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藤原夏良  作者: m@ho
平城天皇
41/76

41.正四位上⑥

【人物】

藤原夏良 主人公 22歳。 10歳の時、高熱から前世の記憶がよびおこされる。 父親は桓武天皇。養父が藤原冬嗣。藤原北家


多治比桜 生没年 790-848 宣化天皇の三世孫多治比王を祖とする多治比家最後の娘。官位は正五位下。夫は 良岑安世。

808年 大同3年10月

皇太弟の寝殿である東宮殿へ来た。何回目だろうか。

重厚な扉を開き、入っていく。

「よく来た。結婚おめでとう」

「ありがとうございます」

「来てもらったのは、藤原縄主と藤原貞本が来て、いよいよ寝殿から帝が出なくなり譲位の準備をして欲しいと。好転しないようだったら、半年後の4月に譲位する事になるとの事。官僚全員の承諾があるので、何もなければ政局が変わる。貴君のおかげで空海殿の教鞭と蝦夷地区の開拓と大穀倉地帯の完成で米不足には悩まないで良さそうだ。そして薬師の増加により、徐々に疫病が抑えられて来ている。帝に代わり礼を言う。」


感謝の礼をされた藤原夏良。

「それと、冬嗣と相談したんだが、やはり皇族に戻って欲しい。そして、私を助けて欲しい」

「前にお話ししましたが、皇族と言う立場では改革は出来ません。皇族の地位から臣籍降下しんせきこうかして姓をいただき官職をいただく方がよろしいかと思います」

藤原冬嗣が割って入る。

「皇太弟のお気持ちもわかります。夏良親王の言われる通り皇帝の親族としてではない関係者とした方が良策かと存じます。また、私と藤原緒嗣が記録を残し始めておりますので、如何様にでも修正が可能です」


「では、良岑安世の名を与える。より良い世の為に手を貸して欲しい」

ややこしいがもう一つの名を賜った。

「公的名称という事で、通常は藤原夏良を使うと良い。」

「かしこまりました。来年4月から使わせていただきます。では、朝堂院へ戻ります」


朝堂院へ戻る藤原夏良。

政務作業を行う。

まとまった貨幣を何らかの対価で交換することを検討しているが、良い案が出てこない。

藤原夏良は銀行のイメージを提案したが。部下全員がイメージについてこれない為諦めた。

エリートの官僚でさえイメージつかないものが定着するわけにもいかず、悩ましい。

貨幣を蓄えない方法がなかなかこの時代に合うものがない。

金貨も考えたが、開基勝宝での失敗があり、なかなか難しい。

そうこうしているうちに夜になった。

帰る時間となり、歩いて我が家へ向かう

家に着く藤原夏良。多治比雪子に会えると思うとドキドキが止まらない。


玄関に入ると、妹がいた。

「多治比桜です。今日は私がご主人様を独占します」

「承知した」手を引っ張られ、寝室に入る。

食事が用意されて、一緒に食べる

「桜さんは私との結婚を望まぬのなら話してくださいね」

「私どもは夏良様に迎え入れていただくだけで幸せです。家族全員の総意ですので安心してください」

妹も美人であるが、姉の雪子とは違う顔立ちである。

食事も終わり、寝床へ行く桜。


1枚、2枚と服を脱ぎ、1枚だけの下着となる。

「初めての事で、聞いてはおりますが、優しく教えていただけますか」

『華麗で可愛らしい人だ。雪子が嫉妬するのも分かる気がする。

キスをして、胸を触ると、「ン」と言い赤らめる。

お姫様抱っこして仰向けにする。

息が荒くなる桜をそのままに、お腹、秘部へとキスしながら夏良も荒々しくなっていく。

夜遅くなり、桜は満足そうに熟睡している。


寝室を抜け出し、雪子の部屋に入った。

驚いた雪子は起き上がり

「どうされましたか?」

「いや、君に会いたくて来たんだが、ダメだったか?」

雪子は夏良に抱きつく。

「ダメなわけありません」

離れない雪子

「寂しかった?」

「もちろんです」涙目の雪子はさらに『可愛い』

キスをせがむ雪子に合わせ寝床でキスし合う二人。


朝には雪子の寝床から自分の寝床へ行く。

未だ桜は寝たままである。

「おはようございます。起きたのですか?」

「ええ、少し外の空気を吸って来ました。良く寝ていたので、起こしませんでした」

「人生で一番幸せかもしれません」抱きつく桜。

よしよしと頭を撫でる夏良。

『何となく酷い男な気がする』


年末年始は不定期にアップします!すみません。

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― 新着の感想 ―
ここまま東北開拓が順調にいけば、千年早く陸奥国、出羽国を分国出来そうですね。あと北海道(令制)の設置も。
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