表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ずっと片思いだった女子が同じクラスになった途端グイグイ来るんですけど  作者: ナミツキ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

56/98

56話

テスト当日がやってきた。

昨日は遅くまで勉強せずによく寝たから、目覚めもスッキリだ。

朝の準備を済ませて明里さんを待つ。


《もうつくよ!》

明里さんからのLINEだ。

テストの日まで迎えに来てくれるなんてな。

《わかった、出とくね》

今日は1日テストだけだからいつもより軽いカバンを持って家を出た。


「おはよう!」

明里さんもちょうど着いたみたいだ。

「おはよう」

挨拶をして2人で学校に向けて歩き出した。


「今日のテストどうかな?出来そう?」

今までに無いぐらい勉強したし、今回のテストは自信がある。

「うん、けっこういい線行けるとおもう、明里のおかげだよ、ありがとう」

「いえいえ!頑張ったのは直樹自身だからね!テスト返却されるのが楽しみだね!」

話しながら歩く2人、その手はしっかりと恋人繋ぎだ。


「楽しみだなぁ日曜日!何かする予定?」

勢いで家に誘ったから、何をするか特に決めて無かったな…

「えっと、何しよっか…」

完全にノープランだった俺は思わず苦笑いが出てしまっていた。


「んー、そうだ!直樹のアルバムとか見てみたいかも!小さい頃のとかさ!」

写真なんてあったかな…帰ったら母さんに聞いてみよう。

「小学校の卒アルならあるけど、もっと小さい頃のは母さんに聞いて見るよ」

「ありがとう!ちっちゃい直樹、めっちゃ可愛いんだろうなぁ〜」

明里さん、すごいニヤニヤしてる…あんまり期待されても困るんだけど…

それなら俺だって明里さんの写真見てみたいな。


「明里は今も、か、可愛いけど、小さい頃から可愛いかったんだろうね…見てみたいな」

「も、もう!可愛いなんて…じゃ、じゃあ私もアルバム持っていこうか?」

俺の不意の褒め言葉に照れてるみたいだ。

「いいの?」

「う、うん、中学からしかお互い知らないし、もっと私のこと知って欲しいし…」

くぅー…照れてる明里さんめっちゃ可愛い!いちいち言う事すら可愛いよな…


2人で甘々な空気を出していると、周りに生徒が増えてきた事に気づかず手を繋いだままだった。


「おいあれ…西條さんが男と手繋いで無いか?」

「そんなわけないだろ…ってマジじゃん!え、彼氏いたん?」「誰だよあの男」


と話し声が聞こえてきて俺は慌てて手を離した。

やば…全然周り気にして無かった…

「明里、俺たちのことバレたかも!手繋いでるとこ見られたみたい!」

「あっ!手繋いだままだったね!テヘっ!」

テヘって!とりあえず秘密にするんじゃなかったの!?軽くない!?

「何人かに見られたらぐらいならきっと大丈夫だよ!見間違いって思うかもしれないし」


「そ、そうだよな、まぁ大丈夫か…」


と軽く考えていた俺たちだったのだが、噂が広まる速さを侮っていたのだった。


ーーーーーーーーーーー

ーーーーーーー


中間テストは国語から始まり、数学、英語、社会、昼を挟んで理科で終わりだ。


2時間目の数学のテストが終わったあたりから、廊下に他のクラスの男子や女子をちらほらと見かけるようになった。


初めは気のせいかと思っていたけど、昼休みになると下の学年の生徒まで見かけるようになっていた。


「なんか廊下知らん奴ら多くね?」

「違う学年の人もいるよねー」

涼也と伊勢さんも気になるようだ。

「それに、通り過ぎる奴らうちのクラスの中やけに見てくるよな!」

「なんかあったのかな?」

まさか朝の事が噂になってるのか?

明里さんが俺と手を繋いでたってだけでここまでなるの?

そう思っていると隣にいた明里さんが小さな声で話しだした。


「あー、私たちのせいかも…」

「なんで明里なのー?」

不思議そうにする伊勢さん


「今日の朝ね、直樹と手繋いでるとこ見られちゃって、付き合ってるのバレちゃったかもしれない…」

「でもその件じゃない可能性もあるんじゃない?」と椎名さんが言うと


「そうだよね!ちょっと試してみる!」と言って明里さんがいきなり俺の腕に自分の腕を絡めてきた。

隠す気あるの!?それはもう自分からバラしていくスタイルじゃん!


