表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ずっと片思いだった女子が同じクラスになった途端グイグイ来るんですけど  作者: ナミツキ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

59/98

59話


「じゃあ食べる物注文しちゃおうよ」

「そうだな!腹減っちまったぜ!」

テーブルの上にあるメニューを広げ、何かにするか決めている瑛太たち。

隣を見てみると明里さんはなにやらスマホを操作していた。


「明里はメニュー見に行かないの?」

「ちょっと待ってね!…はい!」

と言って画面を開いたままのスマホをテーブルに置いて、俺たち2人の間にスライドして、体を寄せてきた。

「テーブルおっきいから、スマホでメニュー出してみたんだ!どれにする?」

画面を覗くと肩と肩がピッタリと密着した。


み、みんなの前で、ち、近く無いかな?

そう思ってチラリと涼也達を確認すると、みんな何を食べるか話していて、俺たちのことは気にしてないみたいだった。


「4種のポテトだって!これ分けっこしない?多いかな?」

楽しそうにメニューを選んでいる明里さん。

「た、多分大丈夫じゃないかな?余りそうならみんなにも分かればいいし…」

「そうだね!じゃあ私これにしよっかな!」

「俺はこの五目チャーハンにするよ、そこそこお腹減ってるし」


俺たちの食べる物が決まった時、伊勢さん達も決まったみたいだ。


「明里達はー?何頼むか決めたー?」

スマホを片手に伊勢さんが聞いてきた。どうやら一括で注文するためにメモをとっているみたいだ。


「うん、4種のポテトと五目チャーハンで!」

「おけ!じゃあ注文するよー?」

と言ってフロントへ注文するため、部屋の入り口横に取り付けられた受話器へと向かった伊勢さん。


「あ!ロシアンたこ焼きも頼んどこうぜ!」

「えー私辛いの苦手なんですけどー」


「まぁ打ち上げだし、いんじゃね?直樹らは大丈夫か?」

と涼也が聞いてきた。

「俺は大丈夫だけど、明里は?辛いの大丈夫?」

「得意ではないけど、いいよ!6人いるし、当たらなかったらいいだけだし!」


…大丈夫か?その言い方なんかフラグっぽいけど。


「…俺たちも大丈夫だよ」

「じゃあ注文するってことで、伊勢ー、ロシアンたこ焼き追加で」


「わかったー、ハズレが1個で全部で6個ね」

と言って受話器を取りフロントへ注文を流す伊勢さん。


「………以上でお願いします………はい、はい、大丈夫です」

ガチャっと受話器を置いた。


「注文できたよー!これから先は食べたい物あれば各自でお願いねー、じゃあ歌いますかー!」

と言って少し部屋の照明を落とす伊勢さん。


「ハイハーイ!1番手いきまーす!」

と瑛太が手を挙げたが

「私も1番がいいー!」

椎名さんも手を挙げた。


「おっ、じゃあ千晴一緒に歌おうぜ!」と言ってテーブルの反対側に座っていた椎名さんの元へと移動した瑛太。

「いいよ!何歌う?」

と2人で大きいデンモクを見ながらワイワイとしていた。


あの2人仲良いよな…瑛太、なんで告白しないんだろう…

と思っていると肩をツンツンとされて隣をみると

「何歌うか決めてる?」と明里さんが聞いてきた。


打ち上げだからノリがいいのがいいのかな?んー分からん。


「まだ何歌うか決めてないんだ」

「じゃあ一曲目一緒に歌ってくれないかな?ちょっと緊張してきちゃって」


ははは…と、ぎごちなく笑う明里さん。

涼也や瑛太がいるからかな?


