6,5話 姫貴の言葉 -プリンシアヴイプロメッサ-
今回は番外で小波と汐音の過去編です
あなたの為に俺の全てを捧げます
6,5話 姫貴の言葉 -プリンシアヴイプロメッサ-
林間教室から1週間たったある日の日曜日の1時
汐音の部屋にて
「あれ?このへんだと思ったんだけどな?」
ガチャ扉の開く音が開き外から小波が入ってきた
「汐音ー、何してるの?」
「ん、小波ちょっと探し物をしていまして」
「ふ~んそれでこのありさまなの?」
そう言って小波が指さした方向には箪笥から引っ張り出したと思われる
ダンボールの数々が放り出されていた
「はは、そうなんです」
「ところで何を探してるの?」
「時計を」
「時計?」
「はい、昔大切な方戴いたものなんです」
「そうなんだ、でも、何でしまってたの?」
「引越しの時の荷物整理の時に要らないものと一緒にしまちゃって」
「そのまま今まで忘れちゃってたんです」
「珍しいね、汐音がそんな大事なこと忘れるなんて」
「よし!!私も手伝うよ時計探し二人の方が効率いいでしょ」
「ありがとう小波」
それから約1時間二人で箪笥の中から段ボールを出しては開けてを繰り返すが
出てくるのはガラクタばかりだった
「はあー無いねてか汐音相変わらずいっぱいあるねガラクタ」
「いえ!ガラクタではありませんよ、立派なコレクションです!」
「・・そう、」
汐音がガラクタではなくコレクションだと言い張っているもの達はみな
海に居た時に漂流してきた小さな小瓶やプルタブや王冠など果たして必要なのか分からないものばかっりである
探しているうちに箱が残り一個となった
「これで最後か開けるね」
「ああ」
小波は段ボールのガムテープ外して中身をのぞき見た
と、奥の方に部屋の明かりに反射したものが見えたのでそれに手を伸ばして
中から出してみた
「汐音、探してたのはこれ?」
「!!これです、よかった見つかって」
「綺麗な時計だね汐音」
「はい、しょうでしょう」
「そういえばその時計って誰から貰ったの?大切な人って?」
「え?覚えてないんですか?」
「ふえ、何を」
「・・・いえ覚えてないんですか、これは姫様がくれたものなんですよ」
「姫?へ~どんな人だったの?気になる!教えて」
「・・・」
(本当に忘れてるですね)
「ええいいですよ、少し長くなりますけどいいですか」
「うん!いいよ聞かせて!」
「あれは・・・・
7年前・人魚の王国内王宮
「姫様!!姫様」
「また、王宮の外に!」
「まったく!あのじゃじゃ馬姫は!!」
ところ変わって人魚街
ここは人魚たちが店を作って商売をしたり誡と呼ばれる家を建てて住んでいる
「ふう~脱出成功!!あんなのに毎回ひっかかるなんて」
と独り言を言いながら歩いていると魚屋のおじさん話しかけられた
「お!姫じゃないか?」
「あ、魚屋のおじさん こんにちわ」
「相変わらず礼儀正しいな姫は!今日も一人か」
「うん!」
「そうか、でもあんまり城のもんを困らすなよ」
「うん、わかっ「姫様!!」
「げ!!その声は・・・」
「やっと見つけましたよ姫様」
「汐音、き、今日は早いね?」
「ええ、これを使って探したので」
「それって・・・やられた!!今日も絶対見つかんないと思ったのに」
汐音が首から下げてる貝の中から出したのは呼蟲とよばれる生き物
呼蟲は仲間を独特の音で呼び合う習性をもっているためそれを利用して
片方に呼蟲を持たせておけばもう一匹は仲間探すために音発する
なので片方もそれに応じて音を出すため二つの音が反響し合うの人を探すとき
におおいに役にたつ
特に海の中は広いので何かあったときの為に呼蟲を一人一匹持っている
「さあ、城に帰りますよ姫様」
「う、うぅちぇはいはい帰ったらいいんでしょ帰ったら!!」
「はいは一回ですよ、でも聞きわけが良いのはいいことです」
そんな一部始終を見ていた魚屋のおじさんは小波を慰めるように
小魚のフライをくれた
「まあまあ、城に帰ってこれでも食いな」
「ん、小魚のフライだ!!ありがとう」
「どういたしまて」
「さあ、帰りますよ姫様」
「うん」
「ばいばいおじさん」
「お!また明日」
こうして二人は魚屋を後にして城へ続く道を泳いでいた
「はあ、まったく王宮を抜け出すのもほどほどにしてくださいね」
「だって街の方が勉強よりも楽!!」
「だからってお付きもつけないで抜け出さないで下さい、先生もお怒りですよ」
「でも、あの歴史学の先生嫌い」
「だからって仮病を使ったり「あ!あそこ、新しいお店出来てる!行ってみよ汐音」
「って聞いてるんですか姫様!!て、もういないまったく」
そうして小波のを後を追いかける汐音だった
「おそい!!」
「姫様が早いだけだけです、でここは」
「時計屋さん!!」
「良い品が集まってますね」
人魚は基本的に時計は持たない理由は二つ
一つは海では日が在る時間を朝、日がない時間を夜としているため
もう一つは部品を陸や深海から拾ってこないといけないのと作れる人が少ないため
「うんどれもいいのばかり・・ねえ、これ汐音に似合いそう!!」
「どれ、あ、これですか?」
小波がガラス越しに指さしたのは金色の懐中時計
「たしかに使う分にはもうし文無いですが高いですよ、ですから私は良いです」
「そんなこと言わすにさあ!おかねは心配しないで私から父様に言っとくから」
「ですがー」
「良いの!!私がプレゼントしたいの」
「それにいつも迷惑かけてるお礼」
「・・・」
そう言って小波は汐音に反論を言わせる間もなく店の中には入り
店員に懐中時計の支払いをすませて店から出てきた
ただし代金は国王お持ちだが
「汐音お待たせ!!はいこれ」
「ありがとうございます、大事に使わせてもらいますね」
「うん、どういたしまして」
回想終了
「とゆう事です小波」
「へー姫様に・・・って私が買ってあげたの?自分で忘れてた」
「ええ、でもそれは仕方ないと思いますよその一年後に日向さん逢ってからずっと小波夢中になってましたから」
「それでか」
「思い出せましたか?」
「うん、買った後の事もあの後父様おかね頼みに行ったこともそれと・・・」
「それと?」
「///そのあとに汐音に言ったことも」
「たしか、『私は貴方が誇れるような姫になると』でしたよね」
「そこまで覚えてたんだ」
「これは小波の宣言でしたからね時期女王としての」
「今思うと言わない方がよかったかな、今でも立派じゃないし」
「いえ、十分立派な女王ですよ小波」
「ならよかった」
「でも、私が忘れてたのに大事にしてくれてたんだ」
「ええ、私の一番の宝物ですから」
「そう、言ってもらえると買ったかいあったかも、ん?」
ふと、小波が壁に掛けてある時計を見ると
「どうかしましたか」
「ってもう5時だ!!」
「あ、本当ですね片付けたら夕食の準備をしましょう」
「うん!!」
こうして二人の長い1日が過ぎっていった
読んでくださってありがとうございます