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辺境の冒険者Aさん  作者: ミの人
101/401

101 冒険者Aさんとねつがでたらねってなさい

あらすじ:アルファさん特製のドリンクは

     ねんがんのフルーツ水をてにいれたぞ!

     的な代物だったようです。


視点:アルファさんの養女の幼女 サクさん

『』:アルファさん


「え、サクちゃんが熱で寝込んだの? 大丈夫?」


「はい。

 アルさんは、環境が急激に変化したせいで

 疲れが出ただけだろうって言ってましたし

 今日は1日、側についてるそうなので、うおっ」


「そうなんだ、それなら大丈夫そうね。

 えっと、予定していた今日のクエストは中止かな?」


「あ、そ、それなんだども。

 アルさんは、3人でこの間と同じクエストを受けて

 昨日教わった事を、体に馴染ませに行って欲しいって

 言ってたんだな」


「あ、あの、モブコさん、どうでしょうか?

 僕としても、ぜひお願いしたいんですけど、うおっ」


「あはは、実は私も、練習して体に馴染ませたかったんで

 可能なら、予定を数日先に延ばさせてもらえないかなって

 お願いしに行くつもりだったのよね」


「そ、それなら丁度良かったんだな。

 じゃ、じゃあ、モブコさん、サバミソくん。

 今日もよろしくなんだな」



▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽ ▽ ▽


▽ ▽ ▽




(な~でな~で)


『・・・』


「・・・・・・」


(な~でな~で)


『・・・・・・』


「・・・・・・・・・」


(な~でな~で)


「・・・・・・・・・・・・あ、あの」


『ん~?

 どしたんや、サクちゃん』


(な~でな~で)


「・・・わ、わたしのせいで・・・・・。

 みなさんの・・・ご予定が・・・。

 そ、その・・・・・・す、すみません。

 ・・・わたし、だ、大丈夫ですので・・・

 あの、みなさんの方を・・・優先させてください」


『・・・・・・』


(な~でな~で)



 ふぅ・・・ふぅ・・・わたしなんかの為に


 お、おとうさ・・・アルファ様の大切なお時間を


 そんな事・・・ふぅ、ふぅ・・・もったい・・・ないです。


 こ、こんなの・・・熱ぐらいで・・・こんな・・・。



「・・・あ、あの・・・・・・?

 わ、わたし・・・1人・・・慣れてますので・・・」


(ぴたっ・・・ぴとっ)


『・・・・・・んーーーー?

 朝よりは少し下がった・・・ような?』


「(ふぅ)・・・は、はい・・・ですので・・・(ふぅ)」


(な~でな~で)


『しっかし、お風呂ってのは流石やな~。

 リラックス効果が半端ないな!?

 ・・・いやー、作って良かったわ~』


「・・・・・・あ、あの・・・(ふぅ、ふぅ)」


(な~でな~で)


『・・・・・・』


「・・・・・・・・・・」



 な、何で・・・アルファ様は・・・。


 あ、あう・・・ひょっとして、怒って・・・?



(な~でな~で)


『あんなー、サクちゃん・・・いや、サク』


「あ・・・は、ひゃい・・・(しょぼん)」


(ぽんぽん、ぽんぽん)


『今、サクはな?

 お風呂効果で、今までの辛かった事とか疲労がな?

 一気に噴き出してきとるんや。

 ようやく一安心できる境遇になったんや。

 だからな? 今は何も考えんとゆっくり休んだらええ』


「で、でも!? ・・・けふっ(けほけほ)」


『わはは、落ち着け落ち着け。

 (すっ)ほれ、ちょいこれ飲んどき?

 ・・・そうや、ゆっくりやで?』


「(こくこくこく)・・・・・・はう」


(な~でな~で)


『まー・・・・・・せやなー。

 境遇がいきなり変わっても、なかなか順応できんよな。

 俺も、それは身に覚えがあるからな。

 サクがゆっくり寝れるまで、昔話でもしよかー』


「・・・・・・」


(な~でな~で)


『サク、俺もなー。

 俺のとっつぁんに、義理の父親に拾われた口なんや。

 サクよりも小っさい時にな。

 戦争・・・ともちょっとちゃうんやけど。

 住んどった村が一方的に滅ぼされたらしくて

 村人の人らは、みーんな殺されるか奴隷で連れ去られたんや』


「・・・!」


(な~でな~で)


『わはは、びっくりさせてもうたか?

 まー、実際、俺もあんまし覚えては無いんやけどな。

 滅んだ村で1人彷徨ってる所を、とっつぁんに保護された訳や。

 村滅んでから、何ヶ月も経った後らしいんやけど

 どーやって生き残ってたんやろな? 俺にもわからんわ』


「・・・・・・(ふぅ、ふぅ)」


(な~でな~で)


『保護したとっつぁんも、最初困ったらしいで?

 当時は、何もしゃべらんし、何の感情も無かったらしいわ。

 んで、アレコレやってる間に、愛着も湧いたらしいんやけど

 それ以上に、意地になってもうたらしくてな?

 そのまま、養子として引き取ってくれる事になったんやわ』


「・・・・・・・・・」


(な~でな~で)


『そんな俺でも、今では無駄口だらけの陽気なおっさんや。

 今は不安だらけやろうけど安心して受け入れてくれるか?

 環境が変化してもな、割とすぐ慣れるもんやでー。

 この先、何があってもなー。

 サクはず~っと俺の娘として育てたるからなー。

 嫌だってゆーても、育てまくったるからな~~』


「・・・・・・(すぅ、すぅ)」


(なーでな~で)


『楽しみやなー、サク。

 お前はどんな風に成長していくんやろなー?』


「・・・ふにゅ(すやすや)」


『・・・・・・わはは。

 おやすみや、サク』


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 ▽ 並行して連載中 ▽
↓ こっちも開始しました・・・開始しちゃいました。
猟団の団長Bさん
こっちはチートや変態成分高めの傭兵稼業です。



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