すると、ヒソヒソと話していたレベルだった廊下がザワザワと騒がしくなって話し声が教室の中にまで聞こえてきた。


「ほら!確定だって!」「やっぱそういうこと?」「じゃああの噂ほんとだったんだ!」「西條さん彼氏居たんだ…」


「うん、私たちが原因みたいだね!」

未だに腕を離さない明里さんが平然と言った。

「…西條の人気ってすごかったんだな…」

「…ここまでだとは俺も思ってなかったわ…」

と俺を除く男子2人が若干引いてたのに比べて女子達の反応は違った。


「バレちゃったもんは仕方ないってー」

「遅かれ早かれいつかはバラす予定だったもんね」

「そうだよねー仕方ないよね!ね!直樹!」

何か君たち妙に息合ってない?


「今更隠すのも無駄だし、付き合ってるのオープンでいこ?」と、嬉しげに言う明里さん。

「確かに…ここまで見られたら隠すのは無理だね…わかった、もう普通にしよう」

「えへへ、やった!」

明里さんが嬉しいならいいか。絡まれるのは我慢しよう。

と思っているとさっそく絡まれてしまった。


「おい!何でお前ら腕組んでんだよ!付き合って無いんじゃなかったのかよ!」

新山だ。いちいち絡んでくるなよな。

とりあえずここは俺が対応しよう。


「あーすまん、俺ら付き合ってるわ」

「は?なんでお前程度の奴が西條と付き合ってんだよ」

「別に俺らのこと新山には関係ないとおもうんだけど」

「うるせぇ!陰キャの分際がでしゃばんなよ!」と俺の胸ぐらを掴んできた。

その瞬間一気に空気がヒリついた。


「オラ新山ぁ、離せや…直樹に手出すんなら俺も出すぜ?あぁ?」

と瑛太が間に入って新山の手首を掴んだ。


「っ!」と手首を掴まれた新山がひるんだ隙に、俺は掴まれていた手を振り払い

「明里のことが好きなのかしらんけど、告白する覚悟も無い奴が偉そうなこと言ってくんなよ」

と若干足が震えてたけど、新山の目を見てハッキリ言ってやった。


そう言われた新山は自分の分が悪いと思ったのか

「くそがっ!」と言って自分の取り巻きたちの元へと帰っていった。



はぁ…何とか乗り切ったか…

「ありがとう瑛太、助かったよ」

「いいっていいって」


「直樹!めっちゃカッコよかったぞー!流石西條の彼氏!」

「やめてくれよ涼也!俺けっこうビビってたんだから」


男子3人で話していると明里さんが俯いてプルプルしているのが目に入った。


「あ、明里?だ、大丈夫?」

「………ヤバい…」

ん?聞こえなかったんだけど、なんて言ったんだ?

と思っているとガバッと明里が抱きついてきた。


「カッコよかった!!めっちゃカッコよかったよ!直樹!」

「ちょ!明里!?」

流石に教室で抱き合うのはまずいでしょ!!


「まぁ自分の彼氏にあんなこと言われたらヤバいでしょうね」

「あーうちもこんなイケメン彼氏欲しいわー」

そこの女子2人、呑気なこと言ってないで何とかしてくれませんかね?


まぁもうなるようにしかならないか…

と諦めた俺は今も抱きついている明里さんの背中に手を回すのだった。



ーーーーーーーーーー

ーーーーーーー



昼のアクシデントも乗り越えて最後の理科のテストを終え、あとは帰るだけだ。


「あぁーやっと終わったぁー!」

机にグダっと倒れている涼也。

「疲れた…」

5教科終わり英語以外は出来た手応えを感じる俺。


「直樹はテストどうだったん?」

「けっこう出来たと思う、学年順位上がりそう」

「まじかー俺微妙だわ」

「ドンマイだな」


「どうだった?出来た?」

自分のカバンを持って明里さんがやってきた。

「うん、出来た…と思う、自分ではね、明里は?」


「出来たよ!けっこう自信あるんだー!教えると自分の勉強にもなるし!」

ニコニコしてるなぁ。


「じゃ帰りますか」

「うん!じゃあね渡辺くん」

俺もカバンを持って席を立った。

「はいよ!じゃあなー」


廊下に出た所で明里さんが手を繋いできた、もう学校で隠すつもりは全然無いみたいだ。


「今週の土曜日にね、望美と千晴とテストの打ち上げしようって話になってるんだけど、直樹も来れる?」

「え?女子会的な感じじゃないの?俺が行っていいの?」

「うん、渡辺くんと藤岡くんも誘おうって感じなんだけど、話してみてくれるかな?」


女子会じゃないなら行きたいな。


「わかった、2人にも声かけとくよ、ファミレス?」

「今の所はカラオケでパァーッとしたいって感じになってるよ!」

「OK、カラオケだね」

「それからね……」


と楽しそうに話しながら、手を繋いで学校を出た俺たちを1人の女の子が見ていたことに全然気づかなかった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