表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ずっと片思いだった女子が同じクラスになった途端グイグイ来るんですけど  作者: ナミツキ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

70/98

70話


「とりあえず軽くやってみよ、バトンパスなんてあんまする機会ないし」

「「はーい」」

椎名さんの掛け声で始まったバトン練習。


とりあえずみんなタイムの順番で並んでみることになったみたいだ。俺は柳さんの前に並ぶ。


そこそこゆっくりなペースで走り、順調に柳さんまでバトンが回ってきた。

それを確認した俺はランニング程度の速さで走り出した。

「はい」と柳さんの声が聞こえて後ろに手を伸ばすとパシッと渡されるバトン。


まぁこれぐらいの速さなら簡単だな。


そんな事を思いながら近くにいた柳さんと、他のみんなが集まっているところに戻る俺。


「案外できるもんだね」

「速めでやってみる?」「いけそういけそう」

と椎名さん達が話しているのが聞こえた。


「あっ三津島くん、次速めで走ってくれる?」

合流した俺にそう提案してくる椎名さん。


「うん、了解、えっと柳さん?速めってどれぐらいがいい?」

隣にいる柳さんに聞いてみる。

「ん、任せる」

…任せるってのは困るんですけど…


「じゃあやってみるよー」

準備体操を終えた伊勢さんも合流し、練習が再開した。

一回目より広いスペースに広がり速いペースだが上手くパスできている。

柳さんにバトンが渡されたのを確認した俺はとりあえず6割ぐらいの速さで走ってみた。

着いて来れるかな?と心配していたけど

「はい」

と言う声が聞こえて難なく渡されるバトンに少し驚いた。


さすが女子タイム1位だなぁ…

そう思いながらみんなの元へと帰っているとき、柳さんから話しかけられた。

「まだ速くても大丈夫」

「わ、わかった」

次は8割ぐらいで走ってみよう。


「直樹おつかれ!うるはも!」

笑顔で迎えてくれる明里さん。

「こんな感じでいいのかな?」

「見てる感じは練習になってると思うけど…どう?うるは」

「うん、良いと思う」

「ほら!大丈夫だよ直樹」

よかった…俺はバトンを受け取るだけだから、柳さんが良いなら大丈夫か。


「よーし、今の感じであと何回かやったら今日は終わりにしよー」

残りのメンバーと話をしていた伊勢さんがそう提案してこの後数回走ってみたところで今日の練習は終わった。



練習が終わって、少し暗くなってきた帰り道を明里さんと手を繋ぎながら2人で歩いていた。


「結構遅くまで練習したよね、何気にみんなやる気出てるし!」

「そうだね、ちょっとビックリしてるよ」

「中学最後の体育祭だからね、やっぱ勝ちたいよ」


「はは、たしかに、2学期になると受験に向けて勉強も本腰入れなくちゃだし」

「そうそう!…あーいいなぁ、私もリレー選ばれてたら直樹と一緒に練習できるのに…」

立ち止まり俯いてしまった明里さん。

「い、一緒に居てくれるだけで嬉しいよ、頑張ろうって思うし」

「…ほんと?」

「うん、ほんとだよ」

「へへ…なら良しとしよっかな!」

嬉しそうに腕に抱きついてくる明里さん。

良かった、元気になったみたいだ…


「…そういえば、ママにそろそろ直樹のこと紹介してして欲しいって言われたよ!」

「ゲフンゲフン!…つ、付き合ってること伝えたんだ」

急な話題転換に思わず咳き込んでしまった。


「彼氏が出来たっていうのは、直樹と付き合ってすぐにママには言ってあるよ!それでね、今週末なんだけど、ウチ来れるかな?」

「行けるよ、というかちゃんと挨拶したいから、行かせて下さい」

とうとうこの時がきたか、週末ってことはお父さんもいるだろうし…緊張してきた…


「良かった!土曜日と日曜日どっちがいい?」

「どっちも大丈夫だよ」

まぁ特に予定がある訳じゃないしな。


「土曜日なら私とママしか居ないの、日曜日はパパもいるんだけど…」

「じゃあ日曜日がいいな、せっかくならお父さんにも挨拶したいし」


「ありがと!じゃあ日曜日に来るってママに伝えておくね!」

「うん、それでお願いします」

週末の予定が決まったところでタイミングよく明里さんの家に着いた。


「じゃあ日曜日のことママに伝えたらまたLINE送るね!」

「わかった」

「じゃあまたね!」

と言って手を振りながら家に入っていく明里さんを見届けた後、俺も自分の家へと帰るのであった。


ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーー


家に着いてリビングに入ると食卓の上には晩ご飯の準備が出来ていた。


「おかえり、遅かったわね、もうご飯出来てるわよー」

とキッチンから母さんの声が聞こえた。


「ただいま、ちょっとリレーの練習してて」

返事をしながらカバンを置いて洗面所へ行き、手を洗っていると

「そういやもうすぐ体育祭の時期よね、今年もリレー選ばれたの?」

と洗面所のドアからひょっこりと顔を出しながら聞いてくる母さん。


「うん、だからちょっと帰り遅くなる日が多くなると思う」

「いいわねー!中学生最後だし頑張んなさいよ!…遅くなる日は連絡してくれるともっと良いんだけど」

と言って母さんはキッチンへと戻った。



その後夜ご飯を終えて自分の部屋に入ると、明里さんからLINEが来た。


《日曜日のことママに言ったよ!》

《11時にウチに来るので大丈夫?》


昼ごはんとかはどうするんだろう、挨拶してから2人でどこか出かけるのかな?

《全然大丈夫、昼ごはんはどうする?》

返事を送って制服を脱ぎ、ベットに横になっていると

♫〜♫〜

明里さんから着信があった。


「もしもし?どうしたの?」

「LINEで話すより直樹の声聞きたくなっちゃって、今大丈夫?」

「う、うん、部屋でゴロゴロしてただけだから」


「良かった!日曜日なんだけど、ママに直樹のこと話してたら、顔合わせのついでにウチでバーベキューしないかって話になって、良かったら昼ごはんウチで食べない?」

「……」

明里さんの両親と初対面でバーベキューをする、という激高ハードルに絶句していると

「もしもし?あれ?もしもーし!」

という明里さんの声に我に帰った俺は慌てて返事をする。


「あ…ありがとう、迷惑じゃ無ければバーベキュー参加させて下さい」

「うん!楽しみだなぁー!日曜日10時半に迎えに行くね!」

「わかった、俺も楽しみにしてるよ」

こうなったらもう覚悟を決めるしかない!

「パパすっごく張り切ってたなぁー、じゃあお風呂入ってくるね!またね!」


「わかった、またね」

と言ってせーので電話を終えた俺たち。


さて俺も風呂入るか、とベットから起き上がったのだが、ふと明里さんとの電話の最後が気になった。


パパすっごく張り切ってたって言ってたよな…

え、それは良い意味なのか…悪い意味なのか…どっちなんだ?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