146 冒険者Aさんと苦情 ③
あらすじ:次の予定は素材集めの為にダンジョンアタック。
視点:Dランク冒険者 ファイターLv4 モッブコットンさん
『』:アルファさん
『おーーー?
マイクくんに、ケベックくんにヤンキくんやんか。
無事帰ってきたんやなー、おかえり~』
「あ、はい、ただいまです」
「ただいまです!」
「お、おう?」
「それで、突撃してきた3バカは
一体何しにきたんですかー?
入るなり、ずるいだの何だの言ってましたけど」
「あっ! す、すみません。
気持ちが先走ってしまいまして・・・」
「誰が3バカだ」
「えっ!? 僕も同じ扱い!?(がーーーん)」
(ドタドタドタ、トトトトト)
「ん? 今度は何です?」
(ガチャッ)
「・・・ああっ・・・やっぱり・・・(がっくり)」
『わはは。
今度はモブ子ちゃんか。
リッちゃんへの相談はもうええんかー?』
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
▽ ▽ ▽ ▽ ▽
▽ ▽ ▽
▽
「要するに、自分達が{調査クエスト}に行ってる間に
モブ子ちゃんが、色々な経験積んでるのを聞いて
羨ましくなったって事で合ってますか?」
「はい、そうだと思います」
今日はリマさんに色々と相談したかったので
朝の受付業務が空いてくる時間にギルドへ行って
相談にのってもらってたのよね。
前衛としてのスキル構成や取得の順序とか
これから、どのぐらいのペースが良さそうとか。
ま、その辺りはアルファさんやミケさんとも
事前に相談してるから、手続きにも
それほど時間はかからなかったのよね。
でも、実はリマさんに相談したかった本命は
{女性冒険者ならではの問題}なのよねー。
{月の物}だったり、その用品だったり。
他には、異性の仲間とパーティを組んだ時の
{距離感}とか{トイレ事情}とか諸々・・・。
以前は、同郷の女の子やライスとか
同性でしかパーティを組んでなかったし。
アルファさん達の場合は、年が離れてる事もあるし
ミケさんも居るから、家族みたいな感じで
あまり気を使わなくても良かったのよね。
サバミソ君は半分お魚だし、ロバートさんも
純朴系のおじさんだしね。
でも、マイクさん達のパーティに。
同年代の異性ばかりのパーティに半固定で入り始めて
次から次へと問題が出るわ出るわ・・・。
結局、その辺りの事情が解決できなくて
今回の{調査クエスト}には同行しなかったのよね。
いくら、女性的にはかなり残念な私だって言っても
その問題抱えたまま、長期間行動を共にするのは
さすがにちょっと・・・・・・。
それで、この間に、リマさんにはちょくちょくと
相談にのってもらってたのよねー。
リマさんも、その辺の事情には苦労したみたいで
色々と参考になる話が聞けて、本当、助かります!!
「訓練! ・・・特に盾の訓練とか! 羨ましい!!」
「集団戦とか毛皮の処理とか、俺だって経験したいさ!!」
「連夜の宴会にお風呂とか!?
しかも混浴ですって!? こ、こ、こ、混浴とか!!!!
羨ましい・・・羨ましすぎますよっ!!!(ふんすふんす)」
「えー? ケベックさん、そんなキャラでしたっけ?」
『わはは!
いやー、若さってええなあ~~』
「うう・・・すみません。
こうなるとは思ってたんですけど
焦っちゃって、つい・・・」
・・・さっき、そんな相談してる時に
3人が帰ってくるものだから、すごい焦った。
・・・焦っちゃって、3人が居ない間の事
色々話しちゃったせいで、こうなっちゃったのよね。
うーーーーーーーーん、失敗したなぁ。
『まー、モブ子ちゃん。
別に気にせんでええんやでー(ぽんぽん)
ある意味、丁度良かったわ~~(なでなで)』
「ふえっ!? ど、どういう事です?(もじもじ)」
うう・・・アルファさんって、自然に頭撫でてくるよね。
私、昔から要領良くなかったし
頭も撫でられた事ってほとんど無かったから
少し恥ずかしい気もするけど、何か嬉しい。
そ、それにしても、丁度良いって何の事だろう?
「!? ご主人様っ!!!(ぐいぐい)
撫でるなら、ミケも!! ミケもですわよっ!!!!」
『あー、わかったわかった。(なーでなーで)
んでなー、モブ子ちゃんがギルドに居る間に
今後の予定を立てとったんやけどなー?』
「え? あ、はい(ぽふんぽふん)」
「調合用の素材が色々と必要になりまして。
丁度、ギルドでも{調査クエスト}がありましたので
採取目的で、ダンジョンへ行こうかと
つい先程、話されていたのですよ(にこっ)」
「「「(誰っ!? この可愛い子っ!!!)」」」
「え!? だ、ダンジョンですか?」
「「「・・・ダンジョン!!!!!?」」」
「そうですわよー」
「・・・・・・ああ、なるほど。
お師様がおっしゃってた{丁度良い}と言うのは
この3人も加えるおつもりですね?」
「「「お師様っ!!?」」」
『せやでー。
この3人加えたら、丁度、2パーティでいけるしな』
(ガチャッ)
「と、ととさま。
お茶を淹れて頂きましたので、お持ちしま・・・」
「「「ととさまああああ!!!!!!!???」」」
「(びくっ)ひっ!?」
「やかましいですわよ、3バカ」




