108 冒険者Aさんと出発の朝
あらすじ:み~な~ぎ~っ~て~~~キターーーー!!!
視点:Dランク冒険者 ファイターLv3 モッブコットンさん
『』:アルファさん
『点呼~、い~~ち!』
「2ですわ!」
「3!」
「よ、4! うおっ」
「ご、5なんだな」
「ろ、ろ、6でしゅ!」
「7・・・これで全員ですね、お師様」
「8っ!!(バーン!)」
「9っ!!(ババーン!!)」
「「「「「「『・・・・・・』」」」」」」
「8でござる」
「9でござる」
(シーーーーーーーーーーーン)
えーーーーー。
今日は延期になった【ノール】の{討伐クエスト}の日。
予定通り、早朝に合流したのだけど・・・。
ど、どうしたらいいの? この空気。
「さて、お師様、7人全員揃いましたし行きましょう?」
「8でござるううっ!!!!」
「9でござるよ! ユキちゃーーん!!!!」
「・・・・・・(ぴききっ)」
「・・・懲りない2人ですねー。
何しに来たんですぅ~~~?
私達、用事がありますので帰って下さいねー。
っていうか帰れ、早よ帰れ」
「「そんなーーー!?」」
(ギャーーギャーーギャーー)
ああっ、もう。
収拾がつかないじゃない。
・・・アルファさん、どうするつもりなのかな?
『んーーー・・・で?
そこの陰からこっそり覗いとるマリちゃん。
どーすんのー?
これって本人らのワガママなん?
それとも、マリちゃんがギルド通した依頼的なものなん?』
「「「「「えっ?」」」」」
「(ひょこっ)・・・あらあら~見つかっちゃったわ~?
でも、アルファさんとミケちゃんは当然として
ユキちゃんもサクちゃんも、よく気付いたわね~。
えらいわ~~?」
「「「「「えっ!?」」」」」
「まあ、母様が関わっているのであれば
様子を見に来ていると思いましたので」
「い、一応【忍】の端くれですので・・・」
「「何と!? き、気付かなかったでござる!!」」
何で張本人のあなた達が知らないのよ。
それにしても、アルファさん達はともかく
ユキさんやサクちゃんは、気付いてたんだ。
・・・凄いわね。
『んでー?
マリちゃん、この子らも連れてけって?
正直めんどいんやけどー』
「あらあら~。
ね? 駄目かしら~?
ちゃ~んと同行の依頼料も出すし
それとは別に報酬も用意するつもりよ?」
「はあぁ~~~~~~。
後出しでそういう事言われましてもねー?
それにこの子達って、既に【行者】として
Dランク相当の活動はしてるんでしょ?
・・・と言いますか。
そもそもあなたが連れていけば良いのではー?」
「う~~ん、そこをお願いよ~、ミケちゃん。
どうしても家族だと、どちらにも甘えが出ちゃうし」
『まー、昨日マリちゃんが来た時に
ちょろっと頼まれはしたけどなー。
でも、{本人達が希望したら}って事やったやん?
そこら辺どーなっとんの?
こっちも、反発心持ったまま同行されて
いざって時にこっちのゆー事聞かんかったら
めんどくさすぎるんやけど?』
そうなのよね。
そこがパーティの難しい所。
まず、指示系統がちゃんと決まっている事が大事で
指示を受ける側もちゃんと従えるかどうか。
さらに、その指示がちゃんと適切である事。
この3つが揃わないなら、パーティを組んでも
ぐだぐだになって逆に危険なのよね。
王都の時は、孤児の子同士でリーダー不在だったし。
こっちはこっちで、臨時で組んでも
火力スキルしか頭に無くて指示なんて無い人ばっかり。
だから結局、多少無理してでも
気心の知れたライスと2人で組むしかなかった。
・・・ま、今だからこそ、そう理解できてるんだけどね。
うん、今のマイクさん達のパーティは安定してるし
すごーく助かるのよね、うんうん。
「それはそうよね~。
勿論、私も言い聞かせたのよ?
でも、{それでも}って、この子達も言うものだから
こうやって同行の許可をお願いしたいのよ~。
だから、この子達がもし言う事聞かなかったり
足手まといになったら、遠慮なくぶん殴って頂戴?
血気に逸って、作戦を台無しにする様なものなら
一緒に罠に巻き込んじゃってね?」
『まー、そうゆー事なら?』
「クニちゃん、シゲちゃん?
あなた達も、それは理解してるわよね?
もう迷惑かけちゃ駄目よ~?(にっこり)」
「「は、はいでござる!!(ぶるぶるぶる)」」
「まあ、母様とお師様がそうおっしゃるのであれば。
・・・ミケお姉様にモブコさん。
サバミソ君にロバートさんとサクちゃん。
姉と弟がご迷惑をおかけするかもしれませんが
今回だけはよろしくお願いします(ふかぶかー)」
『そんじゃまー、そういう事になったし。
ボチボチ行こかー』