「もちろんいいよ」

「よかったー!何がいい?」

「流行りの歌なら多分大丈夫だとは思うから、明里が歌いたい曲でいいよ」


「んーわかった!」

と言って小さいデンモクを弄り出した時、瑛太と椎名さんが入れた曲が始まった。

少し前に流行ったノリのいい曲だ。


「これなんかどうかな?前に一緒にカラオケ行った時に直樹が歌ってたやつ」


部屋の中が瑛太と椎名さんの声で音が満たされ、話すために自然と顔が近づく俺たち。


画面に表示されている曲を見ると、確かに前に歌った曲だった。覚えてくれてたんだ。


「大丈夫だよ」

「じゃあこれ入れるね!」と、画面の予約をタッチした。


「明里はこの曲歌えるの?」

「う、歌ったことはないけど大丈夫だと思う…な、直樹が歌ってたからYouTubeで聞いて覚えたの…」

そう恥ずかしそうに話す明里を見て、俺はちょっとキュンとした。


「ありがと…」

「ほ、ほかにも普段聞いてる曲とかあったら教えて欲しいな…」

「いいよ」

俺はスマホを取り出してYouTubeを開いて、最近聴いている曲を見せた。


「最近聴いてるのは……」

「あ!これ私も聴いてる!……」

「あとは……」


と色々明里さんに最近の歌事情を見せていると瑛太達の曲が終わった。


「次入れたの誰ー?」

イントロが流れ出して、椎名さんがマイクを渡す相手を探している。


「次私ー、マイクもう1本ちょうだい」

「はいよー」

瑛太と椎名さんからマイクを受け取った明里さんは「はい!」と1本俺に差し出した。


「ありがとう」

「ワンフレーズずつね!お先どうぞ!」

よし、気合い入れて歌います!!


♩〜♩〜♩〜♩〜

交互に歌っているけど、明里さんも問題なく歌えてる。本当に覚えたんだなぁ。


ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー



「はぁー、なんとか歌えたよー!変じゃ無かった??」

「変じゃ無かったよ、スゴい上手かった!緊張は解けた?」

男の曲を女の子が歌うとなんか新鮮でいいな。


「良かったー!うん、初めはちょっと声震えちゃったけど、途中からは直樹と歌えて楽しかった!」

「俺も楽しかった!」


「お二人さん息ピッタリだったよー」

「直樹はもちろん西條も上手いな!」

「いいなぁ直樹も瑛太も男女でデュエットなんて…伊勢ー!なんか歌おうぜー」


と1人を除いて褒めてくれて、ちょっと恥ずかしくなった俺たちだった。

その後も6人で色々歌っていると、注文していた料理が運ばれてきた。


「飯だ飯だ!腹減って音痴になっちまってたわ!」

「瑛太は元からでしょ!」

「まぁそうだわな!」

と瑛太がボケて椎名さんがつっこんでご飯タイムになった。


「写真で見たより結構量多いね!」

と自分の前に置かれたポテト4種盛りを見て若干驚いてる明里さん。

その中から細長いポテトを1本手に取り「はい!アーン」と俺の口元に持ってきた。


「え、えぇ!?」

突然の事に戸惑っていると

「…食べないの?」

と聞いてくる明里さん。

「いや、食べるけど」

食べるよ!食べるけどもアーンは恥ずかしいでしょ!と思っている俺を他所に、もう一度ポテトを「アーン」と口元に持ってくる明里さん。

その有無を言わさぬ雰囲気に観念した俺は

「あ、アーン…」パクッとポテトを咥えた。


「美味しい?」と嬉しそうに聞いてくる明里さんに

「美味しい…です」と返事をする事しか出来なかった。

味なんて分からんし、絶対顔赤くなってるよ…部屋が明るくなくて良かった…


その後も明里さんからのアーン攻撃がちょくちょく襲ってきては顔を赤くしながらポテトを食べ、自分が頼んだ炒飯も食べていると「ひ、一口貰うね!」と言って俺が返事をする前に炒飯を自分の口に運んだ……

1本しかないスプーンで!!!

俺が使ってたスプーンで!!!!!!


間!接!キッス!!!


「あ、ありがと!け、結構美味しいね!」と言ってる隣の明里さんだが、俺の視線はスプーンに釘付けになっている。

まだ皿に炒飯残ってるけど、このスプーン使っていいの!?間接キッスキッスだよ?…自分でも変な事言ってるのは分かるけど許して欲しい。


「ちゃ…炒飯食べないの?」と聞いてくる明里さん。

「た、食べるよ?」

そう言って、少し手が震えながらも間接キッススプーンで炒飯をすくって一口食べた。

チラリと明里さんの様子を伺うと、満足げな表情を浮かべていた。

その満足げな明里さんが、「これって間接キス…だね…」と俺にしか聞こえない程度の声で囁いてきた。


そんなことを囁かれた俺は、恥ずかしさを誤魔化すようにパクパクと炒飯を食べることしか出来なかったのだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