第十二話・「あれ、いつの間にか人類じゃなくてメンヘラと戦ってたわ」---(一日目前編)
「・・・ってことでよろしくなルーレ。これが1つ目だからさ」
「だ、だめですよっ!スラム街に演説に行く?しかもそれを予告して?!危険すぎます、考え直してください!」
「けど演説するのに『お前らが来い』じゃだめだろ。これは必要な危険だっての」
「・・・う、じゃあせめて私も連れて行ってください。これでも魔法には自信があるので」
「ルーレが?」
恵から聞いたことではあるが知らない風を装う。
「はい、必ずご主人様をお守りして見せます。・・・あのそれでなんの演説をされるんですか?」
「ん、それは内緒」
「え、ええ・・・。いいじゃないですか・・・」
「まあ別に喧嘩売りに行くわけじゃないさ。ちょっと考えを聞きたいんだよ」
「そう、ですか。・・・・・・分かりました、立て札と紙をスラム街に撒くように手配いたします」
ルーレは、少し後悔しているよな様子で部屋を立ち去る。
おそらく反国王組織のことを話すか話さないか悩んでいるのだろう。
・・・・・・騙しているようで気が引けるが仕方ない。いつか王族って楽なんだなとか羨んだ気がするが今では全くそう思わなくなっていた。
「さて、ルーレがいない間に主要な貴族でも調べますかね・・・。農工商の主権を握ればとりあえず次のフェイズには進めるだろ」
そうつぶやくことで不安を拭いつつ、自室にあった名簿表に目を通していくのだった。
その頃。
女主人の言う通り宿でせっせと働いていたゾンビは、人がまばらになり休憩していた。
というかだ。
(これ宿屋っていうか食事処じゃないかしら?むしろ泊まってる人のほうが少ないように見えるのだけど・・・)
「ふむ、今は誰もいないみたいだな。・・・君はその体勢何とかならないのか?」
厨房から出てきた女主人は椅子に座りダラっとしているゾンビを見つつ話しかける。
「生まれて初めてやわらかいベッドで寝たらなんか目覚めが悪くてね。今すぐにでもあの、もふもふした空間に戻りたい衝動に駆られてるのよ。呪いでもかかってるのかしら?」
「・・・正直なのは美徳だが、料理もできない君がもし接客すらできなくて、しかも見た目が可愛くなかったら、放り出しているぞ」
余談だが、はじめゾンビは厨房に回されていた。のだが、目玉焼きすら黒こげにする天性の才能を持つゾンビには少々荷が重かったらしい。
「はいはいおいてくれてありがと~」
「・・・・・・この話の流れで棒読みのセリフを言えるのは、きっと君くらいだ」
まあ、最低限の仕事はしているから上で寝ているマギア君よりはましだがね、とため息を吐くところで。
からんからん、と扉があき何者かが入ってくる。
「いらっしゃいま、うっわ・・・」
「・・・・・・ゾンビちゃん?でも、うっわっていうのは、ちょっと傷つく」
真っ白の忍装束を着た少女、自称勇者の仲間であるサーシャ・クロイツェンがあの時と同じ半眼でぼんやりと立っていた。
「君は・・・ああ、恵のお仲間か。どうしたんだ?小腹が減ったのなら安くしておくぞ」
「・・・・・・ううん。そういうのんじゃない。10年に一度の天災が来るらしい」
それなりに親し気な様子を見せる女主人とサーシャにゾンビは疑問を覚える。
(なんなのかしら?この主人と自称勇者の関係は・・・。もしかしたらマギアに話しかけてきたのってもしかしてこういう関係があったから?だったら私たちはまんまと嵌められたことになるけど。それに10年に一度の天災?)
