表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
事件  作者: 竹仲法順
207/230

第207話

     207

 一日の勤務を終えてから、刑事課を出、新宿駅へと行った。心身ともに疲れている。夜間はゆっくり休むつもりだった。刑事は大変だ。特に夜勤などになると、夜でも事件があれば現場に出動する。いろいろと事情があった。警察官特有の。

 駅から地下鉄に揺られて、自宅へと戻る。マンション最寄りの駅で降りて、そこからは歩く。東京はつれない街だ。どこにどんな人間がいようと、ほとんど相手しない。その空気に慣れてしまっていた。今の部屋でも別に隣の住人が何をしようが、関心がない。完全に赤の他人状態だった。

 食事を取り、バスルームでシャワーを浴びる。そして寝床に潜り込んだ。疲れていると、すぐに寝入る。遅くまで起きておかないで、早めに眠った。明日も通常通り仕事なのだし……。

 翌朝、午前六時に目が覚める。起き出してから、コーヒーを一杯淹れ、飲んで出勤準備をした。体はだるいのだが、スーツに着替えてネクタイを結ぶと、体はシャキッとなる。そしてカバンを持ち、部屋を出て、歩き出した。

 電車で都心に出る。新宿の街は今日も回っていた。オフィス街は多数人が出入りし、歓楽街は昨夜の余韻を残さずに眠りに入っている。署の刑事課に着き、パソコンを立ち上げて、キーを叩き始めた。仕事する。変わらない感じで。

 昼になり、食事を取った。感情や思惑などはいろいろあるのだが、課内は特に変わったこともない。休憩で皆、休んでいた。俺も食事後、デスクで眠たいのを堪えながら、椅子に座る。いつもこんな状態なのだ。吉倉はまた、フロア隅でタバコを吸っている。口寂しいのだろう。あえて体に悪いものを摂取しないといけないぐらい……。

 午後からも仕事が続く。目立った変化もなく、ずっと。(以下次号)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