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じょうほうあつめ

かなーり遠くに見えていた山並みが随分近くになった。

夜はダンジョンに戻っているが今日で旅は二日目だ、昨日はホーンラビットに襲われてかなり時間を取られてしまった。

本当はもう少し早く来れたはずだ、とは言っても急ぐ旅でも無し別にいいんだけどね。


それよりもダンジョンポイントを稼がねばなるまい。

ウサギはちょっと抵抗があったからなあ。

もっと岩トカゲとかあんなのが最適なんだけど。


なんて考えながら歩いていると前方の道が無くなる。

おっここが三叉路かパクリーから聞いた情報では俺から見て右、方位的には北は穀倉地帯のスイカブ、左が王都のトーシュだ。


穀倉地帯が王都の食糧庫になるのでこの街道は整備され全て石畳、しかも大型の馬車がすれ違える道幅がある。

これだよこれ、こういう太い街道がいいんだよ。

ダンジョンを構えるにはこの街道沿いがベストだろう。


右か左か南か北か、どちらに行けば良い候補地があるかなんて分からないから自分の足で探すしかないかな。

むーーーーそうかここを往来する人に聞けばいいんだ。

すると南からカポンカポンとヒズメの音がして馬車がやってきた。

四台の馬車が連なりかポカポと結構うるさい。


俺は先頭の馬車と並走しながら御者のおっさんに声を掛ける。

「すいませーん少しお話いいですかー」となんだが少し怪しいキャッチセールスみたいな口調になる。


「ん、なんだお前は 積み荷は王都に降ろしてきたから大したものは無いぞ」

どうやら盗賊と斥候か何かと疑っている口調だ。


「いえいえ私この道初めてなので色々と情報が無いと厳しいかなと思って声を掛けさせていただいたのですが」出来る限り丁重な口調で返答する。


「ふん、口の利き方を分かっているじゃないか」


盗賊になる輩は無学で教養もないから丁重語も知らないと考えての受け答えだ。

「そろそろ休憩時ではありませんか、良ければ私の方から心ばかりの食材を提供させていただきますのでその時少しばかりお時間を頂けませんか?」


「あーいらんいらん、それになこのキャラバンは次の予定が詰まっているんだよ、ゆっくり休んでいる暇なんて無いんだよ、次の中継点で馬を変えてノンストップなんだよ」


なるほどノンストップの特急便みたいなやつなのだな。

「それはそれは お忙しい所お邪魔しました」


俺は並走をやめ街道を観察する。

石畳に四本の轍が穿たれている、しかも結構深い轍だ。

木でできた馬車の車輪が硬い石畳の街道これほどの轍を刻むには長い年月もしくは激しい往来が必要だろう。


どちらにせよこの街道沿いなら安定した商売が営めそうだ。

等と考えていると今度は徒歩の旅客が王都方面からやってきた。


「こんにちは!」俺は屈託のない笑顔を旅人に向けた。


「お おう」先頭を歩いていた20代ほどの若い男が答える。

後ろを歩いていた女二人も若い、こちらに探るような鋭い目線を送ってくる。


「私はチュートの町からやってきたのですが貴方たちはどちらに行かれるのですが?」


「俺たちはスイカブに行く途中だ、それがどうした」


「私はトーシュに行きたいのですが危険が無いか情報が欲しいのです、お礼はさせていただきます」


「ああそういう事か、なに行きかう旅人は皆情報を共有して安全も共有するもんだよ、こういう時はまず先に自分の来た道の情報を相手に伝えるのが礼儀だから覚えておけ」


「なるほど、勉強になります、ではチュートの草原でウサギの襲撃に会いました、町民かと問われますので町民と答えて下さい、違うと答えると食べられます」


「な、なんだその物騒な情報は 確かにあの草原は草ウサギのテリトリーだからな、あいつらと出会ったら死を覚悟しろと言われている」

「ありがとよ、王都方面は相変わらず盗賊が多いな、俺達みたいな少人数徒歩の旅人はうま味が少ないからまず狙われないがキャラバンは違う、危ないな」


「なるほど、だからキャラバンは特急便なんですね」


「そういう事だつまりは平常運転いつも通りだ」


「では王都方面で峠越えはありますか?」

「おっといけない、そろそろお昼ですが休憩しませんか 心ばかりですがご馳走しますよ」


という事で俺と旅人三人組は街道から少し逸れて昼食の準備をするのだった。




つづく

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