表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
133/401

133 冒険者Aさんと本命の団欒

あらすじ:大盤振る舞いと無料の飲み食いで参加者もにっこり。


視点:広場では飲食は控え目にして手伝いに奔走 ユミネ・フジさん

『』:アルファさん


「(にこにこ)そろそろ良さそうですよ、アルファさん」


(クツクツクツクツ、ジュウウウウウ)


『ん~~! ホンマ美味そうやな!

 やっぱ、【フソウ料理】はツリーさんに任せて正解やなー』


「ささ、ミケが皆さんのお椀によそっておきますので

 ご主人様は乾杯の音頭をお願いしますわ!」


『お! すまんなミケ。

 そんじゃ、まー、みんなグラスを持ってくれるかー』


「「「「「「「はーい!」」」」」」」

「うむ」

「おうよ!」



 ふふふのふ。


 やっぱ、ウチの勘は間違ってへんかったわーーー!


 露店広場では、おじさまも皆さんも


 振舞う方にまわっとって、ほとんど食べてへんかったから


 絶対に本命の、内輪だけの二次会があるんやと思っとったんよ。


 せやから、ウチも食べるのは控え目にして


 ずっとお手伝いしとったんよね・・・その甲斐があったわー!!


 それで、広場でのお披露目も終わって、今はいつもの宿屋。


 おじさまとミケねーさまに、本日の主役のサクちゃんに


 おじさまの弟子になったノブユキさん。


 そんで、サバミソくんにロバートさんにウチとおじいさま。


 ジンは広場で食べ過ぎたのもあるんやろけど


 何だかんだで護衛で疲れとったんやろね。


 先に帰って、ぐっすりおねんねや。


 後は、おじいさまに誘われたトウタロウのおっちゃんと


 この料理を作ってくれたツリーさんと姪のエイトちゃん。


 うん、これは確かに内輪の宴会やね。


 それにしても・・・ホンマ美味しそう・・・。


 (じゅるり)美味しそうな【すき焼き】やわー!!!



『わははは。

 すまんな、ユミネちゃん。

 ほんのちょっとだけ挨拶せてなー?』


「はうっ!? (じゅるるるっ)

 も、も、も、もちろんですやわん!?

 お、おじさまっ!!! (どきどき)」


『まっ、挨拶ってゆーても手短にこれだけ。

 ・・・うおっほん!

 みんな、今晩は俺の家族のお祝い事に

 集まってくれてありがとさん。

 おまけに、手伝いまでしてくれてありがとさんや。

 これからは、サクも俺の家族として

 今まで以上に、色んな所に関わってくると思う。

 すまんけど、みんな協力よろしく頼むわー。

 そんじゃ、かんぱ~い!(ばっ!)』


「「「「「「「「「「かんぱーい!」」」」」」」」」」



▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽




(ワイワイ、グツグツグツ、ホワワワ~ン)


「(にこにこ)さあ、第2陣ができあがりましたよ。

 あっ、ユミネさん、おかわりですね?

 (カチャカチャ、スッ)さ、どうぞ。

 熱々なので気をつけて下さいね」


「おおきに! (はふはふ)・・・んんんんま~~~い!」


「ツールさん、ミケにもおかわりを!」



 う~~~~ん! このお肉ホンマ美味しいわ!


 口に入れた瞬間は、甘めの割り下の味と香りが広がるんやけど


 一噛みした途端、このお肉特有の味と香りが上書きしてくんや。


 舌触りも歯ざわりも、とろけるようでぷるぷるしたもっちり感。


 ぱっと見、結構分厚いし、生レバーみたいに見えるけど。


 (もにゅもにゅもにゅ、ごくんっ)・・・濃い!


 味は完全に濃い赤身の味なんやっ!!


 ・・・第1陣は何も考えんと夢中で食べてもうたけど。


 これって、一体何のお肉で、どこの部位なんやろ?


 豚さんや鶏さんとはちゃうし・・・食感的には牛さんの刺身が近い?


 あ! 鴨さんかな!? 味とか鴨さんっぽい!!


 鴨さんの脂の少ない所を濃縮した感じや!!



「ふむ・・・相変わらず美味いな」


「えっ!?

 おじいさまは、このお肉初めてやないんですか?」


「(もにゅもにゅ)おいひぃ~(ほわわわー)」


「(ごっくん)う、うまいお肉なんだな。

 アルさん、このお肉って何のお肉なんだか?」


「(はふはふ)あふっふふ・・・(ごくん)

 さ、さっきの広場での【ドラゴン】みたいに

 希少なお肉なんですか? うおっ」


「皆さん第1陣は夢中で食べちゃってましたけど

 ようやくそこに興味を持ったんですわね?

 いいでしょう! お教え致しましょう!

 ぬっふっふ! 実は! このお肉はですね!!」


『ん? 【闘鴨肉】やで?

 これは、さすがに希少な部位やから貴重ではあるんやけど。

 肉自体は、【西フソウ】やと、普通に買えるなー』


「えっ? 【闘鴨肉】ですか? うおっ」


「(わなわな)ご主人様~~~!!

 そこはミケが、こう! もったいつけて! こう!!」


『わははは、すまんすまん、ミケ。

 ほら、このぷりぷりの椎茸でも食って機嫌直せや。

 (ひょい)ほれ、あ~~~~ん』


「あ~~~~~~~ん!(もっきゅもっきゅ、ごくん)

 (にっこにこー)ご主人様の愛を感じますわ~~~!!!」



 あっ!!!? ああああああああああああ!!!!!!


 ・・・・・・え、ええなあ!!!


 ウチも! ウチもおじさまにあ~~~んして欲しい!!!



「っ・・・!?(そわそわそわ)」


『わはははは!、遠慮なんかせんでええんやで、サク。

 よっしゃよっしゃ、お前もやな!

 (ひょい)ほれ、あ~~~~~~ん』


「(あわあわ)あ、あーーーん!! (はふはふ)」



 うぐっ!?


 さ、さすがに、嬉しそうなサクちゃんの後に続く勇気は


 ウチにはあらへんわ。


 今回はサクちゃんのお祝いやし。


 うん、そうや! ウチは我慢できる子、我慢できる子なんや。


 ・・・それにしても、コレが【闘鴨】のお肉?


 確かにお肉屋さん行ったら、割と普通に売ってるし


 ウチも食べた事あるけど、もっと硬くて筋張っとったような?



「(はいはい!)あっ! お師様、お師様っ!!

 次、私も! 私も、あ~ん! お願いしますっ!」



 ええええっ!!?


 ノブユキさん、それはずるいわ~~~~~~!!!!!?


 ウチ我慢しとったのにぃいいい!!!!!!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
 ▽ 並行して連載中 ▽
↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