「10年に一度の天災っていうのはなんなのかしら?」
「・・・・・・うん、私たちも初めて聞いたんだけど、王国の首都には【はぐれ黒龍】が10年に一度せめてくる、らしい。それで生贄を出す、とか言い始めてる」
「【はぐれ黒龍】に生贄捧げてお帰り願うって?ずいぶん前時代的ね・・・」
あきれたような声が出てしまったが仕方がない。いくらなんでも黒龍の方から「生贄をよこせぇ」とは言わないだろう。つまりは人間たちの勝手な自己満足ということだ。
「・・・ふむ、言い方は悪いかもしれないが、それが私と何の関係がある?生贄を出すのが習慣なのなら干渉するのは難しいし、相手はドラゴンだぞ?過去一度【邪龍】というドラゴンに勝った恵ならまだしも、私にはきつい相手だな」
「・・・は?人間が、ドラゴンに勝った?それどんな冗談かしら」
「・・・・・・冗談じゃ、ない。昔、恵は竜をたった2人で倒してる」
「流石は自称勇者、まるで化け物ね・・・。今回も恵に任せればいいんじゃないの?」
この世界においてドラゴンという生物は、種族的に最強の生物である。それはつまり悪魔すら凌ぐということだ。それに対して仮にも人間がたった二人で勝つなど、もう神話の域である。
(・・・っていうか、その恵を叩き潰したマギアってどんだけ強いのかしら?桁違いすぎて考えるのも馬鹿らしくなるわね)
「・・・・・・それは、無理。恵の剣はマギアに握りつぶされてから、力を無くしちゃった。剣がなくても、とんでもない身体能力してるけど、前一緒に戦った子を見つけて、それにマギアにも参戦してもらって3人で挑むのが最低条件、って、恵が」
「・・・マギア君ならまだ寝ているはずだな。言うことを聞くような者には見えないが。それの関係で来たのか?」
「・・・・・・ううん、そうじゃなくて生贄にするのは少年少女らしい。それで、ここの子供が狙われる可能性がある」
ここの子供?この女主人、子持ちだったの?と言おうとしたとき、突然ゾンビの足元の床が開いた。
「うぇぃ?!・・・ってこんなに子供が入ってたの?」
そこには地下室か何かへの階段があり20人ほどの少年少女が出てきた。
「・・・おいおい、あまり出てくるなといっただろ?」
「でもせんせー、新しいじゅうぎょういん雇うって言ってたじゃん!」「うわぁ・・・!初めまして、新しい方!よろしくお願いします!」「綺麗な青い髪だなぁ・・・」
口々にしゃべりまくる10歳ぐらいの子供たち。
「・・・えっと、これは何?託児所でもやってるのかしら?」
「教師だといっただろう。いや・・・マギア君にしか言っていないか?」
「ねーねー、青いおねーちゃんはお名前なんていうの?」
「私?あーゾンビって呼んでくれたらいいわ。それと今2階にマギアって男がいるけど須らくやばいやつだから、かかわらないようにね」
「ゾンビおねーちゃんよろしく!!」「マギアお兄ちゃんも見てみたいなぁ」
なんだかんだと面倒見がいいらしいゾンビと子供たちが騒いでいるのを見て女主人とサーシャは目を見合わせる。
「やれやれ、信用できるまでは内緒にする予定だったんだが」
「・・・・・・それは、ごめん。でもどっちにしろマギアに協力を依頼するなら、言わないといけない」
「そう、そこだ。あのマギアって子はそんなに強いのかい?」
「・・・・・・強い、なんてもんじゃない。あれは、敵に回したらまずい系の、化け物」
「ふん・・・なら頭下げてでも頼み込むしかないね」
頭下げた程度でマギアが動くかしらねぇ、と他人事のように思い、とりあえずもう昼だし起こしてくるかと2階の借りている部屋に上がろうとしたところで
「こんにちわぁ!」
店の壁が丸く、くりぬかれたかと思うと、外には銀髪赤目の少女がたっていた。
「「「・・・・・・・・は?」」」
まさしく意味不明な状況に呆然とするゾンビたちに、笑みを絶やさない銀髪の少女はオーバーリアクションに話を勝手に進めていく。
「いやー、探したんだよぉ?仕事の依頼が入ったのはいいんだけどさぁ、どこ見渡しても餓鬼なんていやしないんだもん!でもようやく見つけたからぁ・・・・・・ほら、早くそこの餓鬼渡してくれる?」
「・・・傭兵か。穏便に帰ってもらうことは出来なさそうだな」
「傭兵ではないよぉ?私のこと知らない?」
「ん?あんたの事私知ってるわよ。白銀のアルティアナ、殺し屋ね。有名な殺し屋ってのも意味不明だけど」
「おぉう!そだよぉ、私はアルティアナぁ!諸事情あって殺し屋してまっす♪有名なのはしかたないんだよ、だって私が戦うと・・・・・・こうなるからねぇっ!!」
唐突に、アルティアナの両足が、縮んだバネのように形を変え、そのままの勢いで跳ね飛んできた。
「・・・はっ?!」
その速度は、まさしく亜音速をたたき出し、アルティアナの体自体が凶悪な武器と化した。
とっさにゾンビは自分を転移させ、アルティアナの背後を取らんとする。
右手に鋏を逆手に構え、隙だらけの背中に躊躇なく振り下ろした。
ガキィンッ
(・・・・・・・・・え?)
