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量子論の迷子(ラノベ風味)修正版

作者: プロク

 良子はとんでもない力を貰ってしまった。それは量子が見えて触れる事。

――う〜〜ん、目で見えるって言うより心で感じて触るって感じ。

 良子も良く分かって無いようだ。何故こんな事になったのか、それは昨日の事。

 本屋で立ち読みしていた良子は、目の端に、「猿でも分かる量子論」のタイトルと綺麗な表紙の雑誌が目に付き、手にとって何だろうと立ち読みした。波とか粒子とか、確率だとか、スリット実験がどうのこうの、ほとんど綺麗な絵なので、さらっと見ただけだった。

 しかしその夜、良子の夢の中に二人の老人が現われ口喧嘩を始めた。

 アインシュタインは言う。

「神はサイコロなんか振らないんじゃ!」

 それを聞いたボーアは。

「いや、スリット実験の結果がそれを示している!」

 良子は止めに入ろうかなって思って行動した。

「あの――、喧嘩はやめようよ」

 二人の老人は何も聞えなかった様に、喧嘩を続けた。

「なんだって、こんな重要なことは譲れないんじゃ」

「こちらこそだ!」

 良子は思う。

――う〜〜〜〜、人の話を聞かない老人達。

 二人の間に入った良子。

「喧嘩は辞めて!」

 突然二人の間に割って入った少女を見つめ、老人達がにっこり笑って話し始める。

「悪かったね、お嬢ちゃんや」

「騒がせたね」

 良子は老人達がやさしい顔になっているのを見て嬉しくなった。

「いえいえ、仲良くしょう」

 老人達は、てれ笑いを浮かべながら話し始めた。

「このボーア君とは意見が分かれてね、もう何年もすれ違いになってるんじゃよ」

「アインシュタイン先生とは考え方が違うみたいなんだ」

「君、名前はなんじゃ?」

「良子です」

 アインシュタインが、う〜〜〜むと唸りながら思案をしていた。ポンと手を叩き、良子のほうへ顔を向けた。

「そうだ、良子ちゃんにどちらが正しいか調べてもらうおう、その為に量子を見て触れるようにし様かの」

「それがいい、ではがんばってね、良子ちゃん」

 良子は突然の話に、聞き返そうと思う間もなく意識が薄れていった。

 そして目がさめた。

 良子は思った、とんでもないおじいちゃんたちだ、喧嘩の原因を私に押し付けるなんて。それにこの力、一体何の役が立つのかぜんぜん分からないし。集中すれば見えるし、触る事が出来るんだけど。

 良子は実際に見て触ってみた、この花にぶつかっている光の粒子だけど、ぶつかる前はなんだか何処にあるか分からないような波に見える。その波を手で触ると粒になって当たる場所が替えられる。しかし、替えたからって何か違うわけじゃないし。良子から見れば何も変わってないし。何の意味があるんだろう? と思った。

 良子は朝食を終え、学校に歩るきながら夢の事を考えていた、そして呟く。

「あ〜〜あ、あのおじいちゃん達、私に何をして欲しいんだろう?」


 化学の時間にグループ単位で化学実験をしている。グループの男の子がフラスコに2つの溶液を混合し始めた。

 その様子を良子は横から見つめていた。

――あ! フラスコの中にリズムが見える、これって化学反応?

 良子はよーく見つめる。

――わぁ〜〜〜、楽しそう〜〜、リズムが見える、ちょっと触って見ようかな、

 良子は好奇心に駆られ、心の手で波を塞き止め始めた。

――あ、リズムが消えた

 混合実験をしていた男の子がフラスコを見ながら呟く。

「あれ、変化しない、みんなと色が違うし?」

 良子は慌てて、心の手を離した。

「あれ、また変化した、これでいいのかな」

――よしよし、

 でもこんな力何に使うんだろう? と良子は考えていた。


 学校が終わって、家に帰る道すがら、良子は色々なリズムを見つけた。楽しいのから暗いのまで、触ったら危ないから見るだけにした。

 リズムを見てうちに変わった物を見つける。何処にあるか分からないけど、何処にでもあるリズム、触ったら何が起こるかわからないので触らないけど何だろうと興味が湧いてくる。

