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とんでも能力

6.とんでも能力


何かよくわからない事態になってきた。


病院には。。。。もう戻れないよなぁ。。。

とりあえず今は逃げることに専念しないと!

とわ言っても今は子供の状態。体力なんて知れてるし、このままじゃすぐに追いつかれるんじゃ。

そう思いながら振り返ると警官は数十メール先まで迫っていた!!


「ほら見ろ!絶対こうなる!ここはお約束で、ものすごい魔法使って殲滅とか知らない間に逃げきれるないのかよ!はぁ、はぁ。。」


きつい。。。肺に穴が開きそう。。。。体は軽いけど足が異様に重たい。。。。

そう言えば山から降りるときも妙に疲れたっけ。。。。


「もうキツイよ!有香!!」


あれ?前走ってたのにもういない!?マジかよ!置いてったのかよ!!

信じらんねぇ!最悪だ!もう終わったんですけど!走るだけで終わったんですけど!

どこに行けばいいかも分からずに、何すればいいかも分からずに積んだんですけど!

はぁはぁはぁ。。。。

キッツっ!!

ってかあいつ!魔法使えるならちゃちゃっと使って助けろよ!


もう無理!走れない!



俺は諦めてペースを落とした。


その瞬間だった。左手を誰かに引っ張られた。

と言うか警官に捕まった。。


「やっと捕まえた!なんで逃げたんだ!」


「はぁはぁ。。。いや、、、はぁ。。。追っかけてきたから。。。はぁはぁ」

「まぁいい!事情は病院に帰ってゆっくり聞くから。行くぞ!」


こりゃ連れ戻されて人体実験かぁ。。。。でも。。。また違和感が。。。何だこの感じ。。。



「ちょっと待ってくれないかな!」


「どこだ!誰だ!」


「ここだよ!」


何故か屋根の上に有香がいた!


「あぁー!てめぇ!いやがった!俺を見捨てて先に逃げたな!薄情もの!けだもの!!」

「ハイハイ、まさか弥白がそこまで遅いとは思わなくて(笑」

「あぁ!こちとら頭脳は大人でも体は子供なんだよ!12歳なめんなー!」


「元気いいねえ。」


「誰だお前は!」

そんな俺と有香の会話に警官の声が割って入った!


「つれないねぇ。んじゃ弥白。ちょっと動かないでもらっていいかな。」


動けねぇし。動く体力残ってないし。


「んじゃ、行くよ!」

。。。。。。。。。。。。。。ハイスピード。。。。。。。。。。。。


そう言うと有香は屋根から飛び降りた。

と同時に耳元で風が吹き抜けるような音がした。


気づくと3人いた警官はみんな倒れていた。


「あれ?どういうこと?どうなったの?」


「終わったよ。」

そう切り出した有香は再び屋根の上にいた。


「何したんだ?どうなってんだよ?これがお前のとんでも能力なのか?」


「まぁそうだね、僕の得意能力だよ。」

「得意能力?」

「その人たち気絶してるだけだからひとまず逃げない??」


「あぁ、分かった!。。。あれ?いない!」

なんで置いていくんだよ!!



俺はたぶん人生で一番走った夜だと思う。

42.195Kmフルマラソン完走したんじゃないかって思うくらい走った。


違った。歩いた。まぁどっちでもいい。

とりあえず頑張った。


有香が消えた後、よく分からず走っている時にポケットにを入れると場所が書いた紙が書いてあった。

雑な案内地図で。


「ここから北に5Kmの地点!」的な感じで!

まず北がどっちか分からなかったから適当に走った。

そのうち日が昇ってやっと北が逆だということに気が付いた。

よって多分、倍以上は走ってる!


そこで気付く。フルマラソンは言い過ぎたと。。。






目的地に記されていた公園に着いた。

着いた頃、有香はすでに到着していて公園のベンチで呑気に寝てやがった。


「やっと着いたね!」

「さて、有香さんよ。やっと再会できたわけだけど、いまだに俺の頭の中はお前と会った時くらい混乱してるんだけどぉ!」

「はははっワニワニパニックっってなんだよ(笑」

やばいっ!意味不を通り越して言葉が見つからない。。。


「んで、さっきの話の続きなんだけど。。。。」


「あぁ、僕のとんでも能力でしょ?」

「お前、とんでも能力って単語気に入ってるだろ?」


「いい言葉だと思うよ。少なくても『エンド』なんて名前よりは。

そう、僕のエンドは主に速さ。簡単に言うとスピードだよ。」


「スピード?」


「そうだよ。エンドっていう能力には色んな種類があってね。まぁ能力適正だよ。

僕のスピードは音速の遥か上をいく。

そうだねぇ、分かりやすく言うと僕が今出せる最高速度は『マッハ2』だよ。」


分かりにくい。


「分かりにくかった?」

また読まれた。

「秒速に直したらマッハ1は約340m/s時速にして約1,224Km/hだね。

僕の最高速度はそれの約陪乗だよ。」


「だよ。っておい!」


マジなとんでも能力だ。新幹線いらねぇじゃん。


「でも、さっきも言ったけど、僕がこっちの世界に来たのは弥白より少し前なんだ。

このとんでも能力も適性検査受けて佐伯さん、あぁ僕を助けてくれた人ね。

その佐伯さんに色々聞いて練習してやっとここまで来たんだよ。

僕も元は普通の人間なんだ。一度、超音速まで試したことがあるんだけど、もうあれは無理だね。」


「なんで?」


「普通に考えたら分かるだろ?ジェット機じゃあるまいし、Gだってあるし、大気密度や圧力やらで生身の人間で音速超えればどうなるかなんて今どきの小学生でも分かる結果だよ。」