またもゾンビの理解できないことが起きた。
アルティアナの何の変哲の無い服に鋏が金属音を鳴らしながらはじかれたのだ。
いや正確には素肌にはじかれたと言えばいいのか。
「あまいあまぁい。でも転移魔法なんてはじめてみたよぉ」
そう笑いながらいつの間にか戻った素足をぶらぶらと揺らしながら、突進によって半壊したカウンターに座り込む。
そこにサーシャの脇差による突きが容赦なく放たれ、アルティアナは鼻歌を歌いながら素肌が見える右手をかざす。
ガキィンッ
とまたもや、武器と肌がぶつかったとは思えない金属音が鳴り響き、しまいには火花すら発生する。
よく見るとアルティアナがかざす右手は、先ほどまでの人間の手の形をしておらず、赤い脈のようなものを浮き上がらせる、大きな剣へと変貌していた。
「ほーっ、私の足元ぐらいの速度が出るとはやるじゃん?でも力が難点かなぁー?」
とてもではないがアルティアナの細腕から出されたとは思えない力に、サーシャは自ら後ろへ飛ぶことで緩和させる。しかしその勢いで振り切った剣風は、宿の内装を吹き飛ばす。
「いったい何なのよこの生物は?」
「・・・・・・モンスター、一歩手前。いや、モンスターの一歩後?」
「ひっどいなぁ、このアルティアナちゃんのことモンスターなんてさぁ!まーいいけど。って、あれ?子供どこ行ったのぉ?」
「君が戦闘狂で助かったよ。逃がさせてもらった」
見ると、この場にいるのはいつの間にかゾンビとサーシャ、それに女主人とアルティアナに野次馬が遠巻きに見ているのみだった。
「いつの間にかいなくなってから逃げやがったのかと思ったわ」
「・・・君は本当に口が悪いな」
「うむぅ、訂正してほしぃいなあ、私は戦闘狂なんかじゃないんだよぉ?」
「じゃあ何かしら?少女のたしなみですわ、とかいったらおなか抱えて笑ってやるけれど?」
「これは恋人をさがしてるの!」
「「「は?」」」
あまりの会話の飛躍に3人ともついていけなかった。
なんかこの色々翻弄させられる感じマギアに似てるわね・・・、とゾンビは思いつつ、一応聞き返す。
「つまりどういうこと?」
「私は私より強い人をさがしてるのぉ・・・♪その人の愛奴になるのがアルティアナちゃんの夢、そして定めなんだよぉ!それさえあれば、強ささえあれば見た目も種族も性別も性格も問題なっしんぐっ!」
・・・・・・こいつに勝っても負けても地獄なんじゃないだろうか、と3人ともシンクロするように思った。こんなキチガイに好かれでもしたら、いつ何時どんな理由で殺されるか分かったもんじゃない。
「と、いうのはおいといてぇ、そこの白い子はたしか勇者の御供だよねえ?じゃあやっぱりこの王国じゃあ私が一番強いのかな?正直あいてにならないよぉ・・・」
「・・・・・・私は、あなたより強い人を3人、知っているけどね」
「ええええ?!どこどこどこにいるの?!その勇者?それとも敵とか?なんでもいいから教えてよこのいけずぅっ!」
「・・・・・・恵と、ドラゴンを倒したもう一人と、うしろの人、だよ」
「え?」
そこには、黒い人影があった。
誰であるかなど、言わずもがなであるが。
「あら、マギア。おはよう、盛大なモーニングコールはどうだったかしら?」
「・・・はぁ。ここまで敵に勝ちたくないと思ったの初めてかもしれねぇ」
本当に嫌そうな顔をしたマギアがアルティアナの後ろに立っていた。
(けどサーシャとゾンビを軽くあしらうアルティアナを殺すのは惜しいよなぁ・・・。逆に考えれば俺がここで勝てば言うこと聞いてくれそうだし)
と、マギアは考える。というかルーレに演説予定の張り紙をしてもらっている以上、さっさとやることやってマキナのほうに戻り出発したいところだが・・・。
