英雄と呼ばれた魔導師は、転生して最強の魔導師を目指し……たくないんだけどっ！

この世界には、魔神を打ち倒した英雄と呼ばれる者達がいる。
そのうちの一人――《神魔帝》アルト。
最強の魔導師と言われていたアルトは魔神との戦いにおいて自身の全ての力を使い、魔神へ致命の一撃を食らわせる。
弱りきった魔神を仲間達に全てを任せ、アルトは死亡した。
それから百年近くの時が流れ――目が覚めた先は魔神が打ち倒された平和な世界。
しかも三大貴族の長女、レンシアに生まれ変わっていた。
レンシアに転生したアルトは考える。

「大貴族の娘とか、一生働かなくていいのでは……！？」

かつての仲間達さえ知らない最強の魔導師の秘密――それは根がどうしようもないほどのニート思考だったのだ。
魔神を倒したわけだし、それくらいのご褒美はあってもいいだろうと六歳までは不自由のない暮らしでだらだら生活を続けていたレンシア。
だが、父から告げられた婚約話によって、レンシアは再び魔導師を目指す事になる。
学園へと通うことになったレンシアはそこで、同じクラスでルームメイトとなる少女、リリナと出会う。
彼女はかつての仲間の一人である聖女のマリンにそっくりで……！？

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