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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
165/401

165 冒険者Aさんと付与術

あらすじ:魔法とスキルの関係はこんな感じです。

 ・魔法     :井戸水

 ・コモンスキル :水道水

 ・クラススキル :ペットボトル飲料


視点:画面外でも弟子として色々教わってる ノブユキ・ムトウさん

『』:アルファさん


『さーて、晩飯も食ったし。

 そんじゃま、お遊びの時間といこかー!』


(ゴソゴソ、ガチャガチャガチャ)


「お遊び・・・ですか? お師様」


『せやでー。

 たまには、ユキの面倒も・・・な?』


「あ・・・は、はい・・・」



▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽




「(ふぅ、ふぅ)こ、こうですか? お師様?」


『おっ、ええ感じや。

 このまま奥までゆっくりと・・・どうや?』


「んっ!!? 熱っ・・・(びくんっ!)」


『ユキ、そんな緊張せんでもええ。

 初めては皆そんなもんや、落ち着きぃ。

 力を抜いて、ゆっくりと、ゆっくりとや。

 ゆっくりと、挿し込んでいくで?』


「~~~~~~~~っ!!(びくっびくっ)」


(ボタボタボタボタ)


「・・・・・・うむ! うむ!! うむ!!!(ボドボドボド)」


「(ふんすふんすふんす)ふー! ふー! ふー!

 ふぁふぁ、ふぁ、はわ、はわぁああ!!!(ツー、ドロドロ)」


(ドタドタドタドタドタ)


「は~~、よーやく片付けの手伝いがおわりま・・・・・・。

 ギャーーーーーーーーーー!!?」


「!? ど、どうし・・・はわあああああ!!!?」


(ドタドタドタ、ガチャ、バンッ!「「ギャッ!!」」)


『なんや、ミケ! どしたー!? ・・・・・・ん?』


「「・・・・・・(ぴくぴくぴく)」」


(ドロドロ、ベチャーーーーー)


「(あわあわ)はわわ、ち、ち、血、血だまり!!」


(ぴくぴく、ぴくぴく)


『・・・・・・・・・あーー』


「・・・・・・何だ、よく見ましたら

 いつもの変質者2人が、フジョ汁まみれになってるだけですか。

 驚いて損しましたわー。

 どうせ、いつもの取材行為とうちょうでしょ?

 じゃあ、放っておいて大丈夫ですわね」


「(あわあわ)え、え!? あ、あねさま。

 放っておいて、い、良いんでしょうか?」


『わはははは!

 まー、いつもの事やし、気にせんでええで、サク。

 2人共、お手伝いごくろーさんやったな。(ぽんぽん)

 とりあえず、そんなとこ立っとらんと、中に入ろかー』


「(すりすり)わふ! わふ! 勿論ですわ! ご主人様~!」


「(てれてれ)は、はい、ととさまっ」


(トコトコトコトコ、ガチャッ)


「「・・・・・・(ぴくぴくぴく)」」



▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽




「・・・・・・ああ、なるほど。

 ユキさんが初めての【付与術】に挑戦してて

 その状況を盗み聞きしてたから、外の変質者達が

 フジョ汁の海に沈んでたんですね」


『(げらげらげら)・・・っぽいな~。

 ま! いつもの事や! 気にしてもしゃーない』


「(ふぅ、ふぅ)ど、どうでしょうか? お師様。

 こ、これは・・・成功できてるのでしょうか?」


『んー? どらどら・・・?(ひょいっ)

 (じーーーーーー)・・・お~~、ええ感じやんか。

 初めてで、こんだけ綺麗に定着できとったら

 十分すぎる程、成功やわ!

 よーやったな! ユキ!(なでなでなで)』


「(ぱあああ)あっ!! はい! ありがとうございます!」



 はあ・・・・・・よ、良かった・・・。


 薬の調合等は、以前から学んでいたので


 それなりに慣れていましたけど。


 【フソウ】では、【付与術】が他の大陸よりも多種多様で


 門外不出に指定される様な、極めて強力な物まで存在する為


 将軍家や朝廷の許可を得た専門家しか付与できないんですよね。


 一応、書物で知識だけは蓄えてきましたが


 実践するのは、これが本当に初めて・・・。


 初めてで、新鮮で・・・ドキドキしました。


 ・・・・・・・・・。


 ・・・お師様が、手取り足取り・・・。


 丁寧に丁寧に教えてくださって・・・・・・。


 ドキドキです! ドキドキしました!!!!



「いえ、何でそこにドキドキしてるんです?

 そこまで、外の変質者達を喜ばせなくて良いんですわよ?」


『はー? どーしたんや? ミケ』


「あ、あねさま?」


『ところで、ミケとサクも戻ってきたし、遊びの続きといこか。

 ついでに、おさらいもしとくでー。

 ユキ、【付与術】で作る【マジックアイテム】は大きく分けたら?』


「大きく分類すれば2つです、お師様。

 1つは{マナ供給式}で、もう1つは{マナ蓄積式}ですね?」


『せやな、大きく分けるとその2つや』


「あ、あの、え・・・と、その2つはどう違うんですか?」


「うんうん、良いですね!