(ある意味丁度いいか。【はぐれ黒龍】とかいうのもいる、今日は襲撃により演説中止、っていうのが一番いい。もし余裕があってあいつらが参戦したら無理にでもねじ込むか)
実はマギア、結構前から起き上がってやることをシュミレーションしながら会話を聞いていた。
(さて、じゃあ後は・・・アルティアナを殺さない程度に倒して、ルーレに「王宮のやつらが言ってたんだけど~」ってドラゴンのことを伝えて、マギアで黒龍を倒す。これだな。問題があるとすれば・・・俺がアルティアナと黒龍に勝てるかどうか、か)
と、考えているとアルティアナがにっこにことした顔でのぞき込んでくる。
「で?で?私のぉフィアンセ候補のあなたのお名前は?あ、私アルティアナぁ~!」
「・・・マギアだ。それと悪いんだが、俺はアルティアナにはあんまり興味がねえぞ。黒龍のほうが使えそうだからな」
「だっいじょうぶだよぉ!もし私に勝てたら絶対に、絶対に私の事好きだと思わせるからぁっ!」
ははっ、びっくりするぐらいうれしくない。むしろコワイ。
助けを求めるようにゾンビのほうを見ると、肩をすくめてみせる。
「まぁ見た目は可愛いしいいんじゃないかしら。性格終わってるけど」
「他人事だとお前ものすごい適当になるよな・・・。いや契約した時も適当だったか」
「なによ?いいじゃない、私とかその子とかでハーレムでも作れば。男の夢だってよく聞くわよ?」
「それまともなやつに限るから。ちなみにゾンビもまともじゃない判定なんで」
「はぁ?私ほどまともな人間なんて・・・腐るほどいるわね」
「うん知ってた」
「・・・・・・・うーん、ごめんねぇ、マギア?」
「なにがだ?」
「 わたし嫉妬しちゃったみたい。 」
そう一言、言ったかと思うと、左手をギロチンのような肉厚のある刃に変貌させ、遷音速で振りかざした。そのスピードはサーシャや先ほどのアルティアナの突進など比ではない。まさしくそれは生物としての限界を体現する一撃だった。
が。
「これはサーシャにも言った気がするが。『遅すぎる。速攻で仕掛けるなら音速の壁程度超えてもらわなければ俺の相手は務まらないぞ。』さっきサーシャのことを馬鹿にしていた割に大したことが無いな」
さも当然のように変貌した左腕を片手でつかむ。
剣風を生み出すほど強烈な力であってもマギアの圧倒的な力技の前にはピクリとも動かなかった。
それを理解した瞬間、アルティアナは凄惨な笑顔を見せながら銀の髪を逆立たせ、ひとりでにまとまったかと思うとマギアを弾き飛ばした。
「チッ。全身凶器かよあいつは」
「・・・・・・全身狂喜も、してた」
宿の外に飛ばされたマギアは毒づくもごく普通に立ち上がる。
「どうなの?勝てそうかしら。手をかしてもいいけれど」
「いやいいさ。それよりドラゴンの対策しといたほうがいいぞ、子供を狙ってるのがアルティアナだけだとは思えないしな」
「・・・ほんとに、大丈夫なのよね?」
珍しくまじめなゾンビを鼻で笑う。
「俺を誰だと思ってるんだ?はるか遠い日に黄昏を統べた魔王だぞ」
ゾンビたち3人が走り去るのを見つつ、粉塵の中から出てきた、血まみれなのに傷一つないアルティアナを一瞥する。
「なるほどな。左手を引きちぎったはずだが?」
「うううぅううふふふふふうぅううう!!!いいよいいよぉ!?マギア、いや、まぎあん?さいっこうだよぉおお!!!!でも、勝つのは!わたしだけどねえぇぇえええええええええええええ!!!」
マギアとアルティアナ、二人の常軌を逸した戦いは佳境を迎えようとしていた。
流石に帰省してすぐに寝てしまった結果更新できなかった、そよ風と申します。
結局15日かぁ。。。まあこの勢いで1章終わらせにかかるんで許してひやしんす
今回も6000超えちゃってるしね!
