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転生をしたら異世界だったので、のんびりスローライフで過ごしたい。  作者: みみっく


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52話 シャルの誤解を解く

 シャルが首を傾げて見つめてくる。俺と話をしていることに誰にも、まだ気づかれていないのでシャルを連れて受付に向かった。


「あ、ユウヤ様。今日は、どの様な……」

 

「あ〜えっと、ギルマスに挨拶をと思って」


「はい、かしこまりました」


「聞いてきてくれる間、受付の中で待ってても良い? 人目があるから」


「はい。どうぞ、こちらでどうぞ」


 

 普通の待合室というか、職員の休憩室に通されたが直ぐに呼ばれた。



「お待たせして申し訳ありません。ギルマスがお待ちです」


「あのさ、何なのこの違いは……ねぇ!」


「俺に聞くなって」



 シャルが小声で俺に文句を言ってくるので振り向くと、シャルが意外にも緊張をした表情で俯いていた。


 シャルも緊張をするんだなぁ……始めてみたかも? 昔に恐ろしい魔獣を見た時でさえ、コワがっていたけど緊張をした表情は見せていなかったのに。



「じゃあ、誰に聞けば良いのよっ?」

 

「ギルマスか、受付錠のお姉さんじゃない? 聞いてやろうか?」


「は? ちょ、待って! じょうだ……ん……」



 面倒だったし、丁度二人が居たのでシャルが何かを話していたが無視をして話を聞いた。



「幼馴染の、このシャルがギルマスに面会を申し込んだらしいんですが、受け付けててもらえないと言っているんですが」


「あぁ。内容次第ですかね。確か……ユウヤ殿のランク急上昇の不正についてと……。これは規約にもありランクの昇格、降格についてはギルド、王国様の意向も関わる事なので詳細のは極秘事項であり、説明をする義務は無いので面会を受け付けて居なかったのですが。何か、ご不満でもありましたかな?」



 ギルマスが不愉快そうにシャルを見つめると、シャルが俯き答えもしなかった。


 おいおい。文句があるんじゃなかったのか? あの勢いは、どうしたんだよ? 真相を明らかにするって言ってなかったか? 面倒だなぁ……後で、また俺がシャルに文句を言われるんだろ?


 

「えっと、俺がCランクになって、まもなく直ぐにSランク、当日にSSランクになったのを不審に思い不正だと言われているのですよ。それで俺が、お金や口利きやコネをしてもらったと思っているようで……」


「はぁ……そうですか。ユウヤ殿には、ご迷惑おかけしました。最速でCランクになったのは実績、ポイントで基準に達したので実力が認められたのです。これは記録にも残っていて正式なものです。理解できますか?」


「はい……」シャルは俯き目も合わせずに返事をした。


「では、次ですね。Sランクになった経緯ですが……。


 先日この村は、魔獣の襲撃を受け、壊滅的な被害を受けていました。 その魔獣は、Aランクの冒険者たちですら瀕死の重傷を負うほどの強敵――。


 しかし、ユウヤ殿のパーティがその魔獣を殲滅し、さらに他のパーティや村人たちを治療し、的確な指示を出して救援を行ったことで、被害は最低限に抑えられました。」



 この時、シャルはダンジョンに潜っていてパーティが瀕死の重症を負っていた時で、村の状況は転移で返されて惨状は知らないんだったな。


 チラッとギルマスがシャルを見つめ、理解できたかを様子を見て話を続けた。

 

 

 「Aランク以上の実力があるという証明になると思いませんか? Aランク冒険者を助けられる程の力を持ち実力を伴っているのにCランクのままにして置くのは不利益で、お互いに損ですからね。お分かりになりますか?」


「……分かりました」


「では、次ですな。SSランクというランクは、特別で伝説級と言われる程のランクで、王国内でもおりません。Sランクが上限でした。そのSランクの冒険者が王都を襲う魔獣の討伐に出向き瀕死の重傷、死亡者も出す事態となり、ユウヤ殿の噂を聞いた国王陛下が直々に討伐の指名をお出しになられたのです」



 はい? それ初耳なんですけど? 誰からも聞いてないってば? 王国から討伐部隊が出てるって聞いた気もするけど、Sランクだったのか。



「Sランクのパーティや冒険者でも太刀打ちできない魔獣ですよ? そのボスを、1日に3体も討伐し――しかも無事に帰還するという快挙を成し遂げたのです。


実力は本物です。 私も認め、国王陛下も認められました。」



 ギルマスの表情が変わった。鋭い目つきでシャルを見つめていた。国王陛下も認めたのを否定されているからか?



「これに異議を唱えるのならば、それ相応の覚悟をしてもらわなければなりませんぞ?


ユウヤ殿に助けられた者は数多く、命の恩人として崇める者もいるほどです。 村を、家族を救った救世主様――それを不正だと断ずるならば、当然ながら反感を買うでしょう。


……理解できましたか?」


「……はい。理解できました」



 シャルが怯えた表情をして小刻みに震えているのが分かった。


 ここまで脅しておけば少しは大人しくなるだろ。


 

「本当ならば、ギルドの秩序を乱したということで、冒険者の資格の剥奪ですよ。貴方の発言で、貴方の元所属をしていたパーティは奇異の目で見られ、今頃は苦労をしていると思いますよ」


「……すみませんでした! ごめんなさい」



 俯いていたシャルが、顔を上げ申し訳無さそうに謝罪をした。

 


「謝る相手が違いますよ。先ずはユウヤ殿に皆の前で謝罪をし許しを得て、元パーティの方々にも謝罪をすることですね。話は以上ですかね? 以上でしたらお下がり下さい」


 有無を言わせずに言うと、受付嬢が外へ連れて行ってくれた。


 

「はぁ……疲れた。ギルマスが相手にしないからですよ」


「はぁ、すみません。ここまでの騒ぎになるとは思っていなく……申し訳ない!」


「シャルの冒険者剥奪は勘弁してあげて下さい」


「はい。ユウヤ殿が仰られるならば。従います」



 いつも通り、お茶とお菓子が出ていて隣で幸せそうに食べているミーシャが、俺の分を食べ終わりアリアの分を狙っていた。


「アリア、良いか?」


「うん。いいよ♪」



 それだけで理解できる脳が羨ましい。そしてミーシャの集中力も羨ましい。アリアのお菓子をミーシャに渡すと……お礼の代わりに、俺を見つめて、満面の笑みで微笑み返された。


 あ、この笑顔は可愛すぎるって、逆らえません……


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