108話
「おー2人ともおはよ!」
「おはよう」
「おっす」
瑛太のことを考えていると、ちょうど良いタイミングで登校して来た。
「瑛太今日の放課後暇?」
「おう!暇だぜ?」
「よかった、明里達が昼ごはん一緒に食べに行かないかって」
「おー行く行く!どこ行くん?」
「体育祭の打ち上げで行ったお好み焼き屋だってさ」
「あの店美味かったもんな!放課後楽しみにしとくわ!」
…よし、これで皆んな揃ったかな。明里さんにLINE送っておこう。
「あれ?涼也こんなにギリギリまで勉強してんの?」
「…やべぇんだわ…そっちは大丈夫なん?」
「あぁ俺?なるようにしかならんかなって、ガハハ!」
「大丈夫かよそれ…」
俺がLINEを送っている横で瑛太と涼也がそんな話をしているのが聞こえる。
「まぁお互い頑張ろうぜー」
そう言って瑛太は自分の席へと歩いていった。
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キーンコーンカーンコーン
放課後
3つ目のテストが終わった。
なかなかの手応えを感じながら後ろに振り向くと、涼也は燃え尽きたように机にべったりと項垂れていた。
「涼也ー?大丈夫か涼也ー?」
「…大丈夫じゃない…」
…こりゃ出来なかったんだなぁ。
「はは、そう落ち込むなって、飯!飯行こうぜ!」
「そうだな…考え過ぎて腹減った…」
ゾンビのように立ち上がる涼也。
「どうだったー?」
「お腹すいたー!」
「その様子じゃ涼也はダメだったっぽいねー」
女子達が俺たちのとこへやって来た。
「あぁ…ダメだったぁー…」
「はは、どんまいどんまいーご飯食べて元気だしなー」
「…そうだな!行こう行こう!」
とりあえず元気になった涼也を先頭に俺たちはお好み焼き屋へと向かった。
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店に着いた頃にはちょうど昼時だったのだが、店も広いし一応平日ということもあり、なんとか待たずに座ることが出来た。
「あーソースの良い匂い!腹が減るー!」
この頃には涼也の元気もいつも通りになっていた。
「腹減ってる時にこの匂いは反則だよな!」
「だね!」
「何たべよかなー」
「見て見て!平日限定のランチあるよ!学割も使えるみたい!200円引きだって!」
ランチは好きなお好み焼き+おにぎり2個付きで800円。俺ら学生なら600円でイケるのか…安過ぎじゃね?
「ここはランチ一択だな!」
「だよな!600円は破格だろー」
「私らもランチにするー」
どうやら全員平日ランチにするみたいだ。
「何玉にするか悩むよね!」
「じゃあさ!みんなでお好み焼きの味違うの頼んで交換しようぜ!」
瑛太天才じゃん!
「「「「「賛成ー」」」」」
話し合いの結果、豚玉、牛玉、イカ玉、めんたい餅チーズ玉、スジコン玉、炙りネギマヨの6種類に決まった。
店員さんを呼び伊勢さん6人分の注文をまとめてやってくれた。
料理が到着するまでテストの話になった。
「今日のテスト、自信ある人手挙げてー」
「はーい!」
「はい」
俺と明里さんと伊勢さんが手を挙げる。涼也と瑛太は予想通りだけど、椎名さんが手を挙げないのは意外だった。
「あれ?千晴もダメだったのか?」
瑛太も驚いてる。
「うーん、出来てない訳じゃないと思うんだけど、あんまし自信ないんだよねー」
「そうは言っても俺らとは基準が違うだろー」
「ははっ!だよなー!」
涼也と瑛太がゲラゲラ笑ってる。
「それで、明日の教科はどうなの?」
…確か明日は国語、音楽、家庭科だな。
「明日かぁ…音楽と家庭科は出来るんだけど…」
「え!涼也音楽と家庭科得意なの?そのなりでめちゃくちゃ意外ー」
「意外ってなんだよー」
伊勢さんが涼也をイジってる。
みんなでワイワイと話していると出来上がったお好み焼きとおにぎりが順次運ばれてきた。豚玉と牛玉とイカ玉だ。
「あー美味そう!」
「とりあえず6等分にするわ」
そう言って涼也が鉄板の上でヘラを使い上手に切り分ける。
「「「「「「いただきまーす」」」」」」
各々小皿に食べたいやつを取り食べ始める。
「うま!」
「染みるわぁー」
「イカ玉美味しい!」
相変わらずここのお好み焼きは好評だな。俺も食べよう。
豚玉は前食べたから、イカから行こう。
小皿にイカ玉を一切れ乗せてみると、結構ゴロゴロとイカが入っていてびっくりした。
学割あるとしてもこれでランチ600円!?ヤバくない?
あらかじめソースとマヨネーズは掛けてくれてるけど、テーブルに備え付けられているソースをさらに掛ける。
前食べた時このソースも美味かった。
熱々のお好み焼きをフーフーと冷まして口へと運ぶ。
フワリとした生地の食感に、キャベツとイカの歯応え。それらがソースと絡まってめちゃくちゃ美味しい。
「はい!残りおまちどうさん!」
新山の叔父さんが残りの3種類を持って来てくれた。
「あれかい?この時期にこの時間にってことは期末テストかい?」
「はい!今日が1日目です!」
「前に体育祭の打ち上げで来て、めちゃくちゃ美味しかったんでまた食べに来ましたー」
「はは、そりゃ嬉しいねぇ!テスト頑張りなよー」
伊勢さんと椎名さんにそう言われて、嬉しそうに厨房へと帰っていった。
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