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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
163/401

163 冒険者Aさんと魔法とスキル

あらすじ:豆腐の派生食品といえば、がんもどき。

 特にゆり根とぎんなん入ったのがおいしいです。

 がんもは、地域によっては、ひろうすとも呼ばれてますね。


視点:本日は良いネタ見れてご機嫌 フジョ様

『』:アルファさん


「(はふはふ、ごくん)・・・ほおっ、これは美味いのう。

 わらわも、チーズに絡めて食うというのは初めてじゃな」


「これは美味しいですね!

 私も【チーズフォンデュ】は、何度か食べてますが

 これほど美味しいのは初めてですよ! フジョ様」


「(にこにこ)はは、お褒め頂いてありがとうございます」


「でしょ!? 叔父さんの作る料理は、どれもおいしいんだよ!」


『わははは。

 ちゃんとした料理人のツリーさんが作る料理は

 俺みたいな、アバウトなおっさん料理とは、全くの別もんやからなー』


「わ、わたしは、ととさまの料理、す、好きですよ!?」


「あっ、ボクもですよ! うおっ。

 ・・・それにしても、料理って凄いですよね!

 切ったり焼いたり味付けしたら

 元の材料と全然違う物になりますし!

 ボクから見たら、料理は魔法みたいに感じますよ! うおっ」


「(はふはふ)あちゅっ、あっふあふっ」


「・・・それはともかく、しれっと食卓に加わりましたわね。

 まー、お2人が、風呂に出現した時点で予想はしてましたけど

 今日はこちらのお宿に泊まるのですね?」


「うむ、そうなのじゃ。

 こちらの方が飯が美味くて、静かと聞いたのでな。

 しばらく、こちらで世話になる事にしたのじゃ。

 (ぼそっ)良い題材も居るしのう・・・」



 むっふっふっふ。


 あの、アルファが{ととさま}か・・・。


 風呂でも思ったが、あやつ、えらく子供らに慕われとるのう。


 ・・・にしても、いつの間にあやつに娘が出来たんじゃ?


 ・・・・・・。


 ・・・・・・・・・ふむ。


 娘が居る壮年の男と、親子ほども年の離れた可愛い美少年か。


 ・・・・・・有り、大いに有りじゃな!!



「(じとー)何ですー?

 あまり不穏な事仰らないで下さいよー?」


「むっふっふ、まあ良いではないか狸娘よ」


(クツクツクツ、ガヤガヤガヤ)


「あっ! そう言えばアルさん。

 魔法でちょっと思い出した事があるんですけど? うおっ」


『(はぐはぐ、ごくん)んー? 何やー? サバミソ~』


「えっと、この間、ギルドに行った時に

 【ソーサラー】のスキル一覧を読んでたんですが

 {魔法スキル}って載ってたんですけど、うおっ」


『おーー、載っとるな~』


「あの・・・スキルの前に{魔法}って付いてるって事は

 {魔法}と{スキル}は別なんだと思うんですけど

 どう違うんですか? うおっ」


『ほーーーーーー』


「・・・・ほお?」


「ほうほう! それは、良い質問ですね、サバミソ。

 うんうん、良いですよー! そういう疑問」


「そ、そう言えば、何が違うのかな?

 おでは疑問にも思ってなかったんだども・・・」



 確かに、良い質問ではあるのう。


 知っておる者は当然知っておるが


 そっちののっぽの様に、普通は気にもせん事じゃからな。


 ・・・何よりも説明し辛いんじゃよな、この質問。


 アルファは童にどう説明するつもりなんじゃ?



『まー、せやなー。

 結論だけ説明しても理解しにくいやろーし。

 ・・・・・・あ! 丁度ええ例が、目の前に有るわ』


「えっ? うおっ」


『ええか? サバミソ、順に説明するとな?

 空気中に有る【マナ】を利用して、色んな現象を発生させる。

 それが{魔法}って呼ばれるもんなんや』


「あ、はい、【マナ】を使うのが{魔法}ですね? うおっ」


「目には見えませんけど、【マナ】は世界中にあって

 私達が生きていく上で必須の要素なんですよ?」


「そ、そうなのか・・・なんだな」


「(もぐもぐ、ごくん)うむ、こっちとこっちは味が違うのじゃな。

 これはチーズの違いなのかのう?」


『んで・・・(ひょいっ)とりあえずやけど

 このチーズの塊を【マナ】と思ってくれるか?

 これを直接、どーこーするのが{魔法}なんや』


「あ、はい」


「(にこにこ)いえ、ベースのチーズは全て同じでして

 色々なスープや出汁を混ぜて、鍋毎に味の違いを出してるんです」


『ただ、その場合なんやけど、目的の効果を発生させる為にはな

 全部地力で変換したり制御したりせんとアカン訳や。

 よく、本とか物語やと、長々と呪文を詠唱したりするやろ?

