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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
152/401

152 冒険者Aさんと冒険者ギルドの1日 後編

あらすじ:神様達も味の濃い大衆料理を食べたかったらしいです。


視点:冒険者ギルド クエスト報告・納品受付担当 ノーヴェさん

『』:アルファさん


「お待たせしました。

 こちらが、今回のクエスト報酬の大銅貨1枚。

 そして、追加納品分の大銅貨3枚と小銅貨85枚です。

 ちゃんと確認して下さいね」


「わーお!? こんなに?」


「やったな! やっぱり、インディちゃんの助言通りに

 素材狙いのクエストにして正解だったぜ!」


「・・・84・・・85、っと確かに確認したよ」


「やったー! これならすぐ目標金額達成できそう!」


「とりあえず、全員大銅貨1枚づつ渡しとくよ。

 それじゃ、残った分でご飯に行こうか」


「あー! 腹減ったー! 今日は食うぞー!!」


「食うぞー、は良いけど食い過ぎんなよ?」


「えー? 定食2人前ぐらいは、な? な?」


「はいはい。

 85枚なんだから、1人20枚まででしょ?

 それ以上は自前よね? リーダー」


「そうだね。

 さ、行こうか。

 いつまでもここに居たら邪魔になるし」


「ふふっ、皆さんお疲れ様でした。

 この調子で、また頑張って下さいね」


「はい! それじゃ、行くぞみんな」


(ワイワイワイ、ザワザワザワ)



▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽




 ふう・・・。


 おや? もう18時過ぎてたんですね。


 今日は先程の4人組で、もう終わりでしょうし


 僕もそろそろ片付けを始めましょうか。



(ガヤガヤ、ゾロゾロゾロ)


「あっ、ノーヴェさん、お先です。

 おつかれさまー!」


「お先でーす!」


「あ! 良かったら、終わったら私と食事でも!」


「(ぺしんっ)ほら! いいから帰るわよ!?

 用事あったんでしょ?

 あっ、お先に失礼します(ぺこりっ)」


「皆さん、お疲れ様でした。

 明日もよろしくお願いしますね(ぺこり)」


「「「「はーい!」」」」



 さて、まずは処理してもらう書類を整理してと。


 ・・・・・・それにしても。


 短時間勤務の人達が来てくれる様になって


 そのおかげで、すごく余裕できましたよね。


 いつも、15時ぐらいから


 冒険者の人達が、ぽつぽつ帰還し始めて


 16時から18時ぐらいまでは


 クエストの報告ラッシュになりますけど


 短時間勤務の人達が、内務との書類移動や


 色々な確認作業に、記入も手伝ってくれますので


 明らかに、以前の倍以上は作業効率が良くなりましたよ。


 午前中の受注ラッシュの時もそうですが


 かなり窓口の負担は減りましたよね。


 しかし、よくあれだけの人数が募集に応じたものですね。


 勤務時間は、大体1時間から3時間ぐらいですけど


 近くの職員寮に住んでいる僕らと違って


 ほとんどの人は、町の住宅地から歩いて来てる訳ですし。


 近くに住んでる人でも、15分はかかるんですが・・・。


 よし、こっちの書類は内務へ・・・。



「あのー? まだ報告窓口って大丈夫?」


「あ、はい、大丈夫ですよ。

 それでは、クエストの依頼書をお願いします」


「ああ、良かった! 間に合ったー!

 遅くなったから急いで帰って来たのよー!!」



▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽




(ガタガタ、キュッキュッ)


「よっこいしょ・・・っと。

 リマちゃん、窓口とかの拭き掃除は終わったけど

 後、何か他に明日の準備でやっとくこと有るかい?」


「いえ、こちらの床掃除ももう終わりますので

 フォティさんは、そこの書類を内務へお願いできますか?

 そのまま、上がっていただいて大丈夫ですので。

 今日はもうゴルフさんがお迎えに来てるようですしね」


「あら、そうかい? じゃあ、後はお願いするわね~」



 フォティさんは、住宅地の方に一家で住んでいますけど


 遅番の時は、旦那さんが迎えに来るんですよね。


 たまに、娘のテンちゃんも一緒に来ていて


 そのまま、帰りに外食してから帰っているそうです。


 ふふ、仲の良いご家族で何よりですね。


 逆に、僕は寮に住む様になってからは


 町の実家にあまり帰っていませんね。


 ・・・今度のお休みの時にでも様子を見に行きましょうか。



「それよりも、リマ先輩。

 先輩こそ、後は僕達に任せて早く上がって下さいよ。

 今日も早番でしたのに、最後まで残業されてますし」


「そうですよ~先輩~。

 今日はマリさんが居ないからって

 心配してくれてるのは分かりますけど~。

 私達だけでも、大丈夫ですから~」


(ギーー、バタン)


「エコーせんぱーい、表片付けてきましたよー。

 あれっ!? リマ先輩、まだ残ってたんですか!?

 えっ!? 昨日も残業してませんでした?」


(スタスタスタ)


「ノーヴェ君ー? 明日の書類持ってきたよー。

 あれっ!? リマさん!?

 ・・・・・・ま、た、で、す、かーーー?

 駄目ですよー? 体壊しちゃいますよ?」


(ワイワイ、ワイワイ)



 ギルドの営業は19時に完全終了しています。


 まあ、内務の職員の人達は、終了後の30分程


 本日分の書類の処理や、明日の準備はありますけどね。


 他国の大きな町だと、ギルド会館が町中にあって


 常夜灯が絶えないので、夜中遅く、もしくは1日中


 ギルドを開けている所も有るそうですが


 この辺りは、住宅街から少し離れた所に有りますし


 常夜灯も少ないので、夜は本当に暗いんですよね。


 すぐ近くに、【ビアー】と共同の職員寮があって


 警備員も居ますので、割と安全ですけど・・・。


 そのせいで、いつでもすぐ帰れるからと言って


 先輩の様に、つい残っていたら帰るのが遅くなったり


 逆に、ギリギリまで寝ていて寝坊する人も居るのは


 少し問題かもしれません。


 ・・・・・・いえ、リマ先輩の場合は


 {つい遅れる}と言う程度では無いんですよね。


 恐らく、人数が少なかった時の勤務状況が


 癖になってしまっているんでしょうね。


 たまに、アルファさんが{貸し}とかを理由に


 早番の先輩を、強引に食事に連れて行ってますが


 あれは、絶対に{心配}も含まれてますよね。


 {好意}だけでは無いはずですよ・・・無いですよね?


 ・・・羨ましい・・・僕も・・・もっと・・・。


 ・・・・・・・・・・・・(ごくりっ)。


 ・・・・・・はっ!? いや、僕の事はともかく。


 ここは、マリさんに相談して


 既に色々動いてもらっていますけど


 何か更なる対処方法を考えてもらいましょう。



「わ、わかりました。

 では、ここだけ終わらせてから・・・」


「「「「駄目です」」」」


「は、はい (-◎_◎-;)」


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↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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