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覚醒者

5.覚醒者


いきなりファンタジー感出してくるなよ。

そこの準備は出来てないよ。


って言うかSFものかと思ったらいきなり魔法とか設定が渋滞してるんだけど。。。。。

ひとつに絞ってくれないかな。。。。


「俺の聞き間違えかもしれないけど今、魔法って言った???」


「そうだよ、まぁ説明するより見たほうが早いんだけどここじゃぁねぇ。。。」

「なんだよ?もったいぶりやがって。市街地だからここで魔法使うと危ない!とかか?」


「いや、そういうわけじゃないし僕はそんな街を吹っ飛ばすことのできる強力なもんじゃないし。」

「まぁそれはひとまず置いておいてさ、弥白の手の甲のアザってどうしたの?」


「これ?いや、事故ってこっちに来た時に出来たもんだよ。これと脚のアザだけは治らなくてさ。これが魔法と関係あるのか?」

「まずこの世界では魔法的なものがあるといったけど、、この世界ではそれを『魔法』って読んでないんだよ。この世界ではこういう力に目覚めた者を『覚醒者』って呼んでる。

その覚醒者が使う能力を『エンド』って呼んでる。

そもそも、魔法という概念のない世界は一緒みたいだね。


「僕が調たけど、この街にも覚醒者は数人はいる。」


「この世界は僕らがいた世界と似てはいるけど、歴史が違う世界、まさに異世界、パラレルワールドなんだよ。」

なんだその設定。分かりにくい。。。。中二病。。。。


「そしてその覚醒者には体のどこかにそのアザがあるんだ。そのアザはまんまだけど『紋章』って呼ばれてる。紋章にもいろんな形があって、得意不得意もあるらしい。」


話が見えてきたけど、いまいち信用ができない。

「お前の紋章はどこにあるんだよ?」


「僕はここさ。」

有香は服をめくって見せた。

左脇腹に俺と同じような紋章が見える。


「この世界は覚醒者を使って何かしようとしてるらしいんだけど、僕もそこまで分からないんだよね。

僕を助けてくれた人も息子さんが15歳の時にその紋章が浮き出てきて連れて行かれたって言ってた。

もう5年になるけど帰ってこないって。」


「覚醒者は国の管理下に置かれ連れて行かれて帰ってこない。

みんな、覚醒者や紋章、エンドの事は知っているけど、連れて行かれてどうなったか誰も知らないんだ。

噂では、人体実験されたりとか軍事兵器として使われたりとかいろいろ囁かれてるけど。国も公に覚醒者を募ったりもしていて、逆らったら家族ごと刑務所の中って話もあるよ。

だから覚醒者は紋章がバレないように隠れて暮らしているみたいなんだ。」


なんか思った以上にファンタジー感がない。


ダークファンタジーの部類に入る系なのか?


「この街にも建前は病院だけど政府機関兼研究所がある。それが弥白がいた病院だよ。」


おぉ、マジか、いきなりバッドエンドの予感しかしない。


「でも、魔法って言ってもどうやって使うんだ?俺にもそんなとんでも能力あるのか?」

「とんでもかどうかは分からないけど、あるとは思うよ。けど今はきっと使えないよ。」

「どういうこと?」

「なんていうか、エンドの発動はイメージなんだよね。コツをつかめばすぐに使えるようになるんだけど、僕は1ヶ月くらい掛かったから(笑

初めてこの話を聞いたってことはエンドのことも知らなかったんだよね?ならまだ使えなんじゃない?」



イメージ?。。。。。妄想?。。。。。何を?。。。。。適当に。。。。。


「んんんんんっ。。。。。。だぁ〜!」


「何も起こらん!わからん!取説よこせ!!」



「そんなもんだよ(笑

あっそうそう、重要なこと言ってなかった!」


まだ何かあんのかよ・・・


「この世界にいるとね、次第に元いた世界の記憶が薄れてなくなっていくみたいなんだ。

僕も頑張ってメモとかしてたんだけど、そのメモをどこに置いたかも忘れる始末さ(笑」


笑えねぇな。。。。。


「元いた世界の記憶がなくなるって。。。。楽しそうに話すなぁおい!」


「僕に至っては親兄妹や友達の名前すらもう思い出せなくなったよ。

まぁ友達なんて元々少なかったし、親なんて小さい頃に捨てられて以来十何年も会ってないからっどうでもいいことなんだけど、今の苗字の『佐伯』だって、本当の名前が思い出せなくて助けてもらった人の苗字を借りてるだけだしね。でも有香はちゃんと本名だよ!」


「マジか!?結構重要な話をなんで終盤で持ってきたんだよ!」


そう言えば、ここに来て曖昧な表現をすることが増えたような。。。

アレ?元嫁の名前なんだっけ?子供たちの名前。。。。?


その時だった。

乾いて弾けたような大きな音と一緒に頬を何かがかすめた。。。。


「えっ?」


振り返ると数人の警察官が数百メートル先から走ってきている。

何か叫びながら走っているけど先の音のせいでよく聞こえない。


「今の何?拳銃?いきなり打ってきたぞ!」


「マズイな。見つかったか。とりあえず逃げよっ!」

そう言うと有香は路地裏に向かって走り出した。


「マジか!なんで俺が打たれないといけないんだよ!」

「僕と接触したからかな?僕も一応追われてるからねぇ!」


「だから先に言えよ!」


俺は有香と走り出した。



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