まぁ確かにそうだな。

「んじゃ、例えばそのとんでも能力で炎とか出したらどうなるんだ?」

「手が焼ける!」

「。。。。。。。んじゃ氷とか!?」

「凍傷!よくて霜焼け!」


正解!

。。。。。。。。。。。。。。じゃねぇよ!中途半端ファンタジー!

霜焼けってなんだよ!スケール小さいよ!


「と言っても、さっきも結構無理したんだよ。さっきは『ハイスピード』って言って一歩踏み出した瞬間から時速100Km/h的な(笑

もちろん普通の目では追えないスピードだよ。」


「でもいくらスピードが速いって言っても警官倒してたぜ?」

「普通のことだよ。時速100Km/hで車にぶつかったらどうなると思う?」

「跳ね散らかす。」

「ご名答!そう、僕はただぶつかっただけだよ。まぁ手には鉄製のガード付けてるけどね。」


痛い!あの警官たち、要は100Km/hで飛んでくる鉄の塊食らったのかよ。。。。ゾクっ


「その『ハイスピード』とかってやっぱりあれか?詠唱みたいなもんなのか?」

「いや、エンドの発動はイメージだって言ったじゃん。あれは雰囲気だよ!なんかアニメとかっぽく、とんでも能力使う前に言った方がカッコよくない!?」


こいつもずいぶん毒されてるな。。。。。。


「まぁ、自分への意思確認もあるんだけどね。」

「意思確認?」

「そう、エンドを使う前にあらかじめ言葉に出して自分に暗示を掛けるんだよ。

そうしないと気合入り過ぎてマッハとか出ちゃったら倒す前に僕が死んじゃってるからね(笑」


マジで笑えねぇ。。。。

こっち世界の笑いどころがいまいち分からん。。。。


「じゃ結局のところ俺の能力って何なんだ?」

「さぁまだ何とも、能力なんて星の数ほど存在するからねぇ。

弥白は病院にいるときに適性検査しなかった?」

「適性検査?なんか検査は毎日してたような。。。。。」


「だいたいはそういう機関で適性を調べるんだよ。

僕もあの病院で調べてもらったことがあるんだ。

まだ、来たばかりで何も知らなかった時に佐伯さんに連れられて。

あの時はアザもホクロ大くらいしかなかったからねぇ。

僕は覚醒前だったから捕まるようなことなかったけど、適性判断で自分の能力を知ったんだ。

そのあと、医者がどこかに電話いてたけど、多分警察かな。」


そう言えば、俺のギブスが外れた時も医者はどこかに電話してたような。。。。


「その時に、机の上に置いてあった君のカルテを見て何か引っかかってね。

どうしても気になったからクロに見張らせてたんだよ。」

「クロ?」

「そう、君が最初に話しかけてた黒猫だよ。」


「え?やっぱりあの猫お前のペットだったのかよ!」

「ペットじゃないよ。クロは気まぐれでほとんど姿を見せないけど、言うことは聞いてくれるんだ。

名前は僕が適当に決めた。」


ホントに適当だな。ってか気まぐれなら見張りにもなってないじゃんか。



「まぁ、君も病院にいて検査を受けてるなら適性は分かってるかもね。

でもあの病院には戻らない方がいいよ。

もう抜け出したこともバレてるだろうし、警察が追ってきたのもいい例じゃん!」


確かに今戻るのは危険かもなぁ。

能力は気になるけど。。。。。ってかせっかく異世界ファンタジーに来たのに何もできないんじゃ、元の世界の方が全然安全だし。いきなり銃打ってくる奴もいないし!


「で、これからどうするの?」


「そうだなぁ。とりあえず地元に行きたいんだよなぁ。この世界が異世界なのはだいたい分かったけど、一応は元の世界と類似する点は多いことだし。

本当に俺がいないか確かめてみたいんだよ。」


「そっか、じゃ僕も一緒に行くよ。」


「いいのか?その、佐伯さんは?」


「今は一人なんだ。佐伯さんは覚醒者になった僕をかばって連れてかれちゃってね。」


「そっか。。。。んじゃ一緒に行くか。」


まぁこいつがいた方が何かと安全かもな。。。。。。

いや、ピンチになったら置いて行かれるか。。。。。。


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