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第35話 リーノと帝国魔術学院

 

「ララ……えええっ?」


 帝国魔術士官学院の制服を着て現れたララに混乱する僕。


 さっき、特別クラス所属って言ったよな?

 えっ、僕が受け持つクラスに、ララがいるのっ?


「えへっ……驚かせてすみませんっ! ランさんが”サプライズにしよう”っておっしゃったのでっ!」

「朝ごはんの時にもお話ししましたが、ヤバヤバ怪異はナ・デナデにも影響がありそうなので、”巫女”としてこちらの超凄いモフ法を学びたいと思いましてっ!」


「せっかくなのでリーノさんのクラスに配属してもらいましたっ!

 ……よろしくお願いしますね、先生っ?」


「!?!?!?」


 頬を染め、上目遣いに放たれたララのセリフに、僕の全身に電撃走る!!


 家ではラブラブな二人も学院では教官と生徒……一線を引いて振舞うも、抑えきれぬ情熱は夕闇迫る教室で爆発する……!


 するり……頬を染め、制服のリボンをほどくララ。

 僕は優しく彼女の身体を引き寄せて……。


 ……いいっ! 滾るっ!

 ノーウェイトで脳内に展開された魅惑の妄想に、ガッツポーズを取る僕。


「なんて、なんて魅惑的な状況……!!

 ……って、なんでララはリードを持ってるの?」


 脳内トリップから戻ってきた僕は、ララの可愛い制服姿を目に焼き付けようと視線を戻し、今さらながら彼女が3本のリードを持っていることに気づく。


「はいっ! 実は”特別クラス”に所属するのはララだけではないのですっ!」


 ぐいっ!


 彼女がリードを引っ張ると、バタバタべしゃんと3人の少女が室内に引っ張り込まれる。


「ううっ……絶対パワハラにゃん? 今日はカレシ候補7号、8号とのお試しベッドインの日にゃのに……」


「一応ナ・デナデの危機に対応するためなの。 でもこれ絶対ヘタレララ様がなんとかカレッシともふもふしたいから仕組んだ陰謀なの」


「逃げない! 逃げないから首輪はやめてくれわん! ミドリィに潜むドM属性がっ!?」


「……………………」


 ララと同じく帝国魔術士官学院の制服を身に着け、ペットよろしく首輪を嵌められているのは、ララの取り巻きの女の子たちだった。


「はいっ! アッカちゃん達三傑衆も鍛えて欲しくてっ! 士官学院に志願 (強制)してくれましたっ!」

「ララたちは頑丈なのでっ! 遠慮なしにビシバシお願いしますっ!!」


「「「えええっ!?」」」


 鼻息荒く、やる気満々のララとかなり嫌そうな三人娘。

 どうやら、僕の教官生活はとても騒がしいものになりそうだった。



 ***  ***


「えっと……帝国魔術士官学院の制服、とっても似合ってるね、ララ」


「ですよねですよねっ! これっ、スカートに尻尾穴を開けてもらった特注品ですよ! (ふりふり)」


「ごふうっ!? (吐血)」


 あまりにかわいいララの制服姿に目を奪われた僕、純白のスカートから伸びる尻尾の愛らしさに致命傷で済む。


「……ちっ、童貞処女が見せつけてくれるにゃん。 まあ、この制服をガメて帰ればコスプレにゃんにゃんに使えそうだにゃ」


「わんわん! ち○ち○」


「ミドリィ、首輪を付けられたからって犬になるんじゃないの」


 そんな騒がしい様子の僕たちに、ランがニヤニヤしなら続ける。


「とまぁ、ララちゃん達の世界の魔術と技術交流することが目的の一つ……」


「あと、帝国でも”不穏な動き”は掴んでいる。 ララちゃんの言う”怪異”と合わせて、リーノのクラスで調査して欲しいんだ」


「なるほど……」


 ララたちの世界ナ・デナデだけではなく、こちらの世界にも迫っているという異変……。

 僕たち特別クラスを遊撃戦力として扱う事で、動きやすくするという事か。


 軍を動かすよりも手軽だし、魔術士官学院の特別課題という事にすれば、各所の協力も得やすい。


「ま、そんな事より……」


 説明を終えたランはさらに悪い顔になると、そっと耳打ちする。


「ララちゃんも人型でこっちに来れてテンション高いはずだ……」

「しかも、お前の屋敷に寝泊まりすることになる。 こんどこそ”決めろ”よ、相棒!」


「!?!?!?」


 どこまでも手回しのいい親友に、感激の涙を流す僕なのだった。


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