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ずっと片思いだった女子が同じクラスになった途端グイグイ来るんですけど  作者: ナミツキ


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35話


ファミレスを出てしばらく歩きラウンドワンに着いた俺たちは諸々の受付を済ませボウリングコーナーへ向かった。


「よーしとりあえず1ゲーム目は練習ってことで!」

「そうしよー」

「わかった!」

「お、おっけい…」

人生で片手で足りるぐらいしかボウリングをしたことが無い俺はかなり焦っていた。

靴をレンタルしてボールを選び席に座ると、隣の席に明里さんが腰を下ろした。


「直樹くんはボウリング得意?」

「と、得意では無いかな…数回しかやったことないんだ…めっちゃ緊張してる、足引っ張っちゃうと思う…」

正直に話す俺に

「ははっ、実は私もなんだー、千晴と藤岡くんの事くっ付けようと思ったからチーム戦にしようって提案したんだけど」

と言い苦笑いする明里さん。


「まぁ負けても良いから楽しもっか!」

「んーそうだね!」

「あ!チーム戦だけど私達2人で個人戦もしようよ!」

「どうせチーム戦は瑛太達が勝つだろうし、いいよ」


「じゃあ勝った人が負けた人に1つお願い聞いてもらうって事で!」

「わかった!じゃあ2ゲーム目で勝負ね」


…勝ったらお願いか…これは勝ちたいなぁ。

気合いを入れる俺なのだが…


1ゲーム目が終わり

瑛太135 千晴90 明里78 直樹 72


瑛太と椎名さんには余裕で負け、明里さんにも僅差で負けてしまう。


「あー…なんだ、ハンデつけようか」

「明里たちは最終スコア+30ずつでどう?」


「ははっ…ごめんね!ここまで差が出るとは…」

乾いた笑いが出ている明里さん。

「これは流石に勝負にならないね、ハンデもらうよ」


「あと、ピンを狙うんじゃ無くて足元にあるマークを狙ったら真っ直ぐ投げやすいって聞いたことあるぜ!」


「「へぇー」」とアドバイスを聞く俺と明里さん。


「よし!じゃあ本番いきますか!!ジュースを賭けて!」

「おうよ!頑張ろうぜ千晴!」

「瑛太もね!勝つわよー」

2人で手をパシッと叩いて気合いを入れている2人を見て


…よし、俺も!

「明里さん!」と言って手をハイタッチのポーズに出す。

「頑張ろうね!!」そう言って手を合わせる明里さんの笑顔がたまらなく可愛かった。



「じゃあ俺から行くわ」

瑛太がボールを投げると、綺麗な軌道で転がっていきピンを全て倒した。

「おっし!」

ガッツポーズをしながら戻って来て「「イェーイ!」」と椎名さんとハイタッチしている。


「藤岡くん上手いね」

「初球からストライクか…すごいな」

……次は俺かぁ…ガターにならなかったら良いけど…

そう思いながら席を立つと明里さんが

「頑張ってね!」と応援してくれた。


明里の応援を背に『せめて何本か倒れろ!』と願いながら球を投げると真っ直ぐ転がっていき

〝パコーン“と良い音を響かせながら全て倒れるピン


自分がストライクを取れた事に驚きながら戻ると

「凄ーい!ストライクだよ!ストライク!」

と、自分の事のように喜んで立ち上がり迎えてくれる明里さん。


「ほら!」と手を挙げる明里さんにハイタッチする。


「この感じで行けば勝てるんじゃない!?」

「いやいや、たまたまストライク取れただけだから!」

「これはうかうかしてたら私も負けちゃうなぁー」


俺たちがそんなやり取りをしていると

「次私投げるねー」

椎名さんが投げる準備に入る

「3人連続ストライク頑張れよー!」と瑛太がプレッシャーを掛ける


「ちょ、待って、同じチームでしょ!変にプレッシャー掛けないで、よ!」

と、投げた球は真っ直ぐ進み〝パコーン“と綺麗な音を出しながらピンを倒しストライクかと思いきや、1番奥の両端2本のピンが残っていた。


「うわぁスプリットかぁ!すまん!」

「ほらー!瑛太が変にプレッシャー掛けるからー!こんなの絶対倒せんって!」戻ってきた球を手に取り、もう一度投げる椎名さんだったけど、球は綺麗にど真ん中を転がり1本も倒せずに終わる。


「あちゃー…真ん中行っちゃった」

肩を落としながら帰ってくる。

「まぁまだ始まったばっかりだから気にすんなって」


「よし!ここで私がストライクならチャンスだね!」

そう言いながら自分の球を持つ明里さんに声援を送る

「明里さん!…が、頑張って!」


「ありがと!行ってくる!」


真剣な眼差しで答える明里さんを見た俺は『うわぁ…綺麗だなぁ』と見惚れてしまう。

そして、「えい!」と気合を入れて放った明里さんの一球はコロコロと左に寄っていき〝コツン“と1番左のピン1本を倒しただけだった。


トコトコと帰ってきた明里は「ごめーん!すっごい力んじゃった!」と楽しそうな笑顔だった

「ははっ、投げる時プロみたいな雰囲気だったよ」

「なにそれー!それで1本だけって余計に恥ずかしいよ!」

2人で笑い合って力みが解けたのか、明里さんが投げた2投目は真っ直ぐ転がっていき、真ん中に当たってポテポテとピンが倒れていき7本倒れた。


「やった!これで千晴と一緒だよ!」

と嬉しそうに席に帰って来た明里さんに

「いいね!俺たちも順調なスタートできてるよ!」

…このまま行けばホントにいい勝負になるじゃないの!?


とそんなことを考えていた俺だったが…



その後、1フレーム目は良い滑り出しだった俺と明里さんだが、投げているうちに2人ともガターや4、5本しか倒せないなど、ドンドンとスコアが伸びなくなっていき、最終的に

瑛太140 千晴95 明里72 直樹70 と

瑛太達のチームに負けてしまった。


「俺たちの勝ちだな!」

「やったねー!敗者のチームには後でジュース買って来てもらいまーす!」


喜ぶ瑛太達とは反対に

「ハンデ貰っても完敗とはね…くぅー!」

と悔しがる明里さん。


…俺がドベか…僅差で明里さんとの個人戦も負けちゃったな。


そう思っていると、近くまで来た明里さんが俺にだけ聞こえる声で


「勝負…私の勝ちだね…()()()()1つお願い聞いてもらうよ」

「なんでも!?流石になんでもって!」と慌てて明里さんの方をバッと振り向くがすでにそこに明里さんは居なかった。


「よーし!次はみんなでゲームしようよー!」

「いいね!行こう行こうー」と椎名さんたちと歩いて行った。

…なんでもって…明里さん何をお願いしてくるんだろう…

1人ドキドキしながら3人のあとを追うのだった。


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