アリアの運命の日
アリア視点のお話です。
わたしは、他の人と違うみたい。
少し魔力が多くて強いみたい……だから、気軽に魔法を使えない。普通に使ってしまうと、みんな変な顔をしたり……離れていってしまう。仲良くしてくれる子もいるけれど。見えない壁がある感じで接してくる。
なので、使う魔法は低級魔法だけ、威力も最低限に抑えた。周りを良く見て観察をして、周りに合わせた魔法と威力に合わせる。少し面倒だけど……仕方がない。そう努力しても……もうすでに手遅れだ。周りの大人に褒められ嬉しくて、散々と魔法を見せてしまっていたからだ。
大人たちも他の子と接し方が違う。わたしを特別扱いをし、わたしを見習って魔法の練習をしなさい! と言ってくるからだ。そんな訳で、わたしから友達が消えてしまった。
そんな時に、何も気にせずに遊んでくれたのが……ユウくんだ。そんなユウくんもとても変わったスキルを持っているみたいで……苦労しているみたい。
それに魔法も……かなり得意みたいで、わたしに合わせているみたいな感じがする。
少し前に間違っちゃって……中級魔法を放っちゃった事があったけど。ユウくんも同じ中級魔法を使っていたのを見て驚いた事があった。それで確信した……ユウくんはアッサリと中級魔法を使える人なんだと。そして……魔法の難易度を理解していないほどの使い手だと。
わたしを唯一甘やかしてくれて、妹のように接してくれて……注意もしてくれる存在だ。他の子は、特別扱いをしてくるので遊んでいても楽しくない。アリアちゃんが、そう言ってるんだから従いなよ!とか……
でも、ユウくんはシャルちゃんと仲が良くて……いつもは、遊んでくれない。……シャルちゃんに、ヤキモチ妬いちゃうよね。独り占めしてズルいよ。
いつも通り、一人で広場の地面に木の棒で地面に絵を書いていると……大好きなユウくんが歩いてきた。思わず駆け寄り話し掛けてしまった。
ユウくんの表情も、元気がなさそう? それにシャルちゃんと一緒じゃない。誘ってもいいよね?
ユウくんを遊びに誘うと、すんなりと頷いてくれた。嬉しくなり抱きしめてしまった。だって、本当に久しぶりに会って、遊んでもらえることになったんだから、仕方ないよね。
抱きついてしまって心配をしていたけれど、気にすることは無く、逆にユウくんからも抱きしめられて……嬉しかった。せっかく一緒に遊んでもらえるんだから、普段と違うことをして遊びたいな。
話し合いの結果、近くの森まで言って魔物や魔獣の討伐をする事になった。
二人だけで、森に入るのは危険だと思うけど、ユウくんとなら安心かな。だって……すんなりと中級魔法を使っちゃうんだよ? それに転移も出来るし、他の人とは安心感が違うよ。
討伐をし始めると、お互いに様子をみて控えめに討伐を進める。わがしが徐々に、威力や魔法を中級に近づけていくと、思った通り……ユウくんも合わせてきた。それが楽しくて嬉しかった。同じレベルの人が近くにいると思うと、安心できた。この人なら……ずっと付いていきたいとそう思えた。
「なぁ……アリア、詠唱は?」
あ、つい……ユウくんの観察に気を取られていて忘れてた! ……あれ? ユウくんもじゃない? 詠唱していないよね??
「……ユウくんも、詠唱してないよね?」
「あ〜。うん……してない。内緒ね」
「うん。内緒だね……えへへっ」
思わず笑みがこぼれる。ユウくんと二人だけの秘密の共有だぁ。討伐が一区切りついた。
「なぁ、アリア。一緒にパーティを組まないか?」
え!? わ、わわぁ〜。えぇ? ユウくんとパーティ!? うん。うん。組みたい! でも、シャルと……あと誰が居るんだろう……人数が多いのは苦手なんだよね……。ユウくんと二人だったら最高なんだけど……
「その、パーティのメンバーは他には誰が……いるの?」
「ゴメン。俺とアリアだけなんだけど……良いかな?」
わ、わわわぁ。二人……っきり?? やったぁ。絶対に入るぅ……是非、入れて下さいっ。お願いしますっ。
「うん。良いよぉ〜♪」
「ホントに? 良いのか……? 二人だぞ? 前衛がいないけど……」
「前衛が居ないのは、不安だよねぇ……いつも守ってもらってて……詠唱を……って。必要ないかも」
「あはは。だよなー。二人共、無詠唱だしさ」
かなり珍しい魔術士だけのパーティの結成だった。
それからは、二人で討伐をするが前衛が居なくても問題ないとハッキリと分かった。
わたしが、少し面倒な状況になると、さり気なく助けてくれるし。疲れると休憩しよーって言ってくれる。
ちゃんと、わたしを見ていてくれる。そして……わたしを、わたしとしてみてくれる。過大評価も、見下すこともないし……お兄ちゃん的な存在のような、そして……恋人の様な存在で、大切な仲間でもある。
この人とならずっと一緒にいたい。そう思える大切な人。ユウくんと、これからも一緒にいたいなっ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました(≧▽≦)
これにて、完全に完結です✨




