表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
158/401

158 冒険者Aさんとお買い物 ⑤ 何買ったの?

あらすじ:暗所での探索時、灯りは周囲を照らせる事が必須です。


視点:宿屋 樫の木亭 お手伝い エイトさん

『』:アルファさん


「(わくわく)で、アルファのおじさん、何買ったの?」


「(わくわく)何かったんだー、おっちゃん!」


『わはは。

 エイトちゃんもテンちゃんも興味津々やなー。

 でも、あんましおもろいもんは無いと思うで?』


「面白いか面白くないかは、あたしが自分で決めるよ!

 だから大丈夫! 超大丈夫!!(ぐっ!)」


「わははー! だいじょーぶ!!(ぎゅっ!!)」



 うんうん! わたしとノースちゃんの野望の為。


 {打倒!【ビアー】}を目指すなら、これからは


 冒険者の道具とかにも詳しくならなくっちゃね!!


 アルファのおじさんは、特に道具とか詳しいし!


 こんな機会、逃せないよ! 超逃せない!!



「まったく、この子は逞しいですわねー。

 (ごそごそ)ほら、【ランタン】ですわよ?

 見るのは結構ですけど壊さないで下さいよ~」


「へー! 部屋で使うのとは違ってるんだ!?

 スリムなのにゴテゴテしてる!!(ぺたぺた)」


「ほー!? 何かかっこいい!!」


『まー、確かに部屋用の

 インテリアっぽいのとは別もんやろーな。

 腰とかリュックに吊り下げる為の金具も付いとるし

 多少揺れても燃料が漏れんよーに、底部分がごっつくなっとる』


「エイトちゃん、テンちゃん。

 (ごそごそ)こんなのもありますよ?」


「わっ!? 何これ? キラキラ光ってて、超きれい!」


「何だー!? おかし!?」


「いや、食べたら駄目ですよー。

 それは、チョークなんですよ」


「「チョーク?」」



 チョークってアレだよね、白いのとか黒いの。


 わたしも、お昼まで行ってる塾のお勉強で使うけど


 こんなに色んな色で、キラキラしたのもあるんだ?


 しかも、軽くて硬い。


 いつも使ってるのは、すぐにポキポキ折れちゃうのに。



「面白いでしょう?

 真っ暗な洞窟の中で、壁とかに書くのに使いますからね。

 【ヒカリゴケ】が混ぜてあるんで、暗くても見えるんですよ。

 さすがに、ちょっとお高いですけど、便利ですからね。

 洞窟探索には欠かせない道具なので覚えておくと良いですわよ?」


「へー! 覚える! 超覚えておく!」

「わかったー!」


『他に洞窟とかでしか使わんもんっちゅーと。

 ・・・・・・(ごそごそ)お?

 コレやコレ、コレ忘れたらアカンわ!

 (バッ!)この【ダンジョン糸】をな!!』


「・・・何それ?」


「へんなのー」


「変とは何ですか変とは。

 コレはダンジョン探索には必須の、変な糸なんですよ!?」


『いや、ミケ!? お前もゆーとるやないか。

 えっとな? エイトちゃん、テンちゃん。

 この糸の端っこを、入り口のどっかに固定するやろ?

 そしたら中に入って行ってもな、この糸がどんどん伸びて

 奥まで進んで行っても帰り道がわかるっちゅー事や!』


「「お、おーーー?」」


「うん、コレはわかってない顔ですわね。

 まー、とりあえず、ダンジョンに行く時は

 絶対にコレは忘れちゃ駄目って事だけ覚えておけばいいですよ」


「「うん!」」



 えーーーっと、つまり?


 ・・・・・・不思議な糸? って事だよね!


 よし! 覚えた!!



「おっちゃんはいろいろ持ってておもしろいなー!」


「アルファのおじさん、他には? 他には!?」



▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽




「それにしても、好奇心旺盛な子達ですよね?」


『まー、俺からすれば

 ユキも似たよーなもんやけどな(けらけら)』


「あ、あの、ととさま。

 この【ダンジョン糸】って切れたりしないんですか?

 も、モンスターにかじられたりとか・・・」


『わはは! それなー。

 糸に見えるんやけど、実際はちゃうんやでー、サク』


「コレはですね、サクさん。

 【マナ結晶】を粉にして、【聖水】で練った物なんです。

 コレがですね、お餅みたいに伸びるんですよ。

 みょ~~~~んとね、しかも絶対に切れません」


「お、お餅・・・?」


『んーーー、せやなー・・・あっ。

 ほれ、【スライム】ってモンスターおるやろ?

 アレって、原型はドロドロなのに、形保っとるやろ?

 アレと原理は似たよーなもんやねん。

 (コンコン)ここの芯部分が核みたいになっとって

 伸ばした後でも、芯と繋がったまま、形は崩れん訳や」


「そして、伸ばした糸を辿れば

 帰り道に迷わずに済むと言う訳ですね。

 神様の加護が宿る【聖水】で練ってますので

 モンスターも、糸には寄り付きませんし」


「正直、コレ持ってるだけで

 ちょっとした、モンスター除けの効果が有るんですよね。

 張り巡らせば、キャンプ拠点も確保できますし」


「ふわぁ・・・すごい道具なんですね。

 ・・・・・・・・・あれっ?

 でも、今まで使ってませんでしたよね?」


「そりゃそうですわよ。

 モンスター除けの効果が有ったら

 討伐対象の獲物が寄り付かないじゃないですか」


「そうですね。

 帰りに道に関しても、ちゃんとマッピングして

 地図で位置を把握しておけば、本来、必要無い道具ですし」


「あっ、そ、そうですね!」


「さて、ご主人様。

 お昼ご飯も食べて一息つきましたし

 これからのご予定は?」


『とりあえず、照明スキルの云々は晩飯前にやるとして

 さっき、ツリーさんに頼まれたお届けもんが有るから

 【コンビ農園】に行く予定や』


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
 ▽ 並行して連載中 ▽
↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