7話
いつも通っている通学路の家と学校の途中にある本屋に着いた俺は早速新刊コーナーへと向かう。
あったあった。買って早く帰ろう…
目的の漫画を手に取り、レジへと向かった。
会計を済ませ店を出ようとする途中、いつもは気にならない雑誌コーナーへと意識が向かう。
今まで自分の外見なんて特に気にして無かったけど、これから友達作るならイメージも変えてみようかな…
そう思い、雑誌コーナーへ足を向ける。
ファッションに興味など無かった俺は色んな雑誌があるがどれを見て、何を選んだらいいか分からず表紙を眺めていると
「やっぱり三津島君だ!」
女の子の声が聞こえて振り向くと、西條さんがこっちに向かって歩いてきて隣に並んだ。
「こんにちは、三津島君も雑誌買いにきたの??
」
「い、いや、今日は漫画買いに来たんだ」
と言って漫画が入ったレジ袋を西條さんに見せる。
「そう言えば漫画読むって掃除の時に言ってたもんね!」
「何買ったの?」といいながらレジ袋から透けている漫画の表紙を覗き込むように顔を近づける西條さん。
「あぁそれ最近男子に人気のやつでしょ!前に望美が言ってた!面白いの??」
思わぬ近さに後ずさりながら返事をする。
「う、うん、俺は好きかな。アニメ化もしてるし…」
「へぇーそんなに人気なんだぁ、アニメ見てみようかなぁ」
ニコニコしながら話す西條さん。
「さ、西條さんは雑誌を買いに?」
緊張しながらもなんとか会話をする俺。
「そうだよー欲しいファンション誌が出たから本屋さん来たんだー、そしたら三津島君が見えたから声かけちゃった」
テヘッと笑いながら、会計を済ませ雑誌が入った袋を見せながら笑顔で返事をする西條さん。
『いつ見ても西條さんは可愛いなぁ…』
そんなことを思っていると、美化委員長に言われた明日の清掃の話を思い出した。
「そういえば、さっき教室から出た時美化委員長に会って、明日雨なら各教室の掃除に変更って話しされたよ。西條さんにも伝えておいてってさ。」
「明日雨っぽいもんね!わかった!」
といい2人で店を出る。
「じゃあまた明日ね!バイバイ!」
「うん、また。」
店の前で別れの挨拶をしたが、揃って同じ方向に歩き出す2人。
「あれ?三津島君もこっち?」
「え、西條さんも?」
驚く2人。
「私ん家こっから10分ぐらいだよ!三津島君は??」
驚きながら聞く西條さん。
「俺ん家は大体15分ぐらいかな。」
「えーっ方向同じだったんだね!じゃあさ、せっかくだから一緒に帰らない??」
好きな相手である西條さんから願ってもない提案をされて驚いたが
「い、いや、俺なんかと帰っても楽しくないよ…」
と断ろうとすると
「私は三津島くんとお話しするの楽しいよ?あと自分のことを俺なんかなんて言っちゃダメだよ!」
じゃあ帰ろう、と歩き出す西條さん。
慌てて後を追うことに。
「家の方向が同じってことは、通学路も同じなのかな??今まで会うことなかったよね?なんでだろう?」
と言う西條さんに
「あ、朝起きるの苦手でいつも遅刻ギリギリに学校着くから…」
俺は恥ずかしくなって俯きながら言う。
「だからかぁ、私は朝早めに学校着いてるからちょうど合わなかったんだねー」
と歩きながら何か思いついたような顔で話す西條さんだった。
そんな話をしつつ歩いていると
「私ん家ここだよっ!」
と一般家庭にしては大きめの一軒家を指差す。
おっきい家だなぁ…顔も人柄もよくてさらに家柄までいいなんて…
「じゃあ三津島くん気をつけてね、また明日っ」
「ありがとう、ま、また」
と小さく手を振る西條さんに対して、小さな声で返事をし帰路につくのだった。




