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15話

次の日の朝からも西條のLINEに起こしてもらい、一緒に登校しては夜にちょろっとLINEのやり取りをするようになった。


そして、土曜日の朝を迎え、姉からのLINEで起きた。

《おきてる?出掛ける準備しなさいよ》

《ごめん、今起きたすぐに準備する》

急がなくては姉に怒られてしまう。

ドタバタと階段を降りてリビングへと向かう

「おはよう」

「おはよう、優子が遅いって怒ってたわよ?」

そう言いながら朝食を出してくれる翔子

「寝坊しちゃって、急ぐよ。」

パパッと朝食を食べ、急いで身支度を済ませ姉の部屋へ。

コンコン

「ごめん姉ちゃん!準備できた!」

ガチャ

「もう!最近学校の日は朝起きるの早いのになんで休みの日は寝坊するかなー、まぁとりあえず行くわよ」


階段を降り玄関に向かいながら「結局どこ行くんだよ」と言う直樹に

「まぁいいから、とりあえず着いてきなさいって」



家を出てしばらく歩いていると

「着いたわ、今日の第一目的地」

と立ち止まったのは姉の通っている美容院だった。

「へ?姉ちゃんが髪切るのに付き合うわけ??」

そう聞くが

「いいから、早く入るわよ」

と店に入っていく優子

後をついて行くと店員である五十嵐いがらし 胡桃くるみが声を掛けて来た。


「いらっしゃい、きみが直樹くんね、今日はありがとう。」

「とりあえず現物を見てもらって胡桃さんにいい感じに切ってもらおうかとおもって。」

「わかったわ、じゃあ直樹くん、ここに座ってくれるかな??」

と優しい笑顔で椅子に座るように促される直樹


「え?え?俺が髪切るんですか!?何も聞いてないですよ!?」

そうアタフタしながら直樹が言うと優子が

「胡桃さんにカットモデルになってくれる男の子紹介して欲しいって言われて、ついでにあんたの辛気臭い髪も綺麗にしてもらおうと思って連れて来たのよ」

と悪びる様子もなく言ってきた。


「まぁまぁ、仕上がり後に写真は撮らせてもらうけどカットモデルだからお代はいらないし、どうかな?」

胡桃がそう言ってきたので

「いえ、俺なんかでいいなら全然いいですけど……」

そういって椅子に腰掛けた


「おっけー普段髪の毛ってワックスとかでセットしたりする??」

「いえ、今までセットとかしたことないです。」

そう言うと、「じゃあ全体に軽く仕上げて最後にちょっとだけセットする感じで行こうかな。いったんメガネ外すわね。」


メガネを取り、髪に霧吹きで水を掛けて顔が見えるように髪を掻き分けると

「あら!優子ちゃん!直樹くんメガネ外したらすごいじゃないの!これは磨けば光るわよ!!これは腕が鳴るわね!」

「普段から身なりに気使ってれば少しはマシなんですけどねー」

そんな姉と胡桃さんのやりとりを聞きながら『まぁあとはプロに任せよう』とされるがままに身を委ねた。


髪を切り終わりセットする段階で

「じゃあオススメのセット教えるわね、まずこれぐらいを手のひら全体に馴染ませて、こんな感じでつけていってもらえればセットは終了だからねー」

思ったより簡単なセットに安心しつつも仕上がった姿を鏡に映った自分を見て驚く直樹


『おぉ…髪型1つで結構変わるもんなんだなぁ』


「もとが良いから素材を活かす感じで仕上げてみたわ、どうかな??」

そう聞いてくる胡桃に

「これが自分だなんて全然思わないです、ありがとうございます。」

「いえいえ、じゃあ写真撮っていいかな?横と後ろと前からなんだけど、顔も一緒に写してもいいかな??」

「あっはい、俺なんかで良ければ好きに撮って下さい。」


撮影も終わり店から出る時に胡桃から

「今日はありがとうね、また髪が伸びたら来て、違う髪型の写真も撮りたいからまたカットモデルしてちょうだい。これはサービス」

そう言いながら名刺とワックスを渡された。

「ありがとうごさいます。はい、わかりました。その時はまたお願いします。」  

「優子ちゃんも最高のモデル連れて来てくれてありがとう!いつでも来てちょうだいね」


「胡桃さん、また来ますね!」

そういって手を振られながら店を出た。



「じゃあ昼ごはん食べて次は服ね、もちろん昼ごはんは直樹持ちで!」

「まぁ散髪代がタダだったから昼飯ぐらい奢るけどさ、服まで買いに行くの!?そんなにお金持ってきてないんだけど!!」

財布の中を確認しながら嘆く直樹に

「服代ぐらい足りなかったら貸してあげるわよ」

「さぁ何食べようかなぁー」「あんまし高いと厳しいぞ」と言いながら近くの洋服店のテナントやレストランなどが入っている近くのショッピングモールへと向かうのであった。





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