45.従三位④
【人物】
藤原夏良 主人公 24歳。 10歳の時、高熱から前世の記憶がよびおこされる。 父親は桓武天皇。養父が藤原冬嗣。藤原北家。良岑安世の名をもらう。
811年 弘仁2年4月
藤原雪子も子供を授かり、我が家も賑やかになりそうだ。
「ご主人様の夜のお相手のためにももう一人お嫁入りを考えてはどうでしょうか」
『二人だけでも大変なんですが』とは言えないが。
子供は多いほうが楽しいものかもしれないし。
義父に聞いてみるか。
「父に聞いてみようと思うので、出かけてくるね」
「はい。行ってらっしゃいませ」
玄関で見送られて出かける藤原夏良。
現在の居宅からは結構離れてしまったが、元の家は米問屋と両替商を行っている。本業は情報収集なのだが、色々な貴族の家に出入りするのに都合が良い。
元の家を横目で見ながら養父の家へ向かう。
「帰りました。うご」小さな子供が足元にぶつかって来た。
「ごめんなさい。こんばんは」女性が出迎えてくれた。
「藤原夏良です。ご無沙汰しております」
出迎えてくれたのは義母の藤原美都子である。
最近子供を二人産んで、三人目がお腹にいてまもなく生まれる予定だ。
「ぶつかって来たのは藤原長良殿かな?」
「良くご存知ですね」
「兄弟のことですから。良房殿は?」
「お腹いっぱいになり、寝ています。貴方には昔から驚かされましたが、お腹の子の事は分かるのですか?」
『ええ、藤原順子、仁明天皇の皇太后です』とは言えないし。
「いえ、生まれる前に分かるほどの情報は変動がありすぎてわからないようです」
無難な回答をしておいた。
「父はご在宅ですか?」
「はい、奥におりますよ」
奥へと案内されて、養父の書斎へ着いた。
「それでは、私は失礼しますね」
「あ、一緒にご相談にのって欲しいので。ご一緒に聞いてください」
「何か相談事かね」藤原冬嗣が書斎から出て来た。
書斎に夏良、美都子、長良の三人が入る。
家の事を説明し、お嫁さん探しをする事になったと。
「まだ子供かと思っていたが、立派な大人になったものだ。そうか。孫が二人生まれるか。」
「それならば、姪が貰い手を探していますが、どうでしょうか」
藤原南家ならあの真面目な藤原貞嗣氏の親戚である。「ちょうどいいですね」
「ただ、顔は小さいですし、美人ではないですよ」
でた。平安美人とは逆の現代美人の予感。
811年 弘仁2年6月
婚礼の儀も終わり、我が家へお嫁さんが来た。
藤原夏良、雪子、桜の三人で出迎えて、食堂へ。
「まずはゆっくりとしましょう」
婚礼衣装を脱ぎ、軽やかな姿となった。
「緊張して挨拶遅れましたが、お世話になります。藤原京子と申します」
「雪子です。桜です。新しい家族ですので、よろしくね」
予想通り美人が三人。
『幸せだ』最近の独り言はこればかりの気がする。
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