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ずっと片思いだった女子が同じクラスになった途端グイグイ来るんですけど  作者: ナミツキ


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3話

始業式からしばらく経ち、3年生になって初めての放課後清掃の日、校舎の裏に集まった各学年、各クラスの美化委員たち。


「みんな集まってくれてありがとう、美化委員長のはら 真司しんじです、これから1年間よろしくお願いします。

では、クラスごとに分かれて担当エリアの清掃、ゴミ拾いをお願いします、終了時間はチャイムが鳴るので集めたゴミを集積所まで持って行ったら各班解散して大丈夫です」


と各クラスにエリア分けの書かれているプリントが配られた。


プリントを受け取り内容を確認した西條さんは「三津島くん!私たち校舎裏担当だってさ!いこっ!」

と楽しそうに笑いかけてくる。

「う、うん」

好きな相手から向けられる笑顔と言葉に、緊張と照れからぎこちない返事しかできない俺。

『西條さんすごい楽しそうだなぁ、とりあえず嫌われては無さそう……、自分から立候補するぐらいだから掃除とかするの好きなのかな?』

そんなことを考えながら西條さんのあとをついて行くのだった。




校舎裏に着き各々箒を手に掃除を始めようとした時、

「じゃあ、頑張ろうね三津島くん!」

胸の前で小さくガッツポーズをしなが言う西條さんに


「そうだね、じゃ、じゃあ俺はあっちからするよ」

陰キャ故に女子耐性が全くない俺は名前を呼ばれるだけで赤くなった顔を隠す様に、下を向きながら西條さんから遠ざかろうとする。

「え〜せっかく同じ委員になったことだし、お話ししながら一緒にやろうよー!」

と、なぜか俺と一緒にしようと後を着いてくる。

「三津島くんとは今まで同じクラスになったことなかったよね??せっかく1年間同じ委員だし、お互いのこと知る良い機会じゃん??」

「普段どんなことしてるの??学校終わったらいつもすぐに帰ってるよね??」


普通に質問してくる西條さんに対して、俺はしどろもどろになりながらも

「部活も入ってないし、い、家に帰って漫画読んだり、ゲームしたりかな…」

友達もいない寂しい放課後ルーティーンである。


「ゲームのことはあんまり分からないけど、漫画なら私も読むよ!と言っても友達に借りた少女漫画とかがメインだけどねー」

と笑いながら楽しそうに話す西條さん。


『なんか意外だなぁ…西條さんでも漫画とか読んだりするんだ…明るい感じだからカラオケとか外に遊びに出てるイメージだったな……それにしても楽しそうな西條さんめちゃくちゃ可愛いな』

「かわいいな…」

俺はその笑顔に見惚れてつい無意識に小声で呟いてしまう。


「なんて??三津島くん今何か言った??」

そう聞き返してくる西條さんの耳は赤くなっているようにも見えた。


『やばっ!俺みたいな奴に可愛いなんて言われたら気持ち悪いよな!?…でも聞き返してくるってことは内容までは聞こえてないよな…』

心臓の音がうるさい程バクバクしながらも慌てたように

「い、いや!な、なにも言ってないよ!」

慌ててそう誤魔化す。


「んー…そっか!じゃ、じゃあ残りの時間も頑張ってこー!!」

明るく言いながらもすこし離れ、うつむき加減で掃除を再開する西條さんだった。


それからは黙々と掃除をこなして行く2人。


キーンコーンカーンコーン


「あ、これで終わりみたいだね!集めたゴミ持っていって帰ろっか」

西條さんがそう言いゴミをを運ぼうとしたので俺は慌てて

「い、いいよ、集積所には俺がもって行くから先に帰っててもらっても大丈夫だよ」

「初めての清掃の日だから一緒に行こうよ!ね?」 

俺のことを笑顔で見ながらそう提案する西條さん。

『まただ…今日は笑顔が多いな…まさか俺なんかと一緒に掃除してて楽しかったとか?………なんて、自惚れもいいとこか……勘違いして嫌われるようなことになったら嫌だから気をつけないと…』


片付けを終わらせてゴミを集積所まで2人で持っていき教室まで帰ると、西條さんの席の周りで友達である伊勢いせ 望美のぞみ椎名しいな 千晴ちはるが待っていた。

「おつかれーやっと終わったかー」と千晴が言い

「どうだった?やっぱ美化委員ってめんどい?」と望美が聞く。

「おつかれ!楽しかったよ!てか先帰っててって言ったのにー」

と2人と楽しそうに話す西條さん。


「じゃ、帰ろー」「どっか寄ってく?こないだのクレープもう一回食べたいかも!これは行くしかないよねー」

教室を出る椎名さんの後を追いかけながら自分の要望を押し通そうとする伊勢さん。

2人に遅れて西條さんが教室を出る時、先を歩く椎名さんと伊勢さんには聞こえないように

「じゃあね!今日楽しかったよ!またねっ三津島くん!」

と言いながら教室を出る西條さんに

「え、あ、うん」としか答える事ができず、自分の席に座ったまましばらくボーッとしてしまった。



学校から家に帰るまでの間『西條さんが

楽しかったって言ってた……』そのことが頭の中でいっぱいになり、他の事が考えられなかったのだった。







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