つまる
あー酷い味だった。
考えてみれば調味料も何もないし旨くなる要素何もないよね。
外骨格は固いし柔らかくするには圧力鍋でもなければ無理かなあ。
なんか*聖堂の肛門*の限界を感じるなあ。
そんなこんなで焼きスカラベを食べて数か月が経った。
なんとか手足の骨折も治ったし。
「よし!」いつまでも穴倉に閉じこもって虫食ってる場合じゃねえと「脱糞計画」じゃなくて「脱出計画」の発動だ。
クリスタルの迷宮の縦穴には無数の六角柱の結晶が飛び出ている。
これにぶつかりながら落ちたからこそ今生きているわけだ。
つまりは手がかり足掛かりにが沢山ある。
とりあえずひとつの結晶に手をかけ体重を乗せていく。
「パキッ」と唐突に結晶は折れてしまい俺は尻餅をついてしまった。
「いてて」うーん脆いな、脆すぎるな。
根元の方を使えば何とか持ちそうな感じだが、一度ポロリとすればまっさかかまだ。
今度こそ死んでしまいそうだ。
なにか良い方法は無いだろうか・・・・・
「そ、そうだ!」
固まるうんこなんてどうだろうか。
暫くするとコンクリートみたいに固まるんだ。
よしっ!物は試しだ、さっそく。
俺は固まるうんこを必死にイメージする。
「むーむーーむーーーー」 うんこ うんこ 「うん固っ!!!!」
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「ピンプーン」
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肛門から奏でられるおかしな音の放屁。
すかさずズボンをおろす。
ブーンと空気が振動するほど高速で尻が動く。
また地面にはうんこ文字だ。
「放屁量が一定になりましたので「*うん固*」が発動しました。」
おおっ!なかなか有能、俺の肛門。
ではさっそく*うん固*発動っ!!
キタキター さっとケツを出す俺、*聖堂の肛門*からひり出される*うん固*。
「バシャバシャバシャー」思ったより水っぽい。
いやかなり水だ、「嫌だな〇リ便じゃないですかー」
困ったこれじゃあ階段なんかにできないぞ、俺のイメージでは粘土みたいにブロックにして。
ん?それって*うんこ粘土*でいいんじゃないですかね。
さっそく*うんこ粘土*をひり出しブロックを作る。
結論から言うと無理、ブロックにすると中まで乾燥しないのだ、では乾燥するように火で炙ると中と外の収縮差でひびが入る、そんなブロックだから俺が乗るとグズグズと崩れてしまう。
天日干しが出来ない穴倉の中じゃあブロックの製作は無理そうだ。
「むーーん」俺は行き詰ってしまった。
つづく