ママちゃり買い出し紀行 【すげどう杯応援企画】
すげどう杯不参加作品。
なんか面白そうだから書いて見たかったけど、
応募要項と参加条件を満たすのが良くわからん&ま、いっかで、すごくどうでもいいかと書き出す辺り俺にしてはロックな感じ。
まー皆、カクヨムのチャリンコマンズチャンピオンシップ読めよとかそんな感じ?
https://kakuyomu.jp/users/huruki-rock
俺は専門用語の羅列で一枚目で挫折したけどな!! そのうち再挑戦したい。
なんか本人なりきりばかりでなんか違うなと思って生来のつむじ曲がりを発症。
とりあえず自転車愛を語る普及に繋げる作品がそれっぽい小説ではなかろうかと、自転車愛→自転車が愛→俺が自転車だ!! そんな感じ。
テーマ的に自転車をつかう、規定の時間で書く。
両方出来たけどやっぱり習作以上のモノにはならんなぁ。
うむ。チート×ニートの作成に戻ろう。
会場はこの辺?
https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/1299352/blogkey/2266344/
そうだBL本を買いに行こう。
やおーい。
そう思い立ったのは土曜日の夜、お風呂に入っていた時の事だった。通っている中学の帰り道に買っておけば今日明日楽しめたのだが、忘れていた。
不覚。
確か古城六句の新刊、ちゃりんこ×ろーどの下巻が発禁…… もとい発刊されていた筈。
内容は器物の擬人化モノでタイヤさん×ホイール君のカプだ。タイヤさんが年上黒髪鬼畜眼鏡で私の平たい胸にドストライクなのだった。
タイヤさんが受けすぎて寧ろ攻めなのがいい。
タイヤさん×とホイール君の仲にMr.スポークが割って入るんだけどこれがまたいいキャラで目が離せないんだ。
NTRもたまにはいいじゃない!?
三角関係!! 萌える!!
けど、ダメダメ、やっぱりホイール君はタイヤさんのモノなの。ああっ!! ああっ!!。
イヤイヤだめだめと頭を振り、ふぅーーと、熱く吐息を漏らしお風呂に浸かる。
池田 朝陽15 (♀)の夜。
BLの道は一日にして成らず。
寝起きと共にそんな事を思ったが深い意味はない。女子中学生などフィーリングで生きているナマモノだと朝陽は思う。
ようやく朝になった。とても長い長い夜だった。
やっと買い物に行ける。
BL本が買える。こんなに嬉しい事はない。
顔を洗い、朝ごはんの支度を手伝った。普段は手伝わない。しかし、一刻も早くBL本を買いに行きたかったのでそこは無駄に良い子になった。
40秒で平らげてあまりの行儀の悪さに、母親に雷を落とされたがそれで懲りる中学生はいない。
後片付けしただけ誉めるべきだろう。
朝陽の家は山の上にある。
町に出るのは車でも三十分かかる。
自転車でもだ。しかし帰りは一時間かかる。それでどれだけ僻地か坂の勾配などが急かを理解して貰えるのでは無かろうか。
「アッチ、出掛けるの? じゃあ、帰りに牛乳と玉子買って来て」
「えーー しょうがないなぁ。わかったーー」
朝陽は母親に御使いを頼まれたついでに小遣いをせびった。
「またつまらない事に使うんでしょう?」
「BL本はつまらなくない!!」
「お母さんは普通の少女漫画読んで欲しいなぁ」
「お母さんだってこっそり読んでるじゃない!!」
「それはそれ、これはこれよ!!」
ぎゃあすか母娘の語らいを経て朝陽はガレージに進んだ。
庭の車庫の片隅に朝陽の愛車は止めてあった。
中学入学と共に新調したママちゃり、通学用自転車だ。
今すぐ飛び乗り愛しいBL本の元に飛んで行きたい朝陽であった。
しかしそうは行かない。
なぜなら自転車の点検整備をしなくてはならない。 そう、ぶたはしゃべる。のだ。
トーキングピッグ。いや、それじゃだめか。
目視と手で確認。空気圧はどうか、タイヤの減りはどうか、ライトはつくか。ブレーキはどうか。
故障があると大変だ。
いや、道中で故障すると大変だ。
家まで歩いて帰って来なければならない。
長い道のりでパンクされる事ほどに困る事はない。
田舎のおおらかな土地柄、少々の距離なら歩いて自転車を押して帰って来いと言われてしまう。修理? そんなものは自前だ。
自転車屋など近所にはない。だから家まで運ばないとだめだ。
このあたりの不便さや自助努力は道民なら解ってくれると信じている。関東だけど。
こっちは流石にフォークリフトまでは運転出来ないが。(百姓◯族的思考)
しかしパンクならまだ、許せる。しかしブレーキが壊れると山だと本当に命にかかわる。
実際、兄貴がグー◯ーズ(意訳:ブレーキ壊れて谷底マッハ)した時はエライ事になった。
E◯の方かも知れない。共通点は両方空を飛ぶ。まったくEDになればいいんだ。あのDT。
でもよく生きてたなアレ。
兄貴の二の舞はゴメンなので点検整備はかかせない。平たい土地族とは自転車にかける真剣味が違うのですよ。
よし問題無し、出発ーー!!
