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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
170/401

170 冒険者Aさんと片手武器の注意点

あらすじ:ミケニャンさんの舎弟となりつつあるヤンキさん。


視点:Dランク冒険者 ファイターLv4 マイクさん

『』:アルファさん


「お帰りなさい、ご主人様。

 少し遅かったですけど、どうかなさいましたか?」


『わははは、すまんすまん。

 忘れもんはすぐに見つかったんやけどな。

 戻るついでに、エイトちゃんを塾まで送ってったから

 少し遠回りになってもーた訳や』


「あー、なるほど。

 確かにあの子、昨晩は宿の方に泊まりましたし

 朝だと、塾までの道は少し人通りが少ないですから

 送って差し上げた方が安全なのは間違いありませんね。

 (ぎゅっ!)流石ですわ! ご主人様!」


「(ぎゅっ!)私もそう思います! 流石です! お師様!」


「ふふ、それはお疲れ様でした、アルファさん」


『おっ!? リッちゃんが珍しく誉めてくれたな~。

 むっふっふっふ、送った甲斐が有ったわ~~!!

 ・・・ま、それはそうとして、皆どんな感じや~?』


「とりあえず、リマさんの動作を参考にして

 練習続けてますけど、僕は慣れるまでに

 もう少しかかりそうですね」



 今まで剣ばっかり使ってたからなぁ。


 最近になって、初めて鈍器使ったぐらいだし。


 多分、剣の癖がついちゃってるんだよな。


 鈍器は、まだ共通点多くて、そんなに違和感無かったけど


 純粋に槍で突くだけって言うのはなかなか・・・。


 気付くと振りかぶって叩きつけそうになる。



「まー、マイク君は剣を愛用してましたので

 その癖が邪魔してるんでしょうね~。

 でも、別に剣士を目指している訳じゃ無いんでしょ?

 でしたら、戦士クラスとしては

 色んな武器を操れる様になった方が強味になりますし

 頑張って慣らしていくしかありませんわね~」


「はは・・・ですね!

 僕も少しはコツがつかめてきたんですけど。

 ・・・モブコはコツつかむの早かったね」


「え? そう?

 自分では良くわからないんだけど。

 もしそうなら、多分アレじゃないかな?

 私、この間まで常に金欠で、武器も安物の中古品だったから

 特に愛用してたとか得意だった武器が無かったし・・・」


「あー、癖がつく前に武器が壊れるパターンですか。

 それはそれで世知辛い話ですわね~」


『わはは! まー、えーやんか、えーやんか。

 今が順調なんやったら、それでええねん。

 ところで、俺が忘れもん取りに帰る前にゆっといた

 片手武器を使う時の注意点の方はちゃんと覚えてるか~?』



 注意点ね・・・うん、僕は大丈夫だ。


 アルファさんが忘れ物を取りに帰る前に


 槍・・・と言うか、片手武器を使う際の注意点を


 2つ言われてるんだよね。


 ちなみに、槍のコツの方は


 リマさんの動作を参考にすればOK! ・・・らしい。



「はい! ボク覚えてますよ、アルさん!

 {途中で無理に軌道を変えない}ですよね? うおっ」


「あっ、さ、サバミソくん。

 頭に{外れた場合も}が抜けてるんだな」


「あっ!? そういえばっ・・・あ、あははは、うおっ」


「えっと・・・もう1つは

 {攻撃後はすぐ体勢を元に戻す事}でしたよね?」


『おー! ちゃ~んと覚えとったな~。

 サバミソもロバやんもモブ子ちゃんも、えらいえらい。

 順に誉めたるわ~(なでなで、なでなで、なでなで)』


「わーい! うおっ」


「お、おでも? 何か不思議な感じなんだな」


「あ、あはは・・・嬉しいけど照れますね」


『ちなみに、その理由まではゆっとらんかったけど。

 実際やってみて、その理由わかったもんっておる~?』


「理由ですか? うおっ」


「理由・・・理由?」


「えっと、私は既に知ってますので、皆さんお先にどうぞ」


「あ! じゃあミケが・・・」


(スパーー「ドナイナットンネーン!!」ーーーーン!)


『いや、ミケが答えたらアカンやろ。

 せっかく、ユキも回答譲ってくれとんのに・・・』


「(ビリビリビリビリ)あばっ!? あばばばばばっ!!!」


「ひえっ!?」


「うわぁ・・・(いつ抜いたのか見えなかったな)」


「さ、さすが、お師様の【ツッコミくん】!!(うっとり)」


「つ、つっこみ・・・? そういう名前なんだ・・・」


「この寸劇をいつも受付前でされるのですけど

 職員としては少し・・・困るんですよね・・・」


「・・・おっさん。

 途中で無理に~ってのは、手首とか肘への負担の話だよな?

 あと、速度が落ちるし、当たった時の威力も期待できねえ。

 だから、素早く戻せば、攻撃が外れたとしても

 体勢が崩れる事はねえし、仕切り直せるって事だろ?」


「「「「えっ!?」」」」


「(シビシビ)あばばっ!?」


「{えっ!?}って何だよ、みんなして。

 俺が答えたらそんな意外か?」



 ごめん、ヤンキ! 正直、意外だった!!


 いや、だってお前いっつも態度良くなかったし。


 あれ?・・・でも確かに、冒険者の事に関しては


 忠告とかもマジメに聞いてた・・・かも?


 ・・・・・・あっ!! そ、そうか!!



「そうか、そうなんだな? ヤンキ。

 お前もアルファさんに誉めてほしかったんだな?

 気付かなくて悪かったな?(ぽんっ)」


「えっ? いや、ちがっ・・・」


「あっ!? そ、そうだったんだ!? ヤンキさん」


「そっかそっか・・・うんうん、わかるよヤンキ!」


「ボクと同じですね! ヤンキさん!! うおっ」


「そ、そうだったんですね、ヤンキさん。

 誤解していてすみません」


『お~~~~、そーやったんやな? ヤンキくん。

 ちなみに、理由はそれで正解や! よー気付いたな~?

 よっしゃ! じゃあ、早速・・・(わきわきわき)』


「(ずざざざっ)や、やめろっ!!!

 手をわきわきさせて俺に近いてくんじゃねえっ!!」


「うふふ、これってアレですよね? リマ先輩。

 素直になれない系の男子~!

 照れちゃって、何だかかわい~!(くすくすくす)」


「(ぷーくすくすくす)おやおやおや~?

 どうしたんです~? ヤンキ君~~。

 ご主人様に誉めていただけるんですわよ~?

 そんなに遠慮なさらなくても良いんですわよ~?(によによ)」


「ちっ、ちげぇええええええええ!!!?」


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猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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