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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
173/401

173 冒険者Aさんとダンジョンの罠 中級編

あらすじ:ダンジョン入る時は糸を忘れずに!


視点:Dランク冒険者 シーフLv4 ヤンキさん

『』:アルファさん


(ピタッ・・・)


「と、止まった・・・ぞ? 何かまずかったのか?」


『せやで~、ヤンキくん。

 まー、丁度ええし、{ダンジョンの罠}について教えとこか』


「「「?」」」



 {ダンジョンの罠}? つっても、足元は注意して見てた。


 更に、左右の壁も気をつけてたし、今の所見落としは・・・。


 何がまずかったんだ?



「何がまずかったかと言うとですね、ヤンキ君。

 確かに、床だけじゃなく壁にも注意してましたけど

 実は【ランタン】の光の当たっている所しか見てなかった事です」


「「「?」」」


『わははは!

 まー、この辺は、実際に見てみんとわからんやろーな。

 例えば・・・(ずびしっ)ここやな』


「ここ・・・・・・? あっ!? あああああっ!?」


「ここ・・・? そこに何かあったのか? ヤンキ」


「(つんつん)コレですよ、コレ。

 ここに、{感知センサーの罠}があるのがわかりますか?」



 うわ・・・全然気付かなかったぜ・・・。


 そんな所にも罠があんのか!?



「・・・・・・あっ!!?

 確かに両端の壁の膝よりもちょっと下ぐらいの位置?

 そこに宝石っぽのが埋まってますね。

 それも罠なんですか?」


『せやでー。

 これはミケも言ったけど、{感知センサーの罠}でな。

 この間を何かが通ると、連動して何か起きるって罠やねん。

 今回のは、付近の他の罠が発動しとらんし

 多分、既に通った通路が封鎖されるとか

 どっかで警報が鳴って、警備のモンスターが

 わちゃわちゃ沸いてくるとか、そんなんやろな~』


「なっ!? ・・・なるほど、そんな罠もあるんですね。

 それにしてもコレって・・・。

 丁度【ランタン】の光とかが当たらない位置なんじゃ?」


「そうですわよ~。

 コレは意図的にその位置に設置されてるんですよ。

 罠には{即発動する物}と、この罠みたいに

 {時間差で発動する物}が有りますからね。

 皆さん、よ~く覚えておくんですわよ~?」


「・・・すまねえ、リーダー、ケベック。

 今回は完全に俺の失態だわ。

 コレが即発動する罠だったら、今頃大変な事になってた」


「うーん、コレは仕方ないよ・・・」


「いや、僕とケベックは、そもそも気付いてなかったし。

 むしろ、罠に関してはヤンキにばっかり頼ってて悪いな」


『わははは!

 ヤンキくん、反省はええけど、後悔は無しでいこか!

 実はな? ぶっちゃけ、この系統の罠って

 {Cランク推奨}ダンジョンでも珍しい方なんや。

 しかも{洞窟ダンジョン}やと、更に珍しい』


「えっ!? そうなんですか?

 例えば、どんなダンジョンに多いんです?」


「この手の連動する仕掛が設置されてる所と言うのは

 大概は人の手が加わってる、遺跡とかが多いですね。

 他には{塔ダンジョン}や{迷宮ダンジョン}の様に

 明らかにダンジョンの主が居て、管理してる所ですわ」


「な、なるほど・・・ん?」


「それって、アルファさん。

 このダンジョンには主が居る可能性が高いって事ですか?」


『ま、その可能性が出てきたっちゅー事やな~。

 ちなみに、それがわかっただけでも

 {調査クエスト}としては、かなりのお手柄やねんで?

 そんじゃ、あまりここに留まるのも良くないやろーし

 先に進もっかー』


「「はい!」」


「おうっ! 俺も気合入れなおすぜ!」



▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽




(ザッザッザッザッ、カツカツカツ)



  ・・・少し疲れてきたな。


 遠征前に修得したスキル【サーチ】を常時発動して


 ずっと索敵してるせいってのも有るんだろうけど


 それ以上に、目視でも罠と敵に注意してるからな・・・。


 そう考えると、地上での活動はかなり楽してたって事か。


 ・・・にしても、地上とダンジョンの狭い通路じゃ


 【サーチ】の感覚が全然違うもんなんだな。


 こっちの方だと通路内しか感知できなくて


 壁や床の向こう側とかはさっぱりわかんねえ。


 地上なら、木とか岩とかお構い無しだったのにな・・・?


 ・・・・・・あーーーー! 駄目だ!!!!


 頭でこんなのぐるぐる考えてるって事は


 本格的に集中力が途切れてきてやがんな・・・。



「そういう事ですわ~、ヤンキ君。

 ご主人様~、そろそろ一息入れませんか~?」


『せやな~。

 皆そこまでダンジョンは慣れとらんやろーし

 ボチボチ休憩にしよか~』


「あ、はい!」


「ほっ・・・助かったっス、耳のあねさん!」


「お疲れ~ヤンキ・・・、よいしょっ(ドサッ)」


『おっと! ちょい待ちや~、ケベックくん?

 休憩にはするけど、まだ座り込んだらアカンで~?

 休憩する前に、やっとく事が有るからな~』


「「「えっ?」」」


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↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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