172 冒険者Aさんとダンジョン探索開始
あらすじ:槍の練習も終わって、いざ当日です。
視点:Dランク冒険者 ファイターLv4 マイクさん
『』:アルファさん
『よっしゃ、そんじゃ今からダンジョン探索始めるけど
まず、やっとかなアカン事はわかっとるよな?』
もちろん大丈夫! ちゃんとわかってますよ!
これをやっておかないと、ダンジョン探索なんて
危険で絶対無理だって!!
それは・・・。
「「「糸!!」」」
「まあ、当然ですわよね~。
間違えたらここに置いていくとこでしたわよ~?」
お、置いていく!?
ま、まあ、そう・・・かな? 仕方ないかも?
とにかく、ケベックもヤンキも間違えなくて良かった!
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「【ダンジョン糸】の設置終わりました!」
「【ランタン】の準備もバッチリです!」
「確認なんだけど、俺は灯りは持たなくて良いんだよな?」
『せやでー。
順番はヤンキくん、マイクくん、ケベックくんの順でなー。
ヤンキくんは先頭で探知に全力を注ぐ事』
「今回はご主人様とミケが一番後ろにつきますけど
あなた達だけで行く場合は、モブ子さんが後ろにつけば
大概の事に対応できて、丁度良いと思いますわよ~」
「なるほど、そういう順番も大事ですね」
そっか、3人から4人に増えて、盾役も増えたから
隊列も変えなきゃ駄目だよな・・・。
3人だった時は、安全性を考慮してたから
僕、ケベック、ヤンキの順で行くしかなかったけど。
それだと、ヤンキの【シーフ】としての探知力が
無駄になってたんだよね。
モブコが最後方で警戒すれば、ヤンキも前に出れる。
うん! 今度からはこれで行こう!
「よし! それじゃ、行くぜ?」
「「おー!」」
「『うんうん(にこにこ)』」
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(ヒタヒタ、ザッザッザッザッ)
「ヤンキ、灯りはこれで足りてる?」
「ん? おー、大丈夫大丈夫。
先頭が灯り持って無くても結構明るいもんなんだな。
しかも、両手が塞がってなくて、荷物も最低限だと
探知がかなりやり易いな・・・全然違うわ、これ」
「へえ・・・、そんなに違うもんなのか?」
「おう、全然・・・って、早速来たぜ? 2匹・・・3匹だな」
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「これって・・・、多分【ヴァンパイアバット】だよな?
「・・・だよね? 思ってたほど強くない・・・のかな?」
いや、そんな訳は無いだろ、ケベック。
【ヴァンパイアバット】って言ったら{Cランク推奨}だぞ?
空中を飛んで、口から超音波を発して状態異常にしたり
その名の通り、牙で噛んで生命力を吸ってきたり・・・。
しかも、【アンデッド】じゃないけど、魔法やスキル以外は
攻撃が効き難い相手のはずなんだぞ?
確かに、反撃も受けないであっさり倒せたけど
普通に考えたら、もっと苦戦する様な相手のはずなんだぞ?
「マイク君、正解です。
あっさり倒せたのは、{突攻撃}の槍だったという事と
【付与術】が施された【マジックウエポン】という事。
その2つが有ったからですわ。
でなければ、もっと苦戦したでしょうね」
「あっ・・・、やっぱりそうなんですね?」
「・・・そ、そうなんだ?」
「だよなあ・・・って、おいおい。
しっかりしてくれよ{パーティの知恵袋}なんだろ?」
「はは・・・ごめんごめん」
「『うんうん(にこにこ)』」
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『(パンパンパン!)はい、スト~~~ップ!!
ヤンキくん、ちょい止まりや~~~?』
「「?」」
「えっ!? お、おう」