 その調子で、どんどん質問してくださいね、サクさん。

 と言う訳でユキさん、説明の続きをどうぞ!」


「はい、ミケお姉様。

 {マナ供給式}は{効果}だけでは無く

 {効果}を発動させる為の【マナ】を吸収、収集する能力を

 付与に加えます。

 【マナ】が存在する限り、何度でも使用できるのが強みですが

 {効果}の発動までに少し時間がかかります」



 {マナ供給式}のマジックアイテムは、発動の度


 発動に必要な【マナ】を周囲もしくは、使用者から吸収して


 【発動印】に供給する事で{効果}が発動します。


 つまり原理で言えば【コモンスキル】と同じ事ですね。


 使用者や周囲に【マナ】が存在する限り、何度でも使用できますし


 やろうと思えば出力調整もできるでしょうね。


 難点は、始動してから【マナ】を収集し、供給後に発動となるので


 {効果}の発動までに、タイムラグが発生する事でしょうか?



『せやな、正解やユキ!(なでなで)

 んじゃ、続いて{マナ蓄積式}の方も行ってみよかー』

 

「はい、お師様。

 {マナ蓄積式}は{効果}を発動させる為の【マナ】を

 予め蓄えてある【マナ結晶】等を一緒に埋め込む事で

 【マナ】の供給に時間がかかりませんので

 {効果}の即時発動が可能です。

 ただ、{効果}の威力調節はできなくなり

 使用回数にも制限が有ります。

 物によっては、1度きりの使い捨ての場合も有りますね」


「(びくっ)つ、使い捨て・・・」



 あっと、いけない・・・。


 サクは囮として使い捨てにされたから


 {使い捨て}と言う言葉に少し過敏になってるかも?



『わはは、そーや!

 今度もよーできたな、ユキ(なでなで)

 所謂一般的に【マジックアイテム】ってゆーたら

 後者の{マナ蓄積式}が多いな。

 【魔法の巻物スクロール】とかもその類やわ。

 封を解いて、開いたら即発動』


「ふわぁ・・・(ぽかーん)」


「ちなみにサクさん?

 どちらも、あなた方【忍】には馴染み深いはずですわよ?」


「(あわあわ)ふ、ふえっ!?」


『わはは、落ち着きーな、サク。(ぽんぽん)

 (なでなで)でも、そーいや、そーやったなー。

 例えば、(すっ)この【炸裂符】付きの【クナイ】。

 ほれ、お尻の輪っか部分に、石が付いてるやろ?

 これは小さめの【黒水晶】なんやわ。

 【黒水晶】ってのは【マナ水晶】の中では

 【マナ】の濃度が高めなんやけど、不純物が多くてな。

 値段も安目やから、こんな感じに、飛び道具に使ったり

 地雷として炸裂させるのが、効果的な使い方やな~』


「あっ! その【クナイ】って、そういう物だったんですね。

 わ、わたしは{ヌケてて危険だから}って

 練習させてもらえなかったんですけど

 任務の時だけ、護身用に渡されてました!」


「・・・うへぇ・・・、それって」


「(ぎりぃ)・・・・・・」



 父様と【忍衆】の頭目に、釘刺しておくだけにしようかと


 思ってましたけど、少し駄目ですね、あの里と一族。


 取り返しがつかない出来事が起こる前に


 本当に少しでも改善させないと・・・。



『ほれほれ、どうしたんやお前ら。

 ちなみに【忍法】って有るやろ?

 アレってな、実は{マナ供給式}の【マジックアイテム】と

 やってる事は同じなんやで?

 例えば、こんな感じにな?(しゅばっしゅばばっ!)』


「「「えっ!?」」」


(ボッフーーーーーン)


『わははははは!』

『わははははは!』


「(びくっ)ふ、ふええっ!? ととさまがふ、ふたりっ!?」


「ええええええええーーーーーーー!!!!?

 ご主人様、【忍法】使えたんですかーーー!!!!?」


『一番付き合い長いお前が、何で、一番驚いとんねん、ミケ』

『一番付き合い長いお前が、何で、一番驚いとんねん、ミケ』


(ボッフーーーーーン)


「あ、戻りましたわ。

 ご主人様って、意外と・・・お早いんですのね?」


『・・・その言い方はやめい、ミケ。

 まー、そんな感じでな、こう手で【発動印】を結んで

 魔法や【コモンスキル】の要領で【マナ】を供給したったら

 【忍法】を発動できる訳やわ。

 前にサトシに教わっとったんやで?』


「さ、さすがです! お師様!!(うるうるうる)」



 ・・・それにしても。


 昔から、チヨお姉様が使っているのは目にしていましたけど


 【忍法】って、そう言う術だったんですね。


 確かに、お師様の仰る通り、【マジックアイテム】と原理は同じ。


 ただ、【発動印】を正確に結べなかった場合、不発ならまだしも


 術が暴走したりすれば、酷い事になりそうですね・・・。


 ・・・ところで、サトシさんって、どなたなのでしょうか?


 前に、と言う事は、お師様のお知り合い・・・あれっ?


 それって、【フソウ】出身で、現【レオ王国】の???



『さーて、そんじゃ続きや! ユキ。

 残り9本有るし、サクサクいこーかー!』


「は、はいっ!」


『(ぴたっ)・・・あ! せや!! 忘れとった!』


「はい?」


『(ごそごそ)これこれ! 【フェアリークリーナー】や!

 サク、悪いけど、コレを外の2人に渡したってくれるか?

 コレ使えば、血の汚れもピッカピカ~や!』


「あ、は、はい! ととさま」


(とことことことこ、ガチャッ)


「んもーーー、ご主人様が気にする必要無いじゃないですか~!?

 全部あの変質者達の自業自得なんですし~」


「わはははは、まー、そーゆーたるなよ、ミケ」



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 ▽ 並行して連載中 ▽
↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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