27話
レンタルショップに着いた俺たちは、とりあえず邦画コーナーへと向かうことに
そこでランキングコーナーを見てみると恋愛物の映画ばかりだった。
「上の方は恋愛物ばっかりだね!」
「そうだね、最近は小説が映画化するのが多いみたい」
流行り物の恋愛系に紛れてちょこちょことアクション物などかランクインしているが、惹かれる作品は今のところ無いな。
「どうしよっかー」
「これといってパッとするものがないね」
2人とも見たいと思える物が無くて困っていると西條さんが
「アニメはどうかな?直樹くんオススメのアニメとかは無いの??」
と言いながらアニメコーナーへと向かって行った。
俺はその後を追いながら何かオススメできる物は無いかと考える。
「流行りのアニメでいいなら鬼滅とかかなー、面白かったよ、…でもちょっとグロい感じも入ってるから好き嫌いは別れるかもだけど」
「ちゃんと見たことは無いけどそれ知ってる!」
「ギャグパートもあるしまぁ面白いとは思うよ」
「じゃあとりあえずそれ借りてみようかなー」
「わかった、じゃあ1巻と2巻だけ借りるね」
「うん、面白かったらまた続き借りて見ようよ!」
自然と次も一緒に見るかもしれない予定を立てていることには気づかない2人
DVDを借りて店を出ようとした2人だが
「明里さん、ちょっとゲームの方見てもいいかな?」
そういってゲームコーナーの方へと視線をやる。
「全然いいよ!私もたまに望美とゲームするからSwitchなら持ってるんだ!」
「そうなの!?なんか意外だなぁ、女の子ってゲームしたりするんだね」
「する子はすると思うよ!望美って結構昔からゲーム好きだし、モンハンなんて結構やり込んでると思うし」
そんな話をしながら2人でゲームコーナーへと向かう
新作コーナーを見ていると、さっき話していたモンハン新作の予約受付が始まっているのを見つけた。
「ゴールデンウィークに新作が出るみたいだね」と言いながらゲームタイトルが書いてある予約票を西條さんに見せる。
「ホントだー!私もこの前のやつ望美とやったよ!直樹くんは??」
「俺もやってたよ、まぁほとんどソロかオンラインの野良でしかやってないけど。」
「この新作、望美は買うんだろうなぁー」
「じゃあ明里さんも伊勢さんと一緒にやるの??」
「私下手だからいつも望美に助けてもらってたんだーどうしようかなぁ」
やるかやらないか悩んでいる西條さん。
「俺も今回買うかどうか悩むなぁ、欲しいっちゃ欲しいけど…」
…まぁ予約しなくても人気シリーズだから在庫も多いだろうし、欲しくなったら買おう。
持っていた予約票を棚に戻して
「よし、DVDも借りたしそろそろ帰ろうか」
と声をかける。
2人で店を出たところで
「直樹くんの家ってここからなら私の家とどっちの方が近いの?」と聞かれた。
「道的には俺ん家のほうが近いかも」
「そうなんだ!私直樹くんの家知らないから近い方から帰ろうよ!」
そう提案してくる西條さんに
「え!いやいや、せっかくだから家まで送るよ!」
と言うが
「遠回りさせるのは申し訳ないよっ!今日は直樹くんを家に送ります!たまにはこんな日も良いでしょ?」
そこまで言われると拒否することもできず、俺はしぶしぶだが了承することにした。
「さっ!直樹くんのお家まで案内お願いしまーす」
と背中を押されて歩き出す。
「わ、わかったって、じゃあ行こうか」
自分で歩き出した俺の隣に並ぶ西條さん。
「今まで送ってもらったり迎えに来てもらってばっかりだったから、私が送るなんて新鮮だよね!」
楽しそうに話している。
「俺ん家のほうが学校から遠いからね、まぁ仕方ないよ」
「ふふっ」と笑いながら「これからはたまに朝迎えに行ってあげよっか?」と提案してくる西條さん。
「それは流石に朝起きるの大変だろうし、悪いよ。」
「朝早く起きるのは慣れてるよ?」
「直樹くんから今から家出るってLINEくれる前には朝の準備はもう終わってるし!」
そんな話をしているうちにウチの家の近くまで来ていた。
「そろそろ着くよ。てかもう、うち見えてる。」
「え!どこどこー?」
そう言いながらキョロキョロと辺りを見回しながら歩く西條さん。
それからすぐに一軒の家の前で俺は足を止めた。
「うちここです。」
そう言って目の前の家を指を指す。
「おおー!ここが直樹くんの家かー思ったより私の家から近かったんだね!」
小さな声で「うん…この距離なら…」と小声で言った西條さんの声は最後の方は上手く聞き取れなかった。
「じゃあ今日はここでまでで良いからね!またね!」
「うん、じゃあまた。ありがとう。」
そう言って手を振る西條さんを見送る。
角を曲がり、見えなくなってから家に入る。
「ただいまー」
母さんからの「おかえり」という言葉を聞きながら自分の部屋へと向かう。
部屋に入り鞄を置き部屋着に着替えると、ベットに倒れ込みながら今日ことを振り返った。
今日はいろいろあったな…2年の伊藤さんかぁ…結局何だったんだろう……それに放課後の明里さんもいつもと違って腕組んでくるし…
そんなことを考えていると、あのとき当たっていた胸のことを思い出し、またドキドキしてしまうのだった。




