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事件  作者: 竹仲法順
221/230

第221話

     221

 その日も午後五時には一日の仕事を終え、パソコンの電源を落としてから、刑事課を出る。新宿の街は曇っていたが、風は生温い。夕方の街を歩いた。歌舞伎町は賑わい出している。警察も取り締まりに難儀する繁華街は、なるだけ避けているつもりだ。九竜興業のような暴力団がミカジメの回収などで、風俗店やアダルトグッズの販売店などを抑えているだろう。危険だった。警官だって丸腰だったら、なす術がないのだし……。

 駅から地下鉄に乗り込み、自宅へ戻る。疲れはあった。やはり夏は過ごし辛い。特に都内などは温度が上がるので、夏バテのような症状を引き起こす。なるだけ食事に気を付けていた。朝は食欲がないのでコーヒー一杯で済ませるのだが、昼はともかくとして、夕食はきちんと作って、栄養補給する。

 食事を取り、冷たいシャワーを浴びて眠った。寝不足だと翌日に差し支えるので、夜間は睡眠を取る。七時間から八時間ぐらい確保していた。昼間、勤務中に居眠りするわけにもいかないので……。

 翌日も午前六時には起き出し、気付けのアイスコーヒーをグラス一杯淹れて飲んだ。カバンを持ち、部屋を出て歩き出す。電車で新宿に出て、署へと向かった。まあ、こういった仕事にも慣れている。刑事課に入り、パソコンを立ち上げて、キーを叩き出す。また一日が始まった。吉倉も梨香子もいて、皆手元のマシーンに向かう。まあ、同じような毎日だ。何かと倦怠していて。

 街は曇っている。温度は上がるのだが、幾分過ごしやすい。昼までずっとパソコンの前に座っていた。いろいろあっても、やはり仕事は続く。変わらずに。キーを叩き、こなしていった。

 昼になり、コンビニ弁当で食事を済ませて、午後からも仕事を続ける。新宿も危険な街だから、常に警官が見張っていた。私服刑事は大勢いる。まあ、昔から繁華街なら裏路地まで張るのが、刑事の役割だ。忘れてない。都会のデカの仕事だった。一日中歩いていると、誰もが足が棒になるのだが……。(以下次号)


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