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ずっと片思いだった女子が同じクラスになった途端グイグイ来るんですけど  作者: ナミツキ


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20/99

20話

西條さんとのカラオケデート?を明日に控えた金曜日、今日は球技大会の日だ。


全学年が参加するため学校の授業丸々1日を使い、外のグラウンドではソフトボール、体育館ではバレーとバスケのクラス対抗マッチがある。


朝、グラウンドでの開会式を終えると各自自分が出場する種目の場所に別れる。


俺はバスケを選んだため、体育館へと向かう。

移動時は、涼也とカラオケ以来仲良くなった瑛太とともに行動する。

2人ともバスケを選択したので同じチームになった。

バスケは1チーム6人制のため、各クラスAチームとBチームの2チームがあり、俺たちはBチームとなった。


3年生は4クラスあるので、全部で8チームのトーナメント戦となる。3回勝つと優勝となる。


Bチームのキャプテンは涼也がするとこになり、Aチームのキャプテンは新山にいやま 将吾しょうごになっている。


トーナメント1回戦でAチーム、Bチーム、両方が勝つと次の試合で同じクラス同士の戦いとなる。


俺の所属するBチームは、背が高く運動も出来なくはない俺、サッカー部所属で運動神経の良い涼也、ガタイが良く普段から実家の空手道場で体を動かしている瑛太の3人。

あとの3人は、そこそこ動ける感じの2人に、運動が苦手な1人、という6人のチーム。


新山が率いるAチームは、クラスでも目立つ存在の新山と、その新山と仲の良い、少しチャラい感じでそこそこ運動が出来る5人で集まった6人チーム。


初戦はA、Bチームともに勝利した。


他のクラスの試合中は休憩のため、自分達の次の試合までは自由時間となっていた。


そろそろ西條さんのチームの番だったな。

そう思い同じ体育館の中でやっているバレーの方を見てみる。

ちょうど次の試合が西條さんたちの初戦であることが分かった。

ソワソワしていると隣に座って休憩していた涼也から

「バレー次うちのクラスじゃん、応援しに行ってみる?」

と、提案があった。

「おお!いいね!行こうぜ!」

即答で返事をする瑛太。

「う、うん、行こう。」

女子の応援なんてした事のない俺は少し緊張してしまっていた。


バレーコートの方に近づくと、西條さん、伊勢さん、椎名さんの3人が話しているのを見つけた。


3人に近づきながら涼也が「伊勢ー、次試合だろ?頑張れよ!」と話しかける。


瑛太も「よう千晴、頑張れよ!俺らは初戦突破したわ」

「見た見た!すごいじゃん!」

カラオケで会ってから仲の良い瑛太と椎名さん。


西條さんと目が合い、「さ、西條さん、試合頑張ってね!」と、緊張しながらもなんとか応援することができた。

「ありがとう三津島くん!約束覚えててくれたんだ!バスケ見てたよ!初戦突破おめでと!」

自分達が見られていたとは知らなかった俺は恥ずかしくて顔が熱くなった。


そのとき試合が始まると西條さん達をバレーのチームメイトが呼びに来た。

「じゃあ行きますかー」

「まずは1勝だね!」

そう言って椎名さんと伊勢さんがコートに向かった。

「私たちも勝つからね!」と言い片方の手のひらをハイタッチのポーズにして何かを待つ西條さん。

「ほらっ!三津島くんも!」

そう言われて恐る恐る同じように手のひらを出すと、


“パンッ“という音と共にハイタッチされた。

「頑張ってくるねっ!」

そういって西條さんはコートに向かって行った。


残された俺はハイタッチのポーズのまま固まっていた。

「この辺りだけあついな」

「一応まだ春なのになー」

とニヤニヤしながら言ってくる涼也と瑛太の2人であった。



15点マッチ3セットのうち、2セットを取れば勝ちと言うルール。


1セット目を相手に取られ、2セット目を西條さんたちが取り、最終セットになった。


最終セットの初めは点を取っては取られたりと拮抗した試合となっていたがだんだん相手チームの連続ポイントになってきて点差が離れ始めた。


頑張れ!西條さん!

いつの間にか手を握りしめ、心の中で応援していた三津島だが、西條たちの負けそうな姿を見て

「がんばれー!西條さん!」

と普段は大きな声など出さないのだけど、無意識に大きな声で声援を送っていた。

一緒に見ていた涼也と瑛太は俺のその姿を見て驚いたようだったが、同じく声援を送る。

声援が聞こえた西條さんは驚いたようにこっちを見て、にこりと微笑み、チームメイト達へ、励ましの声を掛けていた。


「勝つ!まだいける!諦めるには早いよ!」

点差が開き始めチームに若干の諦めムードが漂っていたが、再びやる気を燃やしていた。


「よし、私らも最後まで全力で行こう!」

他のチームメイトたちと顔を見合わせ励まし合う伊勢さん達。


そこから徐々に点差を縮め、そのまま点数をひっくり返し、あと1点とれば西條さんたちの勝ち、という所まで来た。

いけっ!西條さん!!


ーーーーーーーーーーーーーー




その後応援のおかげもあったのか、そのまま西條さん達は初戦に勝利することができた。


試合が終わり、バレーのコートから出た西條さんたちは俺たちの方へとやってきた。

「初戦突破!!ありがとう!三津島の応援、ちゃんと届いたよ!」

そう言って俺の右手を取り、自分の両手で包み込む西條さん。

試合に勝てた嬉しさから、自分がなかなか大胆な事をしているという自覚が無い西條さん。

「さ、西條さん!み、みんな見てる!」

その言葉に、自分が手を繋いでいることに気づいたのか「あっ!」と言いながら顔をボッと赤くして手を離す。


「ご、ごめんね!嬉しくてつい…」

恥ずかしさからか、視線を彷徨わせながら謝る西條さん。

「だ、大丈夫!試合勝てて嬉しかったからね!大丈夫!」

顔を合わせず話す俺たち。


「涼也と藤岡くんもありがとうね!元気出たわー」

と俺と西條さんの空気を壊さないようにか、伊勢さんが声援に対するお礼を言っていた。


「もう!瑛太声でかいよ!めっちゃ聞こえた!ありがとね」

椎名さんも少し照れたように瑛太に声を掛けていた。

「まさか直樹があんなに応援するなんでビックリしたわ!初戦、勝ててよかったな」

仲良く話す椎名さんと瑛太を見て、「おや?これは?」という表情で顔を見合わせている涼也と伊勢さん。



その後しばらく談笑していた4人と2人だったが、

「そろそろ俺らの試合だから戻るぞー」

涼也がバスケの進行具合を確認しながら俺と瑛太に声をかけた。

「次は新山たちとの試合だよね?頑張ってねー。」

「次勝ったら決勝じゃん!頑張れ!」

椎名さんと伊勢さんが応援してくれる。

「同じクラス対決ってやりづらいよなぁ、新山、直樹に対抗心メラメラ燃やしてっからなぁ。」

「せっかくなら優勝してぇなー」

そう言いながら涼也と瑛太が他のチームメンバーの元へ歩いて行った。



「三津島くん!次の試合も頑張ってね!私もちゃんと応援するから!」

「ありがとう…まぁ出来るだけ頑張ってみるよ。」

「行ってらっしゃい!」

小さく手を振る西條さんに軽く手を振り返しながら涼也たちの後を追った。



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