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「「異世界から来て魔王と勇者を兼業した唯一無二の人間だよ」」  作者: Hurricane(そよ風)
1章・「この世の大抵は予想通りいかないものだよな・・・」-人類王国革命戦
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第十一話・「これが真の平等ってやつだな!・・・俺は除くが」---(四日目前編)

---4日後。


小太りの男とやせ気味のひょろっとした男が王宮の通路を歩いていた。

外見だけ見ればこの二人が貴族、それもソレイン王国でも屈指の権力を持った人間だとは思わないだろう。その権力は王族どころか王すらも超えてしまうほどだとは。


「・・・まったく近頃のメイドは当てにならんな。おとといは紅茶の種類を間違いおって・・・」


愚痴をこぼしている小太りの男の名は、カーバンクル・L・ヴィレッジ。

王国にある大小合わせて約1万もの商業組織を傘下に置く大商人であり、3代目の跡取りである。

ヴィレッジが持つ商業組織に入れなければもはや商売などできず、相手にすらされない。価格競争や物の種類がケタ違いなのだった。

そしてその傘下の商業組織は3割の売上金をヴィレッジに上納しなければ放逐されてしまうのだ。


そうして国内で並ぶものどころか、雑魚敵すらいなくなり無限に金銭を膨らませていった結果、たった一人の言葉で国の経済が回るという状況が生まれた。

そのたった一人がヴィレッジなのである。

王といえど国の経済をすべて持つ相手に不用意な言葉はかけられまい。


「メイドなどベットで組み伏すものでしょう、あんな家畜に仕事など、ねえ」


二人目、やせ気味のひょろっとした男の名はジェンリ・K・ダンベル。

国内の農作物、土地の所有権のほぼすべてを掌握する大地主である。

国外貿易、などという概念がそもそもないこのソレイン王国において土地の、およびそこから生産される農作物がどれほど重要なものかは言うに及ばずだろう。

この世界に海は存在しているものの王国はそれに面しておらず、主食料は家畜か作物である。


国内の約9割方の土地を所有し、安い賃金で奴隷階級を使って農作物、家畜を生産するダンベルが一言いえばその人間を餓死させることすらできるほどであった。

王といえど国の食料のすべてを持つ相手に不用意な言葉はかけられまい。



そんな行き過ぎた権力を暴走させる彼らは、今第一王子であるマキナに呼ばれて歩いているのだった。


「仕事ができないといっても、この私を不快にさせるなど・・・。あの赤い目をしたメイドには頭から紅茶をかけてやったが足りん。何か方法はないか?」

「私のところのものは拘束具でしばりつけて地下室に閉じ込めてますねえ。1週間ほどですが。そうすれば大抵素直になりますよ」


熱湯で入れた紅茶を服の上からかければ、ただのやけどでは済まされないことくらい二人とも分かっているし、しばりつけて1週間も放置すればほぼ間違いなく死ぬ。

だがそれに疑問も罪悪感も抱かない。当然だ。メイドをやっているほとんどが獣人、つまりは人間と他種族のハーフであり奴隷階級、彼らにとって奴隷はゴミと同じなのだから。


「素直といえばマキナ王子、あいつは何を考えているのかほんっとうに分からんな。今回のよびだし然り、おとといの話しかりだが。まったく気味が悪いさっさと消えてほしいものだ」

「おとといの話、というと、なるほど言ってましたねえ。廊下でメイドを叱った後、話がしたいと部屋まできた、と」

「ああ。あれだけ長く話したのは初めてだったが観察されているようで吐き気がしたぞ」

「いいじゃないですかあ。どうせ次期国王はヘルザノア王子になるでしょうし。そうなったら磔にでもして見世物にしまえばいいんです」


そう話していると、ようやく呼び出された場所に到着した。

そこはなぜか王国の大通りからも見える広場で、すでに多くの貴族たちいる。

さらに大通りには、見物をする庶民や更には奴隷たちの姿もあった。


「・・・・・・・・・何だこれは?ここまで大々的な催しだとは聞いていないぞ。そもそも予算はどうやって・・・?」

「私も何も聞いていませんねえ。いったい何を始めるつもりなんでしょう」


そうすると王城の3階にある大きなバルコニーの扉が突然開け放たれ、そこから青い線のようなものがのび始めた。


「あれは・・・伝達魔法?言葉を遠くに伝える類の・・・?」


そして中から、


「あれは・・・、セテプション・オーラ王妃にアルティベート=リア国王ですか・・・?!我々はマキナ王子に呼ばれたのでは・・・?」


その後ろに続くのは、第一王女レン。次に第二王女シュレフィスト。第二王子ヘルザノア。第三王女シャルロット。

そして最後に、第一王子、マキナが伝達魔法を使用している様子のメイドを伴い出てくる。

何が起こるのかとざわつく人々など気にした様子もなく、マキナはあっけらかんとした様子で


「あーあーマイクテス、マイクテス。これちゃんと王国首都全部に届いてるのか?」

「は、はい。大通りからスラムの方まで届いているはずです。・・・この会話も含めて」


よし、じゃあいいか、と気軽な感じでマキナは咳払いをし、話し始めた。


「さて、まずは私の名を名乗ろう。私はマキナ・ソレイン・アルティベート=リア、この国の第一王子である!今回このような場を設けたのは、とても重要な報告があるからだ。しかしその前に、一つ言っておかねばならないことがある」


マキナは、スーッと息を吸い。


バルコニーの手すりに立ったかと思うと。


叫んだ。




「 こ の 国 に い る 貴 族 は 全 員 解 雇 !

  荷 物 ま と め て 帰 っ て よ し ッ !   」




「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」」

雰囲気とインパクト優先したら今回短くなっちゃった系ハリケーン、そよ風と申します。

次回はさすがに14日か15日になるかなー?と言いつつまた今日中に出たら笑ってやってください。


あとがき何書くなにしちゃう?そよ風の近況でも書いちゃう?

突然ですが私は虫が嫌いです。全部が全部触れないとかではないのですが、あんまり近づきたいとは思いません。そんな中でなぜか最近家の中がコバエだらけなのです。これを書いてる今もなお。生ものを全部かた付け、ゴミも捨てたというのに一体どこから来ているのでしょう奴らは。

以下、ヌカにくぎを打ち続ける人をご覧ください。


そよ風「・・・」手ではじく

コバエ「ぷ~~ん」

そよ風「・・・・・・・・・」手の平でパーン

コバエ「ぷ~~~~ん」

そよ風「・・・・・・・・・・・・・・・やったか」パーンパーンパーン

コバエ2「ぷ~~~~~~~ん」

そよ風「」ガチャッ、ドス!(コバエ取りを買ってきて置く音)

コバエ3「ぷw~~wwんww」

コバエ4「ぷw~~wwんww」

コバエ5「ぷw~~wwんww」

そよ風「ぷw~~wwんww・・・・・・( ゜д゜)ハッ!」


・・・この家呪われてるんじゃなかろうか。それともあれですか?コバエ取りが300円の安物だったから駄目だったんでしょうか?

そんなコバエと生活を共にしながら今日も私は生きています。


さてまたもやこんなどうでもいいことまで読んでくださった方に感謝を。

次は2~3日中のはずです。



伝達魔法とか完全にその場の思いつきなんだけど、矛盾とか発生しないといいなぁ・・・

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