101 冒険者Aさんとねつがでたらねってなさい
あらすじ:アルファさん特製のドリンクは
ねんがんのフルーツ水をてにいれたぞ!
的な代物だったようです。
視点:アルファさんの養女の幼女 サクさん
『』:アルファさん
「え、サクちゃんが熱で寝込んだの? 大丈夫?」
「はい。
アルさんは、環境が急激に変化したせいで
疲れが出ただけだろうって言ってましたし
今日は1日、側についてるそうなので、うおっ」
「そうなんだ、それなら大丈夫そうね。
えっと、予定していた今日のクエストは中止かな?」
「あ、そ、それなんだども。
アルさんは、3人でこの間と同じクエストを受けて
昨日教わった事を、体に馴染ませに行って欲しいって
言ってたんだな」
「あ、あの、モブコさん、どうでしょうか?
僕としても、ぜひお願いしたいんですけど、うおっ」
「あはは、実は私も、練習して体に馴染ませたかったんで
可能なら、予定を数日先に延ばさせてもらえないかなって
お願いしに行くつもりだったのよね」
「そ、それなら丁度良かったんだな。
じゃ、じゃあ、モブコさん、サバミソくん。
今日もよろしくなんだな」
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(な~でな~で)
『・・・』
「・・・・・・」
(な~でな~で)
『・・・・・・』
「・・・・・・・・・」
(な~でな~で)
「・・・・・・・・・・・・あ、あの」
『ん~?
どしたんや、サクちゃん』
(な~でな~で)
「・・・わ、わたしのせいで・・・・・。
みなさんの・・・ご予定が・・・。
そ、その・・・・・・す、すみません。
・・・わたし、だ、大丈夫ですので・・・
あの、みなさんの方を・・・優先させてください」
『・・・・・・』
(な~でな~で)
ふぅ・・・ふぅ・・・わたしなんかの為に
お、おとうさ・・・アルファ様の大切なお時間を
そんな事・・・ふぅ、ふぅ・・・もったい・・・ないです。
こ、こんなの・・・熱ぐらいで・・・こんな・・・。
「・・・あ、あの・・・・・・?
わ、わたし・・・1人・・・慣れてますので・・・」
(ぴたっ・・・ぴとっ)
『・・・・・・んーーーー?
朝よりは少し下がった・・・ような?』
「(ふぅ)・・・は、はい・・・ですので・・・(ふぅ)」
(な~でな~で)
『しっかし、お風呂ってのは流石やな~。
リラックス効果が半端ないな!?
・・・いやー、作って良かったわ~』
「・・・・・・あ、あの・・・(ふぅ、ふぅ)」
(な~でな~で)
『・・・・・・』
「・・・・・・・・・・」
な、何で・・・アルファ様は・・・。
あ、あう・・・ひょっとして、怒って・・・?
(な~でな~で)
『あんなー、サクちゃん・・・いや、サク』
「あ・・・は、ひゃい・・・(しょぼん)」
(ぽんぽん、ぽんぽん)
『今、サクはな?
お風呂効果で、今までの辛かった事とか疲労がな?
一気に噴き出してきとるんや。
ようやく一安心できる境遇になったんや。
だからな? 今は何も考えんとゆっくり休んだらええ』
「で、でも!? ・・・けふっ(けほけほ)」
『わはは、落ち着け落ち着け。
(すっ)ほれ、ちょいこれ飲んどき?
・・・そうや、ゆっくりやで?』
「(こくこくこく)・・・・・・はう」
(な~でな~で)
『まー・・・・・・せやなー。
境遇がいきなり変わっても、なかなか順応できんよな。
俺も、それは身に覚えがあるからな。
サクがゆっくり寝れるまで、昔話でもしよかー』
「・・・・・・」
(な~でな~で)
『サク、俺もなー。
俺のとっつぁんに、義理の父親に拾われた口なんや。
サクよりも小っさい時にな。
戦争・・・ともちょっとちゃうんやけど。
住んどった村が一方的に滅ぼされたらしくて
村人の人らは、みーんな殺されるか奴隷で連れ去られたんや』
「・・・!」
(な~でな~で)
『わはは、びっくりさせてもうたか?
まー、実際、俺もあんまし覚えては無いんやけどな。
滅んだ村で1人彷徨ってる所を、とっつぁんに保護された訳や。
村滅んでから、何ヶ月も経った後らしいんやけど
どーやって生き残ってたんやろな? 俺にもわからんわ』
「・・・・・・(ふぅ、ふぅ)」
(な~でな~で)
『保護したとっつぁんも、最初困ったらしいで?
当時は、何もしゃべらんし、何の感情も無かったらしいわ。
んで、アレコレやってる間に、愛着も湧いたらしいんやけど
それ以上に、意地になってもうたらしくてな?
そのまま、養子として引き取ってくれる事になったんやわ』
「・・・・・・・・・」
(な~でな~で)
『そんな俺でも、今では無駄口だらけの陽気なおっさんや。
今は不安だらけやろうけど安心して受け入れてくれるか?
環境が変化してもな、割とすぐ慣れるもんやでー。
この先、何があってもなー。
サクはず~っと俺の娘として育てたるからなー。
嫌だってゆーても、育てまくったるからな~~』
「・・・・・・(すぅ、すぅ)」
(なーでな~で)
『楽しみやなー、サク。
お前はどんな風に成長していくんやろなー?』
「・・・ふにゅ(すやすや)」
『・・・・・・わはは。
おやすみや、サク』