――なんだろうな〜、触っちゃおうかな。

 良子は好奇心に負けてちょっとだけ触ってみる。

 チョン。

「あ!」

 良子の周りが突然真っ暗になった。何も見えない何も聞えない真っ暗な空間。そして、上も下も無くまるで無重力空間のような。

 時間と共に目が慣れきた、遠くに明かりが見え始める、星の光?。

 良子は突然理解した、ここは宇宙空間!。

「死ぬ――――――――――――」

 と良子は思ったが、平気だった。手を見たら透けている、体も透けてる。

 何故こんな所に居るんだろうと考えていた。

 頭の中に聞きなれた声が聞えた、アインシュタイン先生の声だ。

「良子ちゃん、良子ちゃん」

「はい?」

「良子ちゃんが触ったのは重力定数じゃよ、触ったら宇宙が変わるんじゃ」

「え、そんなんですか?」

「そうじゃ」

「ここは何処ですか?」

「重力定数が違う宇宙じゃ」

 良子は何の意味かまったく理解できなかった。

「え――と、家に帰れますか?」

「元に戻せば帰れるじゃ」

「やってみます」

「がんばるんじゃ」

「はーい」

 触ってみる

 チョン。

「あ、周りが星だらけ」

 チョン。

「なー-にも見えない真っ暗」

 チョン。

「わぁ、隣りに太陽が」

 チョン。

「また真っ暗。もどれない」

 チョン。

「ここも違う」

 チョン。

「また、違う」

 チョン チョン チョン チョン… チョン…… チョン………チョンンンンー

 ハァハァハァ。

「帰れない。迷子になってしまった」

 誰も居ない空間に向かって叫んでみた。

「お――い、誰かいませんか? アインシュタイン先生――――」

 誰も返事が無い。

「お――い、誰か――――」

 良子は困ってしまった。

「とんでもない事になった。私はここで朽ち果てるのだろうか? 悲しい」

 程なくして、誰かの声が囁き始める。

「もしもし」

 また囁いている。

「もしもし」

 良子は誰かが呼んでいる声が僅かに聞え始めた。

「はい?」

 返事と共に、良子の前にすうっと外国人の青年が現われた。

 青年は話し始める。

「あ、ようやく通じた、私はヒュー・エヴェレット始めまして」

 突然の挨拶に、良子は少し驚いたが気を取り直して答える。

「良子です、始めまして」

 とりあえず質問する良子。

「ここは一体何処ですか?」

 青年はにっこり笑って答える。

「良子ちゃん、君は色々触れるようだけど、変化させているんじゃないんだよ。色々な可能性の世界を移動しているんだ」

「移動している?」

「うん」

 青年はゆっくり話し始めた。

「良子ちゃんは、多世界を旅する旅人なんだ」

 青年は腕を広げて宇宙を示し話し始める。

「ここは、宇宙が始まった時に出来た、総ての可能性の世界。無限の世界なんだ。専門用語で多世界解釈って言うんだけど、良子ちゃんは無限の世界を旅をしているんだ」

「へ――、よく分からないけど分かった、アインシュタイン先生は?」

「アインシュタイン大先生は、元の可能性の世界にいるよ」

 良子は安心した。

 青年は、持ち前の知識をいろいろ話し始めた。

「良子ちゃんの力は…XXが…○○で… 何々が… これこれで…」

 説明があまり良くわからなかったが、良子はうんうんと聞いていた。

 そして、あまりにも長いので家に帰りたくなる良子であった。

「あの――、家に帰りたいんですが」

「了解」

 と言ってエヴェレットさんは、良子の手を引っ張って走り始めた。

 走馬灯のように、いろいろな景色が流れ始る、程なくして青年は立ち止まる。

「はい、着きました」

 良子は自分の部屋の中にいた。

「ありがと、エヴェレットさん」

「どういたしまして」

 青年は微笑みながら手を振って話す。

「ではまた、何処かで、さようなら――」

「さようなら――」

 青年は、来た時と同じくすっと消えて居なくなった。良子は呟く。

「ふう、今日は大変な日だった、おじいちゃんたちに文句を言わないと」

 夕食をすませた良子は自室で眠りにつく。

