表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
13/401

13 冒険者Aさんとじーさんは二度死ぬ

あらすじ:走れ・・・走りきったじーさん


視点:こっそりご主人様に何かしてるらしい従者 大妖狸ミケニャンさん

『』:アルファさん



 ・・・あー、何事かと思いましたが


 {アホのじーさん}ことブラボー氏ですか。


 ノックしても、返事する前にいきなりドア開けたら


 びっくりするじゃないですか、やれやれですよ。



『おお!? ・・・ブラボーのじーさんか~。

 そんな急いだら、びっくりするやん』


「ア・・・ゲフンゲフン、ブラボーさん!

 ドアは静かに開けて下さいませ」


「う・・うむ!?(ぜひ~ぜひ~ぜひ~)

 ス・・マン!!(ぜは~ぜは~)

 そ・・それよりもだ!

 俺の分の【ワイルドボアのハンバーグ】は

 ど・・どこじゃ!?

 もちろん、あるんじゃろ!?」



 それにしても・・・

 

 何で、額に布巾当ててるんでしょうね。


 まさか、急いで近道しようとして


 狭い路地走り抜けてたら足元しか見てなくて


 頭を看板にでもぶつけて、ひっくり返った所を


 物音にびっくりしたご近所の人に助けられて


 冷水浸した布巾でも貸してもらったんですかね?


 ハハッ、まさかそんな訳ないですよね。


 いくら{アホのじーさん}とは言え。


 どうせ、運動不足で走ったから


 吹き出る汗を拭ってるだけでしょう。



『わはは。

 はいはい、もちろんやんか。

 ちゃ~んと、別に分けといたから安心してな~。

 ほら、そっちに・・・(クイッ)』


「おお!! そうかそうか、良かった。

 急いだ甲斐が・・・・・・・」


「? (・ω・)モッシャモッシャモッシャ」


『・・・・・・』


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


(ばたーーーーーーーーん!!!!)


「ああっ!? アホのじーさーーーーん!!!??」



 し・・・・死んでる!!



「(むくりっ)いや、死んどらんし」


「心の声に反応しないで下さいよ」


「そんな事は知らん!

 それに、誰がアホのじーさんじゃ!?」



 チッ! 聞こえてやがりましたか。


 頭はボケてても耳はボケて無いみたいですね。



「誰がボケじじいじゃ!」


「な・・なん・・だと!?」


『【フソウ漫才】はもうええっちゅうねん』



 さすがはご主人様


 絶妙なタイミングで、不毛な争いになっているのを


 ピシャリと締めて下さいましたよ。


・・・・・・まーーー、今はそんな事よりも!



「おいコラ、そこのヒゲロリーフ

 あなた、何勝手に食べてるんですか!?」


「えっ!?

 これって(もぐもぐもぐ)

 余ってたやつじゃ(ごくんっ)ないの?」


「お・・・俺の晩飯が・・・。

 俺のハンバーグ様が・・・・・・。

 ぐふうっ!(ばたーーーん!!)」


『いやー、エッちゃん。

 たとえ余ってたにしろ。

 勝手に食うのは、さすがにあかんやろ?』


「ぐぬぬぬ・・・・!!?

 俺をいきなり斧で脅しただけじゃのうて

 本当に殴り倒して気絶させた上

 楽しみにしてた俺のハンバーグ様まで喰らう始末!!

 ぜったいにゆるさんぞ! このヒゲ娘め!!

 じわじわとクエスト査定を低く見積もってやるわ!!!」


「・・・地味に嫌ないやがらせですねー」


「へっ? 何のこと?」



 {職権乱用じーさん}はともかく。

 

 このワンコ、どーせ、情報聞き出した瞬間。


 このじーさんの事なんか頭からすっ飛んで。


 慌てて飛び出そうとした結果、斧がじーさんを直撃。


 ・・・で、伸びたじーさん放ったらかして


 ここへ突撃・・・って感じですかね?


 ふーむ・・・本人に悪気は無いんでしょうけどねー。


 あまりにも(おつむが)残念すぎますわね・・・。



『・・・こんな事もあろうかと準備しておいたんだが』


(ごそごそごそ・・・ガサッ)


「ぬ!? むむむ!!?

 その【聖鉄紙】の塊はなんじゃ?

 ・・・そ、その中身は ま さ か !?」


『せやでー、安心しーや、じーさん。

 これは【ワイルドボアのハンバーグ】の{たね}や。

 こうゆー事態は、俺も予想しとったしな。

 これに大き目の{たね}4つ入れてあるわ。

 家持って帰って、嫁さんに焼いてもらい~。

 じーさんも最近忙しかったやろしな。

 家でゆっくり味わえるようにしといたで~』


「(´;ω;`)(ブワッ)」


「うわっ・・号泣しやがりましたよ、このじーさん」


『ま、俺らも何だかんだで

 じーさんには世話になってるしなー。

 せや、付け合せ用の野菜もまだあるし。

 ついでに一緒に渡しとこか』


「(わくわく)ねえねえ!

 今からそれも焼くの!!?」


「『焼かねーよ!!!』」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
 ▽ 並行して連載中 ▽
↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