 まさに、あんな感じやと思ったらええわ。

 呪文ってのは、【マナ】をどの手順でどーゆー風に働きかけたら

 こーゆー結果になるっていう、解説書とか手引書みたいなもんやな』


「なるほど、何となくイメージできました、うおっ」


「(はむはむ)この丸キノコおいしい! 超おいしい!」


「(もぐもぐ、こくん)こっちの貝柱も凄い美味しいですね。

 これ貝柱・・・の一部ですよね? 何の貝柱なんでしょうか?」


「実際、未だにそうやって{魔法}使ってる大陸は有りますしねー」


「えっ!? そ、そうなんだか? ミケさん」


『せやでー。

 そんで、それ使うんは、ぶっちゃけ手間やし。

 難易度高いから、使い手の才能次第になるやろ?

 せやから、どーしたらもっと万人向けになるかって

 神様達が頑張って考えてくれた訳やな。

 ・・・で、簡単な手法として考えられたのがコレ!(ずびしっ)』


「・・・え? ち、【チーズフォンデュ】・・・ですか?」


「?」


「んんんんんん???」


『わははは! まー、ハテナ顔になわるわな。

 要は発想の転換や。

 【マナ】自体を使用して、変幻自在の現象を発生させるより

 最初から、限定的な現象が発生する物を作って

 発動に必要最低限の【マナ】があれば誰でも使える様にした訳や』


「限定的・・・ですか? うおっ」


「(にこにこ)ノブユキさん、その貝柱は

 【シオヒ】と言いまして、この間・・・」


「ど、どんな感じに変わったのかな?」


『ほれ、こんな感じや、ロバやん。

 まずコレ!(すっ)この串に刺さった丸キノコ!

 軽く塩ニンニク炒めにした、おいしい丸キノコやけど

 例えばコレに【マナ】を通すと、光る!』


「ひ、光る!?」


『そして、この鍋のトロトロチーズが【マナ】として

 (ポチャン、グルグ~ル)こうやってたっぷり絡ませば

 (すっ)ほれ! 発動に必要な最低限の【マナ】を纏った

 スキル【ライト】が発動した訳や!

 他にも、こっちのアスパラ串に【マナ】を絡ませば、発火して

 こっちの厚切りハム串に絡ませば、足が速くなるんやで~』


「あっ! あー! えっと! なるほど!! うおっ」


「げ、限定的って、そう言う事なんだな」


「理解出来た様で良かったですわ、サバミソ、ロー。

 それが、所謂{スキル}って代物なんですよ~。

 あ! ご主人様!! その完成された【ライト】スキルは

 ミケの口にどうぞどうぞ! あ~~~~~ん!(かぱーー)」



 なるほどのう。


 そういう風に話を繋げたんじゃな。


 確かに、その例えは近いのう。


 ・・・にしても、この狸娘、甘え慣れ過ぎとらんか?



『ほれ、熱いから火傷すんなよー(ぽいっ)』


「(はふほふはふ)もっひゅほふひゃっひゃひゃ~」


「なるほど、ありがとうございましたアルさん。

 {魔法}と{スキル}の違い、少しは理解できました、うおっ」


「お、おでもなんとか・・・」


『わははは。

 今は、何となくそんな感じなんやなー程度でも

 理解できたらええ方やって。

 今の話で全部って訳でもないしなー』


「(ぼそぼそ)・・・フジョ様」


「(ぼそぼそ)うむ、わかっておる。

 ・・・おほん! ところでアルファよ」


『んー? どしたん? フジョ様』


「わらわの目には、そっちの、お主の弟子の子も

 あーんを期待しとるが、言い出せない様子に見えるぞ?」



 むっふっふ。


 ビーエルも中々に目ざといものじゃ。


 わらわも、せっかくの機会は逃がせんからのう。


 このぐらいの軽い要求なら


 あやつも、場のノリでそのままやってくれるじゃろ!


 照れながら、壮年の男にあーんされる美少年。


 良いのう良いのう!(ごくりっ)



「えっ? あっ! ・・・お、お師様!

 (さっ!)はい! あーーーーーん!! です!!」


「あれ?」


『んん!? お、おお。

 じゃ遠慮なく、あーーーーーん!

 (もきゅもきゅ)あっふあっふあっふ!?』


「え、えへへ・・・」


「ふ、フジョ様っ!?」


「うむ、まさかする方だったとは・・・。

 わらわもまだまだじゃのう!!」


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↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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