 その夜、夢の中で二人のおじいちゃんが出てきた。

「良子ちゃん、おかえりじゃ」

「おかえり」

「あ、おじいちゃんたち」

 良子はおじいちゃん達二人に向かって、椅子を指し示しながら話す。

「2人とも、ちょっとそこに座りなさい」

「はい?」

「はい」

 二人は椅子に座った。

「おじいちゃんたち、まったく私はひどい目に会いました。もう帰れないで死んじゃう所でしたよ」

「すまんかったの――」

「ごめん」

 とても優しい笑顔のおじいちゃん達に素直に謝れて嬉しくなる良子。

「エヴェレットさんが来て、助けてくれたから良いけど、本当に大変だったんだから」

 昨日の夢で聞いてた喧嘩の原因について、エヴェレットさんから聞いた事を話し始めた。

「それでね、2人の喧嘩なんだけど。2人とも正しくて2人とも間違ってると思うの。

エヴェレットさんが言うには、この世界は総ての可能性の世界なんだって。

だから、1つの世界ではサイコロのように偶然で動いてるように見えるけど。それはただの可能性の世界の一つで総ての世界から見れば、偶然ではなくてただの一つの世界でしかないんだって。

う――ん良くは分からないけど、エヴェレットさんが言ってた。

賢いおじいちゃん達には分かるでしょ?」

「良子ちゃんは賢いの――」

「ほんとに」

「だから、喧嘩はしないでね!」

「はいじゃ」

「はい」

「じゃ、明日速いから寝ますね」

「おやすみじゃ」

「おやすみ」

 良子は夢の中でまた寝るんだろうかと思いつつ、意識が薄れてゆく。

 目がさめた良子は、今日の夢で解決したのかな、と思いつつ学校に向かう。


 良子が貰った力なんだけど、今もまだ有るんです。

 無限の可能性の世界って言うのを心が勝手に理解したみたいで。

 今では目の前にキャンディーがあると強く願うと勝手にキャンディーが出てきて。でも、キャンディーを出したんじゃなくて、キャンディーのある世界に移動しただけで、元の世界にはやっぱりキャンディーは無くて。

 でも、良子にとってはキャンディーは目の前に突然現れたわけ。

 力に制限が無くて、月が無いと願えば無くなるし。有ると願えば出てくる。

 良子にとって、願いは総てかなうんです。

 良子は、にっこり笑って、呟く。

「私って、神様!」

小説を書くことを勉強しています。この小説は過去に作った物ですが、修正を加えて勉強の経過を確認したく投稿しています。次のような疑問にお答えいただけるととても嬉しいです。

1.根本的い読み物として耐えれるのだろうか?

2.地文が一人称に近い三人称ですが、問題無いのだろうか?

3.描写が適切でない・稚拙・不十分な所は何処なのだろうか?

4.出だしは、良いのか?

5・落ちは良いのだろうか?

6.喋りは幼稚すぎるか?

7.全体の構成は問題大丈夫だろうか?

8.個々の文のバランスはどうなのだろうか?

9.読みやすいのか?

10.その他

お暇が有りましたら、よろしくお願い致します。


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― 新着の感想 ―
[一言] なかなか楽しんで読めました。こういうのもありではないかな、と。 ただ、中途半端にまじめに説明しているのが、話の流れを悪くしているような気がします。どうせなら、一見して量子論とわからないほどテ…
[一言] 多世界解釈はいずれ否定されるのだろうと考えているおれは、物理学者にはバカにされるのだろう。ふつうに面白い本格SFだろうが、独創性をもった大胆な作品も読みたいものだ。確実な作風を決して否定する…
2007/01/28 18:32 通りすがり
[一言]  ある意味荒唐無稽、しかし内容はしっかり有りました。オチが分かり易くていいですね。(好みはあるでしょうけど……)  表現自体に工夫はあまりないものの、計算されている内容と、キレイな言葉遣いが…
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