やっぱり
「あっあぁぁぁぁ。」
今思い出した、しかも鮮明に思い出した。
今思い出した。
いや覚えていたが夢か何かと気にも留めなかったのだ。
そしてそれは幼少の記憶の彼方へと埋もれてしまったのだ。
そして不本意ながら最悪のタイミングでスキルを選択してしまった。
しかもうんこスキルを、正真正銘のうんこスキルをだ。
生き残る為に+++++++++++++++++++++++++++++++
さてだ、今を生き残るためにはこのスキルを使わねばならない。
そして今でもギリギリな俺はさっき生えてしまったうんこスキル、食べれる「うんこ」がとても魅力的だ。
しかもカレー味ならうんこでもなんとかなるんじゃね?ってね。
これって「カレー味のうんことうんこ味のカレー食べるならどっち」という究極の選択が頭の中に残っていたから生まれたんだよね・・・・・・・・・・たぶん。
とにかく空腹はどんなことでも乗り越えることができるぞっ。
そして俺はそれはもう力いっぱい叫ぶのだ。
「食べれるうんこ発動!!!!!!!!!!!!!!!!!!っ」
すると自分の意思とは関係なく*聖堂の肛門*から溢れんばかりの便意が湧いてくる。
「うわぁつ!いけない!」
すかさず俺はズボンをおろす。
そして下し切るか切らないかのタイミングで聖堂の肛門が全力全開解放。
それは放屁の音と混じって放たれた。
「ぶればびゃっれっびゃっぁぁーーーーー」
なんとも形容しがたい脱糞音である。
そして人間の物としては信じられない量のうんこがだ。
目の前には自分と同じ体重ほどの量のうんこだ。
しかしこれほどの偉業を*聖堂の肛門*は難なくこなす。
ウオシュレットなんて無くても大丈夫っ。
そしてそのうんこからは何とも言えない加齢臭ではなくてカレースメルが漂う。
まず最初に結論から言うぜ。
あまりのリアルさに(まあうんこだし)固まったおれは手を出すことさえできなかった。
当然大量のカレーうんこはダンジョンにその後徐々に吸収され後に残るのはカレーの匂いだけになる。
「やっぱりきつい、人間として口にしてはいけない気がするんだが。」
「ぼとっ」
「ん?」
なんか上から落ちてきたぞ。
「ぼとぼとぼと」と連続して落ちてくる。
俺の上にも落ちてくる。
それは昆虫だった。
所謂スカラベだ。
スカラベの表面は七色に輝きとても美しい。
その宝石の様な昆虫が空から大量に降ってくる。
こいつら俺のカレーの匂いにつられて寄って来んだな。
スカラベ日本名で言うところのフンコロガシだ。
「うわぁーん、カレー味だって言ってもやっぱりうんこじゃねーか!!」
つづく