勇者の復讐 5話
回想編を入れてます。復讐編はもう少しお待ちください。
ちょっとぐだぐだになりつつ…文才のなさです。
次で剣の話を突っ込む予定です。
マルスはエルフ王国の王宮の中の玉座の間にいた。
その周りにはエルフ四天王と呼ばれるハイエルフ達が跪いている。
左から呼称などはないがエルバーン、エルフリート、エルザル、エルマ
剣の扱いに長けているが4人ともハイエルフの最大の特技 『極召喚術』を持つ。
エルフが魔族と言われるのはみな「召喚術」を使えることであろう。
人間には召喚術は使えない。
そして玉座には、ミカエル・ディス・グランタリオンが座している。
ミカエルが玉座から、マルスに向かって声を掛ける。
「おう マルスよ、魔王の嬢ちゃーんは息災か?」
マルスは頭を抱えながらミカエルに言う。
「嬢ちゃんはやめてください。自分の孫でしょう。3日置きに会いに来てるのに」
「まぁそういうな、子煩悩ってやつだ。」
「さて戯言はここまでにして報告を聞こうか?」
四天王エルマがそれに答える
「マルス様のお陰で王国の結界が消失、東側の門が機能を失いました。」
「・・・・・・・西側・・・・になります・・・」
マルスは報告を聞きながら10年前を思い出していた。
10年前
王国の国民から手のひらを返され石を投げられ家族にまで見捨てられ呆然としながら
門の前からどうしてこうなった?俺が何をした?と自問自答しながら
宛てのない道を歩いていた。
気が付けば道のない山の中へと足を踏み入れていた。
しばらく歩いて濃い魔素を感じた時エルフ領に入っていることに気が付いた。
動物は濃い魔素を浴びると狂暴化して見境なしに襲ってくる。
気が付いた時にはもう遅かった。
ディザーウルフ4匹に囲まれていた。
通常のオオカミの1.5倍ぐらいのサイズだ。
マルスは気が付いた、そのまま出てきた為丸腰だ。
その辺の木の棒を使い応戦する。
なんとか撃退したが自分も深い手傷を負っていた。
なぜ自分だけがこんな目に涙を流しながら痛みに耐えていると
痛みより理不尽な怒りがこみあげてくる。
「許さねぇ!!くそども 必ず復讐を遂げてやる!どんな手を使っても!!」
そのまま意識を手放した。
はっ!俺はどうなったんだ?と目覚めた。
そこはとある村の一角
「あの 大丈夫ですか?治療はしましたがまだ安静にしとかないとだめですよ。」
意識がはっきりとしてきたマルスは声の主をゆっくりと見る。
金髪の長い髪を持つ耳が縦長の美しい女性だった。
「ここはどこだ?君は誰だ?自分はどうなったんだ?」
「ここはエルフ領の村の中です。私の名はレーナエル、エルフです。」
「あなたは魔獣に襲われたのか、村の近くで倒れてたのでここにお連れしました。」
その後レーナエルの介護を受けながら数か月過ごした。
自分としては恨みを考えなければ穏やかな日々を送れた気がする。
時折発作の様に恨みの渦が巻き起こっていたが農作業やレーナエルとの会話が
気分を紛らわせた。
レーナエルの優しさに包まれ2年が過ぎた。
恨みはまだ一瞬たりとも忘れてはいない。
ただ元婚約者のアリシアの顔が良く思い出せなくなってきた頃
「私をレーナエルではなくレーナとお呼びください。そして一緒に来てください。」
案内されてやってきたのは エルフ領の王宮だった。
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