プロローグ~大魔王世界征服失敗談~
今から3年前の出来事である。大魔王が世界征服をしようと試みた。
それを知った国は大騒ぎ。すぐさま戦争の準備が始まった。
しかし、世界を自分達の思うように動かしたいという野望から始まった世界征服は恐ろしいものではなく物凄くゆるい内容だった。
それというのも最初にした世界征服宣言だ。魔王一家のトップ、モロク=グザファンは怯える民衆を見下ろし演説台に立ちこう宣言した。
「我々魔王一家は世界を征服し国中
――テーマパークにしたいと思います!」
民衆は恐ろしい征服が始まると思っていたものだから皆拍子抜けだった。というより「はぁ? お前何言ってんの?」という空気だった。
まぁ、別に大魔王モロク=グザファンがテーマパーク好きとかいう理由でこんな宣言をしたわけじゃない。
大魔王には二人の子供サタナエルとアザエルという息子が居た。二人がテーマバーク作ってと言ったため大胆にも大陸ごとテーマパークにしようとした。ただの狂った親ばかです。
でも当然大反対を受ける。
「住む土地が無くなる」「パレードなんてやったら夜寝れない」など反論。
しかしさすが大魔王。反対を押し切り世界征服もといテーマパークを作り始めた。その膨大さはついに大陸4分の1まで及んだ。
焦った王は誰か大魔王を止めてくれないかと人材を募集した。
そこで登場したのが勇者ヴォン=ロスタムが登場。彼は魔王の城までたどり着き建設をやめるように言った。だが魔王は応じず戦いを仕掛けた。
そして勝った勇者は大魔王の息子サタナエルの魂を人質として連れ帰り大魔王の世界征服を終わらせた。
これが3年前の大魔王世界征服である。
そしてこれから始まる物語は大魔王の息子のお付であった魔女っ子がサタナエルの魂を取り戻しに別次元からの協力者と大陸エルムルの仲間と長い長い旅に出るお話です。