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ずっと片思いだった女子が同じクラスになった途端グイグイ来るんですけど  作者: ナミツキ


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72話


明里さんに連れられて家の裏に行くと、庭の広さに驚いた。

家も大きかったけど、庭も広い。綺麗に芝生が敷れてて、庭の端には家庭菜園でもしているのだろうか花壇まであった。


花壇の近くに置かれている大きめの倉庫からガチャガチャと音がしている。

庭を見渡していた俺に明里さんが「パパのとこ行こ!」と言い、手を引きながら倉庫へと向かった。


「パパー手伝いにきたよー」

「あぁ、ありがとう、これ持って行ってくれるか?」

と、銀色の組み立て式バーベキューコンロを持ったパパさんがヌッと倉庫から出てきた。


「あ、俺持ちます」

「…あぁ、すまんな」

一瞬戸惑った風な顔をした後コンロを渡してくれたパパさん。

「私は?」

「明里はいつものところにコンロ組み立ててくれるか?」

「わかった!こっちだよ直樹!」

と言って明里さんはリビングに繋がっているであろう窓の近くに行き俺を呼んだ。


「ここら辺でいいよ!」

持っていたコンロを下ろして2人で組み立てに取り掛かった。

テキパキと組み立てている明里さん。

「明里凄い手慣れてるね」

「パパがお肉大好きでよく1人でバーベキューしてるから、手伝うことは多いかなー」

…はは、確かにパパさんにお肉はよく似合うよな…

そんなことを考えていると明里さんの手際の良さもあり、すぐにコンロの組み立てが終わった。


「…炭に火つけようか…」

「ッ!」

うわ!びっくりした!

後ろから急に声が聞こえて身体がビクッとなってしまった。全然気配感じなかったぞ…

振り返ると、〝木炭“と書かれた段ボールを持ったパパさんが立っていた。

「今日は私がやりたい!」

「できるのか?」

「できるよ!直樹も一緒にするし、ね!」

「う、うん」

アウトドア的な感じのヤツはどちらかと言うと苦手なんだけどね。


「…じゃあ任せる」

パパさんはそう言って一度俺を見た後、倉庫のほうへ戻って行った。


「直樹はこういうの得意ー?」

いつの間にか軍手を付けて、段ボールに入っている木炭をガラガラとしている明里さん。


「いや、実は苦手…ウチってあんまりこういうのしないから」

「そうなんだ!じゃあ私が教えてあげましょう!」

明里さんはそう言いながらコンロの中に炭を置いていく。

「空気の通り道が出来るように置くと良いっぽいよ!で、あとはこの着火剤が頑張ってくれます!」

ジャジャーンとでも効果音がつきそうなポーズをしながら着火剤を見せつけてきた。今日の明里さんはいつもよりテンションが高い気がする。


「着火剤に火付けてあとは放置でいいの?」

「うん、ちゃんと炭が組めてたら放置してるだけで大丈夫なはずだよ!」

そう言ってチャッカマンで炭の1番下に置いてある着火剤に火を点けようとする明里さん。


「あ、俺がやるよ」

無いとは思うけど、万が一ヤケドしてはいけないと思い、サッと明里さんの手からチャッカマンを取り、火をつけた。

「ありがと、あとはしばらく放置だね!」

「わかった」

もっとめんどくさいイメージだったけど、結構簡単なんだな…


「あとはタープとテーブルとイスかな」

「タープ?」

「パパが倉庫から出してると思う、一回パパの所いこ!」

2人で倉庫へと向かうと、折りたたみ式テーブルと何やら大きめの袋に入った何かが置かれていた。


「パパー!炭終わったよ!」

と倉庫の中に向かって声をかける明里さん。

すぐに折り畳まれた椅子を持ったパパさんが倉庫から出てきた。

「じゃあタープセットするか」

「うん!」

持っていた椅子を置き、足元にあった大きめの袋の口を開いて、テントに足がついたような物を取り出しているパパさん。

「あれがタープってやつだよ!広げると屋根になるんだよ」

へぇ…日差しの中でバーベキューすると思ってたけど、屋根まで準備するんだ…


「三津島くん…ここを持って広げてくれるか?広げる時に指を挟まないように気をつけてくれ」

パパさんに言われたタープ?の足を一本持って、俺とパパさんが離れるように広げると、あっという間に屋根が出来上がった。

おぉ…便利だなぁ


「明里、あとの準備は俺がやっておくから、2人は愛菜の手伝いに行ってくれるか?」

出来上がったタープをしげしげと眺めているとパパさんが俺たちにそう言うと

「わかった!じゃあ次はママのとこ行こ!」

と明里さんに手を引かれて家の中に入った。


ーーーーーーーーーーー

ーーーーー


「ちょうど良かったわ、これ外に運んでくれる?」

キッチンに着くと、キャベツやタマネギなど、色々な野菜を乗せたお皿を持った愛菜さんが声を掛けてきた。


「わかった!」と言ってお皿を受け取る明里さん

「あの…俺は何を…」

「んー…直樹くんは飲み物と食器運んで貰おうかしら、ちょっと待ってね」

そう言ってトレイを取り出してコップやお箸お皿などとお茶を乗せて「はい、お願いね」と手渡してくれた。

「あとは私が運ぶから、外で焼く準備しててね」

と、冷蔵庫からお肉を取り出している愛菜さん。


「はーい!」「わかりました」

と、返事をして外にでた。


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