昨夜降った雨も上がり絶好のお出かけ日和。
ちょっとした冒険気分だ。往復10キロ以上あるもんね。
出掛ける時は何時も嬉しい。
何故ならそこに坂があるからだ。
レッツ スーパーダウンヒル。
この坂に一度こぎ出せばママちゃりに藤◯とうふ店のステッカーを張りたくなるほどのスピード感を味わえる。
帰りは地獄だけど。
ジグザグ登りを覚えた時はちょっと感動したな。クライマーの知恵ですな。
海辺で波を潜水して回避するような。
ジモティーならではの生活の知恵。
そこも含めて自転車の面白みかもしれない。
やっぱり自転車いいよね。自分の力だけで遠くに速く行ける魔法の乗り物。
いつか原付きや車に乗り換えるにしても、初めて自転車に補助輪無しで乗れた時の源体験は色褪せず記憶に残っている気がする。気がするだけで忘れてしまったけど。どちらかというとBLと出会……
いや、いんだけどね。
うん。お出かけ楽しいよねーー。
てな感じでようやく本屋に来れた。
お目当てを楽々ゲット!!
ああっ、新刊。尊い……。
しかし、しかしである。
なんで違う新作でてんの!?
ハンドル君とサドル君の絡みとか!?
シャーシ君越しでしか繋がれない二人の秘密の関係……。
……そんなん買うしか!?
財布を見る。
足りない。つい来る途中、お昼代わりにたこ焼きとお茶とたい焼きとアイスを食べたのが不味かった。
うん。食べすぎだ。
うーーん。しょがない。保険を使おう。
靴のソールの裏側に張り付けていた500円玉×2を使う。最近本って高いよね。一枚じゃ足りない。
ちなみにソールが厚手なので複数枚仕込んでいても気にならない。
良くお札を入れてる事があるけど硬貨の方が濡れないし、崩れないしいいよね?
これは本来は市街地で財布を無くした時用の、いよいよの時の緊急持ち出しだ。
なのでこの後パンクとかするとエライ事になる。
だけどそうそうパンクなんかしない。
振りじゃないよ。
よっしゃ追加BL本ゲットだぜ!!
と喜ぶのも束の間。
パンクしました。
……。
ないわー。
あーー 雨上がりだからかな。
雨の日はパンクしやすい。
ちょっとうかつだったね。
でもBL本の為にはしょうがないね。
徒歩かーー。二時間コース。たまらんなーー。とりあえず町に滞在し過ぎて夕飯に間に合わないと決まったので、家に一報した。私はガラケーすら持ってない。山奥過ぎて家には繋がらない。なので古き良きテレホンカードで連絡した。
電話ボックスって少ないから困るよね。
しかしなんという幸運。
迎えに来てくれる!!
やったーー!!
いやーー もう本当に嬉しい。
休みの日だからだね。
助かったーー!!
「お母さんありがとう。助かったーー」
「いや、勘違いしないでね。可愛い玉子と牛乳とBL本の為なんだからね」
「ツンデレか」
「ツンデレだったのか」
「また騙されたな」
「全く気付かなかった」
「暇をもて余した」
「母娘の」
『遊び』
「いや、ノっといたけど突っ込みからネタに入ってどうすんの、普通逆でしょ。っていいから乗りなさい」
「はーい」
「ファミレス行くよーー」
「あれ、お父さんは?」
「ふーんだ。休日出勤して残業して晩御飯家族と食べてくれないオッサンなんか知りませーーん」
「あ、そうなんだ。あはは」
私はお母さんの頭を撫でる。
「もう、拗ねないのーー」
「拗ねてませーん、アイツとは離婚だーー!!」
「はいはい」と母を宥めた。
愛車は自転車屋さんに突っ込んで明日回収する予定にした。
我が愛車よ朝までサラダバーー。
ちょっと寂しい。
食事の席でデザートに食べたプリンは実に美味だった。
今回のオチ
「タイヤさんがチューブ君を孕んだ、だと!?」
やべぇ、ぽてぃとぅに勝てねぇ。
「No,No! 『Potatoプテイトウ』。Repeat!」
BYメリーさんの外人。
これのもとネタが化◯語とはお釈迦様でも気付くめぇ。