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私と初体験してくださいっ! ~世間知らずのクール姫と秘密の関係が始まった~  作者: uruu


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37 ボウリング

 ボウリング場に入るとまず受付に2人で向かった。


「あの……ボウリングをしたいんですけど」


「何名様ですか?」


「2人です」


「何ゲームにされますか?」


 受付の人にそう聞かれ、俺は椎子と顔を見合わせた。だが、椎子に分かるはずがない。


「……とりあえず1ゲームで」


 俺が適当に答えると、受付の人がメモを取りながら言った。


「では靴のサイズをお願いします」


 そうだ。ボウリング場では専用のシューズに履き替えるんだった。


「25.5で。椎子は?」


「……23です」


「かしこまりました。レーンは5番です。靴はこちらでどうぞ」


 俺は受け取った靴を椎子に手渡した。


「え、履き替えるんですか?」


「うん、ボウリングは専用の靴じゃないとダメなんだ」


「知りませんでした……」




 履き替えを終えた俺たちは、ボールラックの前でいろんなボールを手に取ってみた。


「すごく重いですね」


「重さはいろいろあるよ。自分に合ったやつを選ぶんだ」


「なるほど。私は軽い物にしますね」




 5番レーンに入ると、俺が先に投げることにした。


「まずは俺が投げるから見ていて」


 そう言って投げたボールは、ゆっくりとレーンを転がり、中央から少し外れてピンを一本だけ倒した。


「倒れましたね!」


 椎子が嬉しそうに言う。


「一本じゃダメだよ。全部倒さなきゃ」


「そうなんですね」


「でも1回に二投ずつ投げられるんだ。ちょっと待っててね」


 俺は返ってきたボールを持ち、二投目を投げる。一投目よりは良かったが、結局5本倒れただけだった。


「難しそうですね……」


「まあね。次は椎子の番だよ」


「はい、やってみます」


 椎子は見よう見まねでボールを投げた。投げたボールはふらふらと進み……すぐにガーターに落ちた。


「失敗です。すごく難しい……」


「大丈夫。ピンの方を見て投げてみて」


「はい……」


 椎子は二投目も投げたがやっぱりガーターだった。


「……今日練習に来て正解だったって分かりました」


「だな。でもまだ1回目だ。チャンスは10回あるから頑張ろう」


「はい!」




 2回目。俺はまた5本。どうも調子が上がらない。

 だが椎子は1回目より落ち着いたフォームで投げ、ボールはゆっくり進み……3本のピンを倒した。


「やりました!」


 満面の笑みで振り向く椎子に、俺は右手を差し出す。


「え?」


「ハイタッチだよ。みんなやってるだろ?」


 周りを見て椎子は何をやるか分かったようだ。俺の手にタッチした。


「でも、もっと倒したいです」


「うん、次頑張って」


 だが椎子の二投目は一本に終わった。




 その後も俺は5~6本止まり。椎子も同じように進んでいたが、6回目。

 椎子が投げたボールは中央をきれいに捉えた。


「うわ、惜しい!」


 9本のピンが倒れ、残り1本は端に残った。


「椎子、あれを狙って倒せばスペアだ」


「スペア……よく分かりませんが頑張ります」


 椎子はゆっくりと構え、ボールを投げる。ボールはゆっくりと端のピンをめがけて進んでいき、見事に倒した。


「やりました!」

「やったな!」


 2人でハイタッチすると、椎子は小さく笑った。



 そして、次の回。椎子が放ったボールは一直線にピンの中心へ――


「全部倒れました!」


「ナイス、ストライク!」


 俺も思わず声を上げ、2人で大きくハイタッチをかわす。


「さすがだな。俺よりうまくなるの早いじゃん」


「たまたまですよ」


 謙遜するけど、運動神経がいいのは間違いない。

 その後も椎子は8本、9本と連発し、結局105点。


 俺はというと、なんとか一度スペアを取ったものの75点だった。




「ボウリング楽しかったです」


「そうだな。今の椎子なら女子の中でも結構上位を狙えるぞ」


「ほんとうですか? だったら、行っても大丈夫ですね」


「うん、大丈夫だ」


 ――それに比べて俺は、男子の中で最下位争いだろう。

 行くのやめたほうがいいかも……いや、そもそも誘われてもいないか。


 そんなことを考えていると、椎子が顔を覗き込んできた。


「周平君はもちろん一緒に行きますよね?」


「そ、そうだな。でも、みんなで行っても俺たちはほとんど話せないぞ」


「……言われてみるとそうですね。じゃあ、行くのやめておきます」


「いや、椎子は行ったほうがいいよ。クラスのみんなとも馴染めるきっかけになるし」


 そのために今日ここで練習したんだ。


「そうですね……でも周平君も来てくださいね」


「そうだな……」


 俺も誘われれば行くしかないか。



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