彼女は一応生徒会長
色とりどりの折り紙を切っては端に糊を貼る。
一つ輪を作ってそれに通していくように次々と輪を作る。繰り返す事数十回。
「……なあ、副会長」サクサク
「何ですか、会長」ペタペタ
「私達は何をしている?」ペタペタ
「あれっすよ。あれ。送る会の準備」ペタペタ
「そうだな。合ってる」サクサク
「じゃあ、早く終わらせましょうよ。飾り作り。ああ、そこ、雑。もっと丁寧に」ペタペタ
「……ぅがぁぁ!」
会長が手に持っていた飾りを机に叩きつけて叫んだ。
「なあ、おかしくない!? もっとこう、皆でやるもんでしょ、こんな地味な活動!『昨日のテレビなにみたー? 』とか、『昨日は教育テレビみたのー』とか、何気ないことくっちゃべってさあ! 」
「そんなこと言われても困ります。集中すると、あんまり話せないんで僕は。つーか、原因は会長じゃあないんじゃないっすか? 『暇なやつだけでいいんで来るように』なんて言ったらそりゃ部活動してる人は来ませんよ 」ペタペタ
我が学校の生徒会は会長、副会長以外は全員部活動に当然のように入っている。
「ぅ、そ、それもそうだがなぁ。でもな、あんまりにもあんまりだろ。これは」
「そうですね」サクサク
「だろ? 」
「それはさておき」ペタペタ
会長の手元をあからさまに見てから言う。
「早く手を動かして!」
「あーい」
我が学校の生徒会長は一応生徒会長。
人望はあまりない。
久し振りに少し書きました。
少しでも、頑張ります。