃えた甲斐があったわ』
「フフーン! そうだろ? そうだよね!
だから、もっと誉めて良いんだよ、心友!(ふんすっ)」
「(照れ照れ)えへへ、おじさまに誉められてもーたわ~」
「ありゃ・・・、にーさんのアイテムで燃やしても
時間かかる相手やったんか・・・。
ホンマ、【アンデッド】ってのは、面倒臭いやっちゃなー」
ワイみたいな刀使いやと、ホンマ面倒臭いねんアイツら。
手足とか、どんだけぶった切っても意味あらへんし
【風刃】でバラバラにしても地味に生きとる。
ん~~、【雷刃】やったらそこそこ効くんやけど
威力上げて、消し炭にまでもってかんとアカンしな。
どっちにしても、あの数はワイにはきついわ。
・・・で、その代わりにワイにできる事は。
(しゅばばばばっ、ズシャッッ、・・・ドサッ)
『わははは、ジンくんもお見事さんやで~』
「どーーーも、にーさん。
・・・にしても、偵察っぽいんが増えてへんですか?」
「まー、偵察って言っても低級の悪魔ですし。
たいして強くも速くも無いですしねー。
それに、進行方向に増えてきてるって事は
ご主人様の見立て通りで、操作室が近いって事ですわよ~」
(ゾロゾロゾロ、ピタッ)
『・・・んー、(とんとん)ここら辺も怪しいねんなー。
俺やったら、この辺の向こうに通路を・・・』
(ガンガンガン、ガンガンガン、ゴンゴンゴン)
『おっ?』