あとがき何書くなにしちゃう?そよ風の今日の様子でも書いちゃう?
上で少しふれたようにお盆ということで帰省を致しました、私そよ風ですが、たまには母親に料理でも作ってやろうと思い立ち、グラタンを作ることにしました。ちなみに母親の好物はあん肝です。
ど田舎なのでスーパーなど1つしかありません。
そこまでてくてく歩いて材料を買ってきて作り始めました。
マカロニを煮たり野菜を切ったりするのは簡単ですが、なにぶん初めてグラタンを作るためホワイトソースの作り方がわかりません。
そこでネットをフル活用し、バターを入れせっせとかき混ぜていきます。どうやら長時間やりすぎると焦げて無駄になるそうです。これは腕が鳴りますね!
そよ風「(しゃかしゃか)」(鍋で火にかけながらホワイトソースをかき混ぜる音)
そよ風「あれ・・・バターが足りない・・・?」
どうやら買った量が少なかったようです。これはいけません。
そよ風「おかーさーん、バターってある?」
ママン「んー、たぶん冷蔵庫に入ってるわ~」
そよ風「ラッキー、って、うわやばい微妙に焦げ始めてるじゃん!早く追加のバター入れないと!」
だだだっ!と走り、冷蔵庫を開けると確かにそこには銀紙で包まれた立方体があります。
ぱぱっと、銀紙を剥いて鍋に投下し、菜箸でつつきまくります。
そよ風「よしよし、これで間に合ったかな~?」
今入れたバター「・・・・・・」
溶けてどろどろのバター「ぐつぐつぐつ・・・じゅー」
今入れたバター「・・・・・・」
溶けてどろどろのバター「ぐつぐつぐつ・・・じゅーじゅージッ」
今入れたバター「・・・・・・」
そよ風「・・・・・・・・・あれ?なんで溶けないの?」
微動だにしません。冷蔵庫に入っていたから固くなっているのでしょうか?
溶けてどろどろのバター「じゅーじゅーじゅー」
そよ風「ちょっ、まずいまずいまずい!焦げてる焦げてる!!」
今入れたバター「・・・・・・」
そんなまずい状態でも圧倒的な沈黙を保っています。意味が分かりません。
結果、バターは焦げあがってしまいました。
そよ風「(有り金をすべてFXで溶かしたような眼)」
焦げたバターの上に鎮座する後で入れたバター「・・・・・・・・」
ママン「あーあー(笑)こりゃまたひどくやったねぇ」
そよ風「バター・・・トケナカッタ・・・」
そういうと不思議そうな顔をして一言。
ママン「あんたホワイトソースにチーズ使ったの?」
そよ風「」(スッ)←菜箸を持つ音
そよ風「」(ふにゃっ)←焦げたバターに鎮座する物をつかみ上げる音
そよ風「」(ぱくっ)
チーズやないか。
以上、よく見ないと大変な目に合うよというお話でした。余談になりますが結局ホワイトソースは母親に手伝ってもらいながら作り、グラタンをおいしくいただきました。食べたかったんです、グラタン。
2連続でどうでもいい話をここまで読んでくださった方に感謝を。次回はすぐ出します。
おかしいな、始めはこんなにもルーレが最強になる予定はなかったのに・・・




